237.リニア(2)
「リニアモーターカーっていうと、いくつかの種類があると思うんだけど、動く仕組みとしては同じなの?」
「そうでもない。まずは区別のために、ここでの呼び方を決めておこうと思う。」
「ああ、その方が良いですね。」
「まず、大江戸線みたいな車輪で走るミニ地下鉄は『リニア地下鉄』にしとこうか。」
「うん。」
「この方式は大阪花博を機に、当時の大阪市交通局鶴見緑地線、現在の大阪メトロ長堀鶴見緑地線で実用化された。」
「福岡とか仙台でも導入されてるよね。」
「開発中は『LIMトレイン』なんていう呼び方もあったそうだよ。その説明は後でね。」
「わかった。その時まで待つ。」
「で、それに対して浮上して走るものには『Maglev』って言い方がある。」
「マグレブってのは初めて聞く言葉です。」
「『磁気』と『浮上』を組み合わせた造語で、『Magnetic levitation』の略だって。」
「意外とまんまなんだね。」
「マグレブのひとつめは、愛知高速交通の『Linimo』。これは『HSST』という方式なんだけど、なじみがある愛称の『リニモ』で。」
「『HSST』ってのは?」
「『High Speed Surface Transport』の略。」
「サーフィスって表面だよね。高速な表面の輸送?」
「航空会社なんかが空港アクセス用に開発を始めたから、地表を高速走行する輸送機関ってネーミングになったらしい。」
「そういう経緯があるんですね。」
「これは愛知万博の開催と同時に実用化されたけど、HSSTはそれまでにもあちこちの博覧会なんかで運行されてるよ。なかには期間限定で鉄道事業を行ったものもある。」
「博覧会っていうのは、そういった物品を展示する催しだものね。」
「で、最後に鉄道総研とJR東海が開発してて、中央新幹線に導入予定の方式。これはJRでの呼び名を使って『超電導リニア』。国内ではこの3種類かな。」
「海外は他にもあるんだ。」
「上海で実用化されてるドイツの『トランスラピッド』なんかがある。これは別枠ね。」
「それじゃあ、国内では『リニア地下鉄』、『リニモ』、『超電導リニア』、この3種類ってことですね。」
「うん。そう。」
「リニア三段活用な感じだ。」




