262.地震(2)
「先週は台風だけじゃなくて地震も多かったね。」
「東北地方の地震も大変だなって思いましたけど、山梨の地震には驚きました。」
「夜中の緊急地震速報は心臓に悪いよね。」
「地震は突然来るから嫌いだよ。昼夜は関係ないな。」
「東北新幹線の盛岡から新青森の間は、再開までにずいぶん時間がかかってたね。」
「それに比べると、東海道新幹線は比較的早く再開したみたいですよね。」
「地震の規模の問題だね。規模が大きい地震だと対象範囲全ての『地上巡回』が終わらないと運転を再開できないから。」
「ひょっとして歩いて点検してたりします?」
「どうだろう。軌道自転車も使ってるかな?でも点検しながらだからスピードは徒歩と変わらないかもね。」
「確認車って使わないの?」
「う~ん、緊急停車した車両が線路を塞いでるからなぁ。」
「東海道新幹線の方はそこまでの点検をするほどじゃなかったってことなんだ。」
「点検の内容自体は変わらないと思うけど、要注意箇所を先に点検する『部分巡回』で済んだんだと思う。これだと範囲が狭いから早く済む。それで異常が無ければ再開が可能。」
「巡回方法を決める地震の規模って震度で判断してるの?」
「JR東日本の場合、以前は揺れの最大加速度、現在は被害の規模と関連性が高いっていう『SI』ってのに変更してる。」
「SI?」
「『スペクトル強度』っていったかな。なので、たぶん『spectrum intensity』の略だと思う。」
「スペクトルってプリズムで光を分けたやつだよね。」
「地震の揺れも波長成分毎に分けることができて、そのうち構造物に影響が大きい波長成分がどれだけの大きさかで被害を推定するんだって。」
「線路の上からだけじゃなくて、高架橋の橋桁なんかは外からも確認しなくちゃいけないのかな。」
「そうでしょ。効率よく巡回できるような手順は決めてあるんだろうけど、それでも時間がかかっちゃうのは仕方ないと思う。」
「見落としがあってはいけませんものね。」




