223.営業キロ(4)
「ところで、営業キロって、駅長室の位置で決めてるって聞いたことがあるんだけど。」
「あれ?無人駅とかどうするんですか?」
「でしょ。実際のところはどうしてるの?」
「営業キロは駅長室じゃなくて『停車場中心』の位置で決めてる。駅中とも呼ばれる。そこには『停車場標』が設置してあって、『駅本屋』があればその中心付近。」
「本屋さんとは違いますよね?」
「駅の主要な施設の入った建物のことを駅本屋って言うんだって。」
「駅の建物の中心っていうと、駅長室と近い場所だろうから、それで混ざったのかな?」
「あとは、通過列車の採時方法が、列車の前頭部が駅長事務室の中央を通過したとき、って決まりがあるから、その影響もあると思う。」
「駅長事務室が無い時は?」
「信号扱い所とか、出発信号機とか、それぞれに定めた場所を使ってるらしいよ。」
「駅長室と駅長事務室って違うんですか?」
「あ、えっとね、駅長さん専用の独立した部屋があれば駅長室、一般の駅務室に同居してたら駅長事務室。でも言葉としては特に区別しないで使っちゃってるみたい。」
「それでさ、聞きたかったのは路線の始端と終端の駅の場合。それぞれの停車場中心だっけ、そこの外側にも線路ってあるよね。そこにも『キロ程』ってのは設定されてるんでしょ?」
「うん。」
「終端はともかく、始端側の0kmより手前側になるのかな?そこってどうするの?」
「マイナスキロを使う。たとえば東京の場合だと、多分東海道新幹線と東北新幹線、それから京葉線はマイナスキロがあると思う。」
「マイナスってあるんだ。」
「山手線とか京浜東北線なんかは、南に行けば東海道線、北へ行けば東北線のキロ程があるから、多分マイナスキロは使ってないと思う。」
「なら横須賀線と総武快速も同じ感じ?」
「うん。でもひょっとしたら中央線はマイナスキロを使ってるかもしれない。」
「今度新歓合宿の時に通る予定だから見ておこう。」
「キロポストを変更しないってので思い出したんだけど、春にナオが乗った紀勢線、JR西日本になった区間も、国鉄時代の起点だった亀山からのキロポストを使ってるはずだよ。」
「え?それも見とけばよかった。もうJRになって40年近く経つのにね。」
「ユウの地元に近い中央線、多分JR東海の区間でも東京からのキロポストを使ってる。しかも辰野経由の古いものじゃないかな。」
「考えたこともありませんでした。」
「ついでに思い出した伯父さん情報なんだけど、国鉄時代の四ツ谷駅で下り方面のことを『名古屋方』って言ってるのを聞いたことがあるって。」




