241.リニア(6)
「用語の説明は済んだの?」
「うん。それで、リニアモーターの方式の使い分けだけど、リニア地下鉄とリニモは『車上一次式誘導型』っていうのを使ってる。」
「えっと、車上一次式ってことは、さっき聞いた回転式モーターの誘導型とは一次側と二次側が逆になってますか?」
「だってほら、地上一次式にすると、線路の全線にわたって電磁石を設置して、それを制御しなくちゃいけないんだよ。」
「そっか。誘導型だと二次側には、電気を通す導体を並べておくだけで良いんだ。」
「大江戸線でレールの間に敷いてあったあの板がそう。『リアクションプレート』というそうだよ。」
「超電導リニアは同期型の方を使ってるの?」
「『地上一次式同期型』っていうのを使ってる。」
「同期型だと一次側か二次側かに関わらず、地上側も全線に電磁石を設置しなくちゃなんだよね。」
「誘導型のデメリットに、磁界での誘導に対して動作が遅れる『すべり』っていう現象があるんだって。高速化にはこの誤差が無視できないらしい。」
「そっか。同期型なら、そもそも誤差が出ちゃいけない仕組みだ。」
「同期型の採用で地上にも電磁石を設置しなくちゃならば、制御も地上でしちゃった方が効率的ってことでの地上一次式。」
「ひょっとして運行管理システムが、信号を出す代わりに電磁石をコントロールして、直接車両を動かすって感じだったりする?」
「大正解。二次側の車上には磁石を置いとくだけで、運転を制御する装置を搭載しなくて良い。」
「地上側の電磁石も車両が来た時だけ電気を流せば良かったりします?」
「そのとおりです。」
「車両側は何もすることが無さそうですね。」
「超電導リニアは運転席が無くて、前方監視用のカメラが付いてるだけって聞いたことがある。」
「うん。運転士さんは乗らない。非常時に対応できるように、サービス要員を兼ねた車掌さんが乗るだろうけどね。」
「それは是非乗っててほしいです。」




