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ミルヒ  作者: ハルマツイブキ
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11月30日

誕生日お祝いメールからの雑談で恋の芽が宿ることはないと察した私は次なる作戦に出ることにした。

大学生の出会いの花形、合コンである。合コンとは男女の幹事がそれぞれ人を集め、集まった人同士で親交を深め、色恋に発展させようという下心の集まりである。私にはそのような場に相応しい下心を持ち合わせていた。

しかし誕生日お祝いメールが誰からも来ない人脈でどうして合コンに参加できようか。部活の後輩に女の子を紹介してと頼めば先輩に紹介したら評判が下がると言われるような人望の薄さでもある。大学にはもうなにも望まないと心に決めた私は次なる場に足を踏み入れた。アルバイトである。

アルバイトの人との関わりはアルバイト以上はない。いや、あるのかもしれないが私にはなかった。だからアルバイトの人には人望の薄さ、人脈のなさは気づかれていない。気づかれてしまう前に合コンを開いてしまえばいいと私は気づいたのだ。そしてその目論見はうまくいった。なんと12月に合コンを開いてくれると言い出す女の子が現れた。まさに天使のような存在であったがその子には惚れることはなかった。

こうなると男を集めなければいけないのだが何回も言うとおり私には人脈も人望もない。合コンに誘ってきてくれる男の子を頭のなかで浮かべてみたが3秒で考えるのをやめた。そうなるとまた頼れるのがアルバイトである。人脈も人望もないことに気づかれる前に男の子を一人誘った。名を中井くんという。中井くんは一つ下の後輩で人脈も人望も溢れてそうな顔をしていた。提案してみると喜んで誘いに乗ってくれ、合コンの戦力を私とは関係ない人たちで集めてくれた。これで準備は整った。12月と言えばクリスマス。クリスマスバブルに乗じて私にも恋人ができる大きなチャンスなのでは…と期待は膨らむばかりであった。

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