278.検測車(5)
「JR東日本がやってる営業列車で測定した情報の活用って、それをするとどうなるの?」
「高頻度で測定してるから、不具合が起きた時に早期に対処することが可能になる。特に在来線で効果が大きい。」
「そっか。在来線の検測だと3か月おきってことだから、検測の直後に基準値を超えたら最悪3か月近く放置ってことになっちゃうんだ。」
「加えて大量のデータを扱うことで、線路の歪みの傾向、たとえば急に歪みが大きくなった箇所の把握なんかに利用できる。」
「ここは、そろそろ直した方が良いですよって感じですか?」
「そう。あと、この情報を使って前にナオと話したレールの『張り出し』、その予兆をとらえる機能も最近開発されたって。」
「レールが暴れん坊になるやつだ。」
「何ですか?それ。」
「暑さでレールが伸びてぐにゃりって…、これ、この写真みたいになっちゃうんだって。」
「うわ。ビックリです。」
「こういった、状態を把握しながら悪くなる兆候が現れたところに対処するのが『状態基準保全』。JR東日本では10年ほど前から順次導入しているよ。」
「順次導入ってことは、検測装置を積んだ新車を投入するタイミングで拡大してる感じだったりする?」
「ぴんぽん。ちなみに『CBM』と呼ばれていて、これは『Condition Based Maintenance』の略。」
「そういう言葉もあるんですか。」
「他にはまくらぎとか継目板のボルトといった軌道材料や、架線の金具なんかの電気設備の点検も、画像処理技術の向上で実用化されてる。」
「すごいんですね。」
「他にもいろいろな検測技術の開発が進んでて、ドクターSとか新検測車に搭載されるらしい。」




