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鉄道は鉄の道  作者: 宇美八潮
第二部「2年生編」
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243/391

243.リニア(8)

「そういえば何で『超電導』なの?」

「実はドイツのトランスラピッドはリニモと同じ電磁吸引式を使ってるんだけど、これだと車両側と軌道側の間隔が1cm(センチ)程度しかないんだ。」

「それだとまずいんですか?」

「日本は地震が多いから。」

「あ、高速走行中に揺れたら…。」

「多分、浮いて走ってる車両に軌道の方が(・・・・・)ぶつかってくる。」

「恐ろしい事故になりそうですね。」


「そこで浮上の目標を10cm(センチ)に設定したけれど、通常の電磁石はその距離だと有効な磁力が働かない。それが強力な『超電導電磁石』を使った誘導反発式の採用で実現できたらしいよ。」

「そういうことだったんですね。」

「反発式だと、多少の揺れなら反発力がクッションにもなりそうだね。」


「超電導っていうのは、絶対零度に近づくと電気抵抗が無くなって、一度流した電気がずっと流れ続ける状態のことでしたよね。」

「一度電磁石に電気を流せば、あとは流し続けなくて良いんだっけ。」

「そう。車体が浮いている状態での電力供給を考えなくて良いってのも利点。」

「10cm(センチ)も浮いてると、架線から電気をとるのも難しいだろうしね。」

「浮かずに走ってる今の新幹線でも、架線からの集電は速度向上の際の課題になるらしいよ。」


「あれ?車内で使う電気って、他にも電灯とか空調とかがありますよね。」

「ガスタービン発電機を積んだこともあったそうだけど、現在は誘導発電っていう技術で対応してるって。」

「リニアモーターの仕組みとか超電導とか、これ以上の詳しい説明はできないから、あとはネットとか専門書で調べてね。」

「間に合ってます。多分理解しきれません。」

「俺も。数学と物理は高校卒業式の日に校門脇に置いてきたから。」

「それはいけませんね。ちゃんとゴミ箱に捨てるようにしてください。」

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