#11:マゾ研究所
僕達はマゾに友好的な魔族の村を後にして、南東へと歩いた。
ひよるとはあんな事があった後だと言うのに案外と冷静で、
彼女はコチラに少しの熱の籠った視線を向けるだけで、
特段ベタベタする事も無くいつも通りに接していた。
途中で魔族達と出会う度に4人で連携しながら戦闘を行い、約3日間。
その間途中で小さな集落や町を通ったが、どこも状況は似ていた。
一般女性達とヴァルキュリア、そしてマゾ男性達。
これが日常になってしまってはいるものの、人々は将来を憂いていた。
マゾ過ぎる男達には全くオスとしての魅力が感じられず、女達は閉口した。
だけど僕達はそんな世界を変える為に冒険している。
人々の出生率を上げなければ人類は滅びてしまう。
やがて大きなマゾ研究所が見えて来た。
まだ建物の裏側だと言うのに、そこには息を切らしたマゾがいた。
アレ?と思っていたら、すぐに魔族が追いかけて来た。
「オイコラ、逃げるんじゃねーよ!!
お前は研究材料なんだから、マゾ成分抽出の素材なんだよ!」
僕達はやって来た2体の魔族達を倒してマゾを助けた。
そして、研究所内部の様子を教えて貰う事にした。
「内部は、本当に恐ろしいです・・・。
多くのマゾ達が麻酔も無いまま針を刺され、
『マゾ成分』を抜かれます。
そして用済みになれば焼却炉へポイです・・・。」
辺り一面に異様な匂いが漂っていると思っていたら、
煙突が見えた。あそこが焼却炉か・・・。
「あの、もう私はここに居たく無いので逃げますね。
それでは!!」
マゾはあっという間に逃げて行ってしまった。
しかしこの森の中は魔族達がウヨウヨしている。
果たして彼は無事にどこかの村に逃げ切れるのだろうか。
僕達は建物の表へと回り込み、そこから施設内部へと侵入した。
建物は以前に訪れたドエヌ城改めドエム城よりも大きく、
これまでに僕がこの世界で見た中で最大のものだった。
そこかしこを魔族達が行き交っている為、僕達は隠れながら進んだ。
中にはマゾを個室へ連行している様子も見られた。
単にマゾ成分を抽出する工場としての機能だけではなく、
文字通りマゾ研究が行われているようだった。
ある扉が開け放たれた部屋の中を覗くと、中には複数の魔族達と
一人の様々な器具を体中に取り付けられたマゾがいた。
そして電流を流されてマゾが悲鳴をあげていた。
助けたかったが、どうなってしまうかを考えると安易に手が出せずに
僕達は悔しい思いをしながらも研究施設を探索した。
僕の中で何かが繋がった。
僕が最初にこの世界へ来た時に魔族に襲われていたマゾ達。
そして村への度重なる襲撃。全てはマゾを攫う為だったのか。
マゾ達は最初、管理されいたぶられる事を喜んでいるようだった。
しかしいざ死が近づくと、ただ無力に泣き叫びそれを拒んだ。
中には最後まで死さえも快楽として受け取る者達もいた。
しかし彼らの断末魔からは決して幸せな最期は感じられなかった。
ひよるが言った。
「ヒドいな・・・。
こんな研究施設があったなんて、ずっと村にいたら知らなかった。
だが、今すぐにこれを何とか出来るだけの力が私達には無い。」
カーラが応える。
「何とかしようって気持ちで見には来てみたものの、
コレは相当にヒドいわね・・・。
魔族達の数が多過ぎてコレはどうしようも無さそうね。」
そこへ突然、ヴァルキュリアの集団が研究所施設内へとやって来た。
「魔族ども、研究をやめろ!!」
それを見てファートが加勢しようとした。
「おぉ、ヴァルキュリア達が!!
私達も加勢しよう!!」
しかし、ひよるがそれを冷静に制止する。
「ダメだ。きっとこれまでもそうやって、
多くのヴァルキュリア達が犠牲になって来た。
悔しいがあの人数のヴァルキュリア達でどうなるか、
見届けなければならない・・・!!」
見た所、ヴァルキュリアの集団は10人くらいに見えた。
これだけのヴァルキュリアがいれば、もしかしたら。
『ハァァァァーーーー!!!!』
ヴァルキュリア達は勇ましく魔族達に斬りかかって行った。
早速魔族達が斬られて行き、僕はコレはもしかしたら!?と期待した。
しかし次々と魔族達がやって来て、止む気配が無い。
一体どれだけいるんだ・・・。
それでも戦い続けるヴァルキュリア達だったが、
そこへとんでも無い存在が投入された。
『くそぅ、このままでは我々魔族が負けてしまう。
-[アイツ]-はまだか!!』
『来ました!
魔族とマゾのハイブリッド、-[マゾ君]-です!』
マゾ男性に魔族のような特徴がところどころに見られる存在。
頭から生えた角、尻から生えた魔族の尾、鋭い目。
牙に長い爪、手に持った大きな斧。
マゾ君と呼ばれたソレは、ヴァルキュリア達に襲い掛かった。
『侵入者達、排除スル!!』
すると、戦況はたった一人のマゾ君の投入により大きく変わった。
ヴァルキュリア達は次々に倒され捕らえられ、全滅した。
『ヤッパリ、負ケサセルノッテ気持チ良イー!!』
よほど勝利が快感なのか、その場で一人で達してしまった。
何なんだ、アレは・・・?
そうしていると、捕らえられたヴァルキュリア達を魔族が
どこかへ連行して行く。処刑場か。
それを見てひよるが言う。
「魔族達が数が多いのは承知の上だ。
やはり、それが敗北の原因では無かったのだな。
しかしあのマゾ君とか言うハイブリッド、
一体何故あんなに強いんだ・・・。」
カーラが応えた。
「もしかしたら、マゾの内側に溜まり続けていた加虐意識が
魔族意識と混ざる事で爆発するんじゃないかな。
そうするともう手が付けられない最強の魔族になる、とか。」
僕達はこっそりと後を付けて行った。
すると広場に多くの魔族達とマゾ達が集まっていた。
これから、ヴァルキュリア達の公開処刑が行われるのか。
ヴァルキュリア達の公開処刑
気高き乙女戦士ヴァルキュリア達は、捕らえられても尚美しかった。
最後まで諦めない瞳を宿した強さ。僕はソグンを思い出した。
中央には処刑台なのかひと際高くなった台が設けられている。
一体どんな処刑方法なのか、考えるだけでも恐ろしくなった。
魔族がとても大きな声で処刑台の上のヴァルキュリアに告げる。
「高潔なお前達が辱められる事により生み出されるエネルギーは、
我々魔族を強くする元になるのだ。
だから、凌辱の限りを尽くしてお前達を辱めてやる。
そうして恥ずかしい思いをすればする程に、
今後我々に盾突く者達は苦戦するのだ、ガハハッ!!」
何とも悲しい連鎖だ・・・。
こうして捕らえたヴァルキュリア達を辱めて処刑し、
その際に彼女達が流した涙、辱められた悔しさが魔族のエサとなる。
そうして人類は更に反撃の力を失ってしまうと言うのだ。
「さぁて、まずはその不要な鎧と布を剥ぎ取ってやろう。」
魔族はヴァルキュリアの体にバケツで水をかけた。
するとヴァルキュリアの鎧と服が溶けて行った。
「え、あ、何で・・・嫌だ、恥ずかしい!!」
ぎゅっと内股になるヴァルキュリアだったが、上で腕を固定され、
隠す事は適わなかった。魔族がジロジロと視姦する。
「毛が濃いな。コレではもし男達が元に戻ったとしても、
嫁の貰い手に困るだろう。」
そう言って、フーっと彼女の股間に息を吹きかけた。
ヴァルキュリアの表情が悔しさに歪む。
「嫌・・・だ・・・やめてくれ・・・やめて!!」
段々と彼女の声は力を失って行く。
それは抵抗が無駄だと理解して行くプロセスのようにも思えた。
ひよるはギリギリその光景を見ていたが、ファートとカーラは
たまらずに目を瞑り視線を逸らしていた。
「さぁ、それではここで自慰を始めよ。
このバケツの線までだらしなく垂れた臭い液体を溜められたら、
お前を解放してやろう。ゲッヘッヘ。」
そう言って、彼女の手の拘束は解かれた。何ともバカげたふざけた提案だ。
おそらくその条件を果たした所で、解放する気なんて無いだろう。
しかしヴァルキュリアは悔しそうな顔をしながらも従ってしまった。
「う”ぅ・・・ひ・・ぐっ・・・こんな、こんなのって・・・
ヒドいよ・・・こんなの・・・恥ずかし過ぎる・・・あんっ。」
彼女は不意に必要以上に良いポイントを触ってしまったようで、
思わず嬌声をあげてしまった。
それにより、手が止まってしまう。
そうして遂には地面にへたれ込み、泣き出してしまった。
「ごんな”のも”ぅ無理ぃ”ぃぃ~!!
お”母さ”んの所に帰じでぇ~!!!!」
ついには恥も外見も無く子供のように泣きじゃくる。
ここでたまらずファートが言い出した。
「もう我慢ならん!!
私はあのヴァルキュリアを・・・助けに行く!!」




