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ミルヒ  作者: ハルマツイブキ
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12月23日

クリスマス後に部活の同級生と忘年会をしようという話が出た。私はそれを部員の一人から聞き、清水さんが来るかどうかによって行くかどうかを決めようと思った。清水さんは来るの、と直接聞くのは恥ずかしいので誰が来るのかを聞いてみた。すると今集まっているのは私に声をかけてくれた部員の人と、男二人、マネージャー二人、そのうちの一人に清水さんはいた。それならば私も行って存在をアピールしなければと思った。

忘年会はクリスマスの二日後に、パフという居酒屋で行われることになっていた。パフは木の椅子、木のテーブルがやや狭い店内に並んだアメリカンな居酒屋である。出す料理もアメリカンなものが多く、店主とは部活ぐるみでの付き合いである。部活での飲み会などはここで大半が開催されることになっている。

忘年会は楽しみであるが、その前にアルバイトがつまっている。ここ数日はもうピークなのではないかと思うくらい忙しく、ミスもあらゆるところで起きていた。そして今日は佐竹さんとシフトの被る日であった。あの食事会以来、佐竹さんとは話しづらいなと思っていたのだが、意外にもあちらから話しかけてきた。

「あゆみんとはどうでしたか」

あゆみんとは真鍋さんのことである。

「俺は楽しかったんだけど、向こうは怒ってなかった?」

「あゆみんはそんなに気にしてなかったみたいですよ。それより好きな人がいるんですか」

「うん、まあね。全然叶いそうもないんだけどね」

「そんな人よりあゆみんはどうですか。好印象だったみたいでまたご飯に行きたいって言ってましたよ!」

「え、ほんとに?何がよかったのかな…」

苦笑混じりに言った。正直怒っていると思っていたからこの話は意外であった。

「正直に話してくれたことが良かったんじゃないですか。知らないけど」

知らないけどという台詞はよく耳にする。知らないのによく言えるなと、毎回思う。

とにかく私の印象は悪いものではないらしかった。

「もし気が向いたらまたご飯に誘ってあげてください」

とのことだった。どうやらチャンスはまだ残っているらしい。だが前回のことでわかったが、好きな気持ちを中途半端に抱えたまま行動しても、いいことはなにもない。合コンにしても、真鍋さんにしても。このことを念頭に置いて、行動するべきであり、佐竹さんには考えておく、とだけ伝えてまた忙しいアルバイトに集中した。


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