265.信号(12)
「信号機の名前の話に戻してもらって良い?」
「うん。駅間に複数の列車を運転する話をしたけれど、その列車の運転間隔を短縮しようとしたときに、最大のネックになるのが駅だよね。」
「停まっちゃうもんね。」
「場内信号機は駅へ進入する箇所にある分岐器の手前、出発信号機は駅ホームに停車した先の位置に設置する。」
「そっか。停留所には場内信号機を設置しなくなったから、必然的に分岐器があるんだね。」
「ただし、駅に場内信号機と出発信号機が1機ずつしかないと、先の列車の最後尾が出発信号機を通り過ぎるまで、次の列車に対して場内信号機に進入可能な信号を現示できない。」
「停車時間もあるうえに、スピードが落ちてるから余計に時間がかかっちゃうよね。」
「そこで、場内信号機と出発信号機の間、ホームのある場所も複数の区間に区切って、そこにも場内信号機を設置することになった。」
「信号機がホーム側に付いてる駅があるけれど、あれって近くで見るとびっくりするほど大きいよね。」
「中央線の快速電車が走る急行線の場合、新宿駅の下り方面、中野寄りにはホームから離れた所にも分岐器があるよね。」
「確か新宿の大ガードを超えたあたりにも分岐器があった。」
「下りの出発信号機は停車位置だけじゃなくてその分岐器の手前にも、上りの場内信号機はその分岐器の手前だけじゃなくてホーム付近まで、適宜に設置してある。」
「そうやって場内信号機とか出発信号機が複数設置されるんだ。」
「JR東日本の場合、列車の進行方向に従って、手前から第一場内信号機、第二場内信号機、そして第一出発信号機、第二出発信号機って具合に番号を振ってる。」
「漢数字を使って『一場』とか『二場』、それから『一出』とか『二出』って書いてあるのがそうだね。」
「そう。信号を喚呼する場合は『第一場内警戒』とか『第二出発進行』って感じになる。」
「車内信号の線区でも信号関係の標識は設置されてるんだよ。」
「だけど、暗くて見えないんじゃないですか?」
「反射材を使ってるから照らされて見えるはずだよ。運転士さんから見えなくちゃいけないんだから。」
「そういえばそうですね。でも、そもそも地下鉄の先頭車から前見たりとか、したことなかったです。」




