第二話
第二話、分かりにくいと思いますがあとがきに注釈付けますので最後までよろしくお願いします!!
2.
しばらく茫然と佇んでいたのだが…
「さぶっ」
これは真面目に不味いんじゃないか?
「どんどん視界が悪くなってきてる気がする」
気がする、なんてものじゃない。確実に悪くなってきている。道は覚えていた…のだ、草花の種類や川など記憶を辿ればいくらでも思い出せる。…その道を辿ったままならば。
「これじゃ無理だろうな…」
ぽつりと響いた声には誰も返す相手はいない。握る手が震えるのが分かる。…怖い。
「このまま死ぬのか?」
声に答える人はいない、けれど。
「死ぬ訳にはいかないんだ」
手に握りしめたマントに目を落とした。
---------------------------------------------
あんなのあんまりだ。私のこと、何も知らない癖に。気にすることなんて無いもん。私、間違ったこと言ってないし…。
でも、分かってるんだ。アイツが言ったことも、間違ってはないんだって。何より半分、八つ当たりだったし…。
いつもの癖で、マントを弄ろうと手を伸ばすが…無い。
「あ」
サーっと血の気が引くのが分かる。怒りにまかせて、駆けてきてしまったが、彼をどんな状態でほっぽり出してきたか思い出した…。
「氷漬け…」
口に出してさらに血の気が引いていく。
「なんてことしてんの、私っ」
彼は此処のことを何にも分かってないと気付いていたのに、目先のことでいっぱいで…!
パンっ
焦る自分に平手打ちをしてやる。これは時間勝負なのだ、慌ててどうにでもなることではない。幸いあのマントは彼のもとにある。あれは特別製なのだ、助かる見込みはある。
「行かなきゃ」
彼女は気付かなかっただろう、雪の中に消えた彼女を誰かが見ていたことを。
「生きてるでしょうね!?」
目の前にいた少女に彼は驚く。今いる場所はどこかの小屋らしい。近くには暖炉があり、僕はソファに横になっていた。…今までのことは全て夢だったのだろうか。
「…生きてりゃいいのよ、まぁ」
コクコクと頷く僕に彼女はそっぽを向いた。…照れてるのか、耳が赤い。
もしかして、というかもしかしなくても彼女が助けてくれたのだろう。
ぼーっとしてたから、訝しく思ったのかもしれない。額に手を置かれる。ひんやりとした彼女の手はこの暖かな部屋には不自然だ。
「まだ横になってなさい。熱が引いてないのよ」
不自然なのは僕の体温と判明した。
「…悪かったわね、色々と」
「は?」
謝るのは僕だろう。
「言い方がきつかったし…何より、アンタを殺しかけた」
そりゃ、死ぬかと思ったけども。
あれは僕が軽率すぎたからの忠告であって、逆上した僕に非があった。
「僕こそ、ごめん…言いすぎたし、親切にしてもらったのに逆切れしたし、僕が悪かったんだ」
「いや、私が!!」
ドアの外からノックが聞こえた。
「ちゃんと仲直りできたのね」
優しげな女性が部屋に入ってくる。
「お師匠様っ」
「良かったわね」
懐かしい彼女の声に涙があふれた。
覚醒した少女は目を開くことを戸惑う…愛おしい彼女はもういないことを受け入れなくてはならないから。けれど、いつまでも過去に囚われることをあの人は良しとしないということも分かっていた。
だから、せめてと抱きしめた。これから起こることに立ち向かうために。
開いた瞳は、どこまでも透き通った美しい紅だった。
えーと、つまりはプロローグからここまではキャラクターの誰かの夢なんです。次の回ではっきりと分かってもらえるようになると思うんですけど。誰かが見ていたっていうのも、キャラクターの一部なんです。…分かりづらいなぁ。




