第三話
第三話目完成です。前回のお話が分かって貰えるか不安ですが、最後までお付き合いください!!
3.
「随分と長く寝てたね」
湯浴みから戻ってくると、先程まで私が眠っていた場所に当然のように居座る黒猫がいた。
「そうは言っても3日だわ」
これくらいなら短いほうだ。長い時は1カ月以上眠り続けた。
「ちゃんと情報は手に入ったんだからいいじゃない」
「断片的なんだろう?」
仕方ないではないか、未来は…
「未来は変わりゆくものだから、仕方ないんだけどね」
この使い魔、かなり意地が悪い。
「でも、寄り道の理由にはならないよね」
「ほんとに悪趣味なんだから」
仕方ないことは分かっているのだが、自分の夢を覗かれることはいい気分ではない。
「そんなこと言ったって、僕は夢を具現化した魔なんだもん。夢は食べ物、君はそんな僕を飼ってる飼い主だろ?食べ物を与えるのが君の義務さ」
「分かってるわよ…」
口で勝てないことは今までの付き合いで理解している。足掻けば足掻くほど追いつめられるので、最後はほとんど私が折れるのだ。
「で?何が起こるのさ?」
猫は好奇心が強い…実際は猫ではない彼も好奇心の強さは猫のようだ。なんとなく、愛おしくなって撫でてやった。
「何処におられるのですかっ!?」
帯刀した男が下町を走り回る。かなりの色男なのだが、今は焦りの色が強くやつれている。乙女の人気もかなりのものだが、それに劣らずの苦労人のようだ。
この騒ぎに町の人たちは慌てたり、彼を手伝おうとはしない。決して町の人間が情の無い訳ではない。…要は見慣れた景色なのだ。
「また、アンリ様だよ」
「今日も大変そうだねぇ」
まるで、天気の話をしているようだ。
「アンリ様は真面目だからねぇ」
「真面目すぎるのが問題さね」
井戸の周りには水を汲みに来た女衆が話に花をさかせていた。
「あら、そこがいいんじゃないの!ねぇ?」
「そうよ、おばさま!!あんな騎士様に守られるのが皆の夢なの!!」
母親たちは夢見る娘たちに苦笑して、
「仕事はきちんとなさってるんだから、ちょっとは休憩させてやりたいって話なのさ」
「小さな頃から知ってるもんだから、息子のように考えちまうんだよ」
少女たちに諭した。
「セルを傷つける人間はこの町にはいないんだから」
「お前たちも告げ口はしないであげとくれ」
どっちにしても見つからないだろうが。どうも、彼は女神に愛されているらしいから。
「ほら、誰かやってきたわ」
少女は10歳くらいだろうか。珍しくもない薄茶の瞳に薄茶の髪が腰まで流されている。平々凡々な顔立ちだった。籠を持ち上げ、胸の小さなペンダントと茶色のマントを確認して彼女は歩き出した。
お疲れさまでした!前回の内容と繋がりましたか??繋がんない、意味分からないよ!って方、申し訳ないです…待雪の力不足です。次回からははっきり名前を出しますんでだいぶ分かりやすくなるかと!!次回も読んでくださること、信じてますよ(祈!!




