285.旅行計画(3-4)
「十二湖と温泉と、どっちを選ぶべきかってことで良いのかな?」
「はい。ご意見お聞かせください。」
「俺は十二湖推しだな。世界遺産『白神山地』の麓でしょ。行ってみたい。」
「僕も個人的には迷う。でもユウは山は見慣れてるんじゃない?なので海辺の温泉のが良いと思うんだけど。」
「あ、そういわれると、そんな気もします。」
「それにね、ここまでの行程で海辺に出てないでしょ。五能線に入ると海沿いを走るけれど、車窓から見るだけで満足できる?」
「海へ行かなくちゃいけない気分になってきました。確かに写真で見た海辺の露天風呂が魅力的でした。」
「それに、湖は天気が悪かった時に残念な気分になりそう。」
「あれ?だけど『リゾートしらかみ』って、その先の『千畳敷』で海辺に降りるイベントがありませんでしたっけ?」
「あ、ばれたか。15分ぐらい停車して、その間に下車観光ができる。」
「まあ、でももう温泉の気分になってきちゃいました。」
「ところで、男女別の浴槽もあるけれど、海辺の露天風呂って混浴だったでしょ。そういうのは大丈夫?」
「はい。専用の湯あみ着があるって書いてありましたし。」
「え?混浴なの?!」
「ナオ、知らなかった?」
「うん。(どうしよう。今回はフェリー諦めようかなぁ。それとも日程を調整して…。)」
「ナオ。心の声が駄々洩れ。あと、湯あみ着は女性だけらしいよ。」
「え゛。」
「ユウが温泉に行くかもってことはトップシークレットで。第二のナオが出かねない。」
「俺の扱いが急下降だ…。トモだって邪な考えで混浴露天風呂を推したんじゃないの?」
「そんなことはない。実は散策だと例の獣と遭遇するリスクが高くなりそうかなって思って温泉を勧めた。」
「ああ、確かに。」
「そんかし別のケダモノを呼び寄せそうになったけどね。」
「ガウ…。」
「五能線乗るような素振りは見せないほうが良いでしょうか。」
「なんなら、ダミーの日程でも流してみたら?」




