233.新歓合宿(5)
「昨日の見学会も、楽しかったです。」
「なかなか個人で訪れるのは難しいからね。イベントなんかで公開する機会もあるけれど。」
「学校のサークルなんかの団体だと受け入れてもらえることが多いんだって。」
「それでも、絶対無理な会社さんとかもあるし。今回の会社さんは親切に対応してもらえたね。」
「それで昨夜は、同期とか先輩たちとちゃんと交流できた?」
「はい。グループチャットでのやりとりはしてましたし。最初は遠慮がちな雰囲気もありましたけど、話し始めると意外と違和感なく馴染めました。」
「なら、やっぱりみんなに部室にも来てもらいたいなぁ。」
「むしろ今までどおりで変化なし、ってなりそうな気がします。」
「ところで先輩たちの『飲酒の結果』は引かなかった?」
「べろんべろんな酔っ払いは、実家の方で見慣れてるんで。」
「それで手慣れてたんだ。」
「あの『呑みませんワッペン』と『呑ませてワッペン』が可愛かったですね。しかも名札になってるし。」
「ああいうのを用意してくれる世話好きな先輩が居るんだよ。」
「自分でデザインして、印刷して作るらしいよ。」
「二日酔いの先輩方も『外れくじ引いた人』が付き添ってグリーン車で帰途についたから安心ですね。」
「『都心までグリーン車で回送できる』っていう宿選びの条件、意味あったでしょ。」
「はい。」
「それで、昨日の高速バスに続いて、今日も付き合ってもらっちゃったけど、良かったのかな。」
「ナオの欲望全開の行程になっちゃってるじゃない。」
「海ほたるには寄れなかったけど、東京湾アクアラインを通ったのも面白かったですし、今日の鋸山とかフェリーも楽しみです。」
「あ、海見えた。」
「ほんとだ。今日は曇っちゃったけど、雨にはならないで良かったです。」
「午後には晴れてくるみたいだしね。」
「僕の日頃の行いだね。感謝してくれて構わないよ。」
「トモのその謎の自信はどこから?」




