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ミルヒ  作者: ハルマツイブキ
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12月3日(2)

清水さんは私の部活のマネージャーをしている同級生であった。私とは学部が違うため、部活でしか会えないのだが、部活に顔を出す理由の8割は清水さんに会うためであった。初めて顔を合わせたとき私は可愛いなと思い、そこからどんどんと深みにはまっていった。要するにぞっこんである。

しかし清水さんは私の告白を3回も断っているのである。理由は簡単なことで私に興味がないということであった。いや、私にというより恋愛に興味がないらしい。清水さんは結構モテるようであるがその誰とも深い仲にならず、その神聖さは保たれたままである。

私は3回も断られているにも関わらず、まだ清水さんを忘れることができなかった。なぜそこまで忘れられないのか自分でもわからない。そもそも深みにはまった理由も思い当たらない。清水さんの趣味はアニメ観賞とのことで、スポーツマン気質の私とは相容れない立場である気がするし、笑いのツボも全然違い、お互い別のところで笑うため、笑いを共有できない。価値観がことごとくずれているのである。

にもかかわらず、好きである。忘れられないのである。ホッチキスを持って私に攻撃してきたことも、電車の中で写真を見せあったときに私の膝に手が乗ったことも、部活の飲み会で酔った私を介抱してくれたことも、君とは話しやすくていいと褒めてくれたことも、清水さんの悩みを私にだけ打ち明けてくれたことも、告白を断ったあとも優しく接してくれることも、全部忘れられないのである。

そんなことが合コン中にも脳裏によぎってしまうため、アドレスを聞けずに合コンを終えてしまったのである。

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