275.検測車(2)
「『ドクターS』って、たしか4編成導入するんだっけ。」
「結構多いんですね。」
「電気関係と軌道関係、それぞれを2編成なんだって。」
「別々に用意するんですか。」
「小型化されたとはいっても、それなりのスペースが必要だろうし重量もあるだろうから。一緒に搭載するよりは別にした方が良いんじゃない?」
「各2編成ってことは、予備を用意してるんだね。」
「ドクターイエローって10日に1回程度走ってるでしょ。それと同じにしようと思ったら、車両の検査なんかでそれより長い期間走れないときに困っちゃう。」
「あれ?だけどドクターイエローは1編成だけになっちゃったよね。」
「ほら、今も検測装置を積んだ車両が走ってるって言ったじゃない。」
「それが車両の検査中は代わりに測定してるんですね。」
「たしか九州新幹線と西九州新幹線も、それぞれに電気関係で1編成、軌道関係で2編成を使ってたと思う。」
「電気は1編成でも良いの?」
「検測する周期の違いらしいよ。伯父さん情報なんだけど、JRの決めた基準だと新幹線では軌道関連の主要な項目を1か月あたり3回測定することになってるらしい。」
「それで10日に1回走ってるんですか。」
「国土交通省の示した基準では2か月に1回だから、それに比べるとかなり頻繁に実施してる。でも軌道の他の項目や電気関係は、JRの基準でも1か月に1回とか、3か月に1回で良いらしい。」
「なら、電気関係の方は車両の検査が長くかかっても大丈夫なんだ。」
「あとね、軌道を測定する装置が付いた台車は、検査とその後の調整に通常よりも時間がかかるんだって。」
「だから軌道関係は2編成用意しておくんですね。」
「JR東日本のEast iも軌道検測を行う3号車だけ2両あった。これもそれが理由なんだって。」
「でも1両だけになっちゃったんだよね。」
「なので東北・北海道新幹線用と上越・北陸新幹線用に営業列車で軌道の主要項目を検測できる装置を取り付けてる。」
「そういえば、九州新幹線が開業した当初は『EM120』っていう機械で検測を行ってたんだって。」
「それってどういうの?」
「プラッサー社製の電気と軌道を検測する車両。『120』は検測可能な速度を表してて他にもいくつかのタイプがあるらしい。」
「プラッサーっていうと、マルタイのメーカーだね。」
「うん。East iが製造される前に山形新幹線で使ってたのを譲り受けたって聞いた。」




