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第14話 地球の変遷2


「そうだよな。下の方が古いという測定値が出る上に、下の方が小型化してるし、単純化してるから正に進化している様にしか見えない。まあ、多分多少の前後が在ったりしたとは思うけど、否定出来る材料が無いような気がする」


「まあ、偶然ではあるが進化論に都合のイイ死に方をしてしまった為に理論が固定化したのであろうよ。実際は、恐竜と人は同時期に地上を闊歩しておったんじゃが」


「そうだ。ソレですよ」

「何じゃ?ソレとは」


「何故人の化石が同時期に出て来ないんですか?恐竜と同時期に死んでいたら化石になっている筈ですが」


「ツカサは人を馬鹿にし過ぎでは無いのかえ?」


「え?いや、そんなつもりは無いんですけど」


「いいや。当時の人類が一部とはいえ今より高い医療技術を持っておったと聞いたらどう思う?」


「いやそれは無理でしょう。いくら何でも無茶が過ぎます」


「ほら見てみい。馬鹿にしておるではないか。言っておくが、月人?と仮称するが、そ奴らに教えを受けておったんじゃぞ。肉体の知識はぬしゃらより精通しておったから、外科手術もしておったぞ」


「あ。それで思い出した」


「ひかる、何をだ?」


「ペルーの線刻石の話」


「今の話に繋がるような情報なのか?」


「そうそう。ハヴィエル・カブレラ・ダルケアって人の話。ペルーのイカって言う町で恐竜の絵とか人の絵が描いてある石を見つけて集めたんだけど、その絵に心臓の手術とか脳の手術とか帝王切開の絵が描かれてたヤツ」


「これか」

 かみさまが一言言うと、写真が3枚出て来た。黒い石に白い線で、絵心があるのかないのか良く解らない人物画が描かれている。そこには、身体の内部から何かの管が出たり、臓器が出たりしている状況が描かれていた。


「そのまんま、かみさまが言ってる状況を描いたみたいな絵だな」


「そうそう。面白いのが、他の石には恐竜の上に乗ってたり、恐竜と戦ってたり、恐竜に喰われてたりする絵もあって、同じ場所で手術とかの絵も見つかったって事」


「これじゃな」

 かみさまが言うと写真が更に3枚出て来た。同じ画風の人物画が描かれているが、そこには、同じ画風で恐竜と判るシルエットの生物と人が一緒に描かれている。どう見ても、乗りこなしている絵、武器を持って戦っている絵、明らかに頭を銜えられている絵があった。


「そのまんま、かみさまの言う通りの共存と高度医療の絵が見つかってるって事だよな」


「正にその証明みたいな絵だったんだけど、結末が傑作でさ」


「普通に嘘だから偽物選定されて終わりじゃなかったのか?」


「それが、年代測定したら1万2千年以上前の遺物だったから偽物選定されたんだって」


「は?いや、それって正しい測定結果になってないか?まあ、1万5千年前とは多少の開きがあるけど」


「多分、どれだけ測定値を少なく見積もっても1万2千年前より新しい可能性が無かったからそういう結論になったんじゃないのかな」


「いや、それでも…って違うのか。さっきの俺が言ってたもんな。昔の人にそんな知恵が有る訳が無いって。その前提だとどんだけ考えても嘘扱いにしかしないんだな」


「そう言う事じゃの。折角、言葉ではなく絵と言う形で、大洪水を生き延びた自分達が何とか後世に残せるようにしたい、という熱意が作らせた情報源であったのに、後世のぬしゃらが頭ごなしに嘘と決めつけるのは、傲慢も大概にせいと言いたいトコじゃの」


「そう言えば、絵じゃなくて焼き粘土というか土偶の奴もあったね」


「あ。そっちは聞いた事があるな。アカンバロ?の恐竜土偶だろ」


「それそれ。コッチも測定結果が1万から2万年前って出たから偽物扱いされてた」


「コレの事じゃな」

 さっきの写真が消えて、10枚の土偶写真が出て来た。見た覚えのある写真だ。ティラノサウルス、ステゴサウルス、ブラキオサウルス、トリケラトプス、そういうのにしか見えない生き物の写真があった。


「そっちは確かメキシコだったよな」


「そうだね。5千キロ位は離れてるのに、同じ意趣の遺物があって、しかもどっちも1万5千年前の可能性が高い測定結果が出てる」


「つまり、古代の人は恐竜と共存し高度な医療を行っていたが、大洪水で生き延びはしたけど文化を根こそぎぶっ壊されて、それでもなお後世に情報を伝える為に、うろ覚えではあった過去の生き物達の形状や自分達の生活の情報を形にして残そうとしたのか」


「馬鹿にするなと言った意味が解ったか?」


「…はい」


「まあよい。結局月人の手助けが無ければ何も出来なくなってしまった訳じゃし、知識があっても活用できるだけの土台が無ければ、文明度が低いと言われても間違った指摘とは言えぬ。先程の答えとしては、単に殆どが逃げ延びただけじゃよ。筏や舟は作っておったからの。無論亡くなった者も多かったが、堆積物の中に埋もれたのではなく、生き延びたのに適応が上手く行かず亡くなり生体分解された故、化石にならんかっただけじゃ」


「あ、聞きたい事があったんだった」


「何じゃヒカル」


「化石って出来るのに何万年とかかかるもんじゃ無いの?時代計測の間違いは解ったけど、化石化に時間が掛かるって聞いた覚えがあったから、新し過ぎたら化石にならないもんだと思ってたんだけど」


「化石化。ふむ。生体の石化。鉱石置換?となると、圧力と温度か。高温高圧下ならば短時間となるか?とすると、最短数日で化石化しそうじゃが、化石化した場所や跡地の話があるのではないか?」


「あー、それはどこかで聞いた事がありますね。2000年位前に起きた火山噴火でガラス化した遺体があったとか」


「ふむ。まあ、今の話でも2000年あれば化石化する事は判ろうが、基本的に高圧下であるだけで時間は相当短縮出来るし、高温条件も加われば短期間で置換されることもあろう。と言うか、詳しくは無くてもヒカルは短期間で石化した例を知っておるはずじゃが」


「え?ええーと、もしかしなくてもクラゲとか軟体動物とかの化石の事?」


「覚えておるではないか。あれはまさしく腐敗や分解が起きる前に鉱物へと置換された例じゃ」


「腐敗とか分解って骨以外ならかなり速く進行するから、クラゲなんかはそれが起きる前に出来てしまったて感じ?」


「そうじゃの」


「でも地下って微生物が少ないんじゃいの?水はあるけど、酸素とか無いでしょ?」


「ああ、そうか。知っている者は少ないんじゃな。言っておくが微生物は地上より地下の方がべらぼうに多いぞ。しかし、それらの営みを調べるのは一筋縄ではいかん。高温高圧下で微生物の活動を観測する方法が皆無に近いのもコストが掛かり過ぎる為じゃし、地下は深海よりも慮外の領域になる故にな」


「とりあえず、地中深くでは化石が速く造られると言うのは解りましたけど、微生物の方は理解出来ないです。酸素が無いなら、どんな循環があってどういう営みが行われているんですか?」


「あー、微生物と言っても千差万別じゃが、ぬしゃらの身近な例で上げれば石油があるな」


「は?待って下さい。石油は確かに化石燃料と呼ばれていますが、それは遥か昔の生物の残骸が変化して出来ただけで、微生物とは関係ないのでは?」


「地下の微生物の営みを全く知らんで無関係とはよう言うたもんじゃ。地上の生物は主に酸素を主体としておるが、地下の微生物は水素を主体とした営みをしておる。そして、死ぬと炭素と水素を軸にした残骸を残す。つまり石油は基本的に地下微生物が排出した残り物という事じゃの」


「いやいやいや。ちょっと待って下さい。石油が微生物の残骸ですか?化石燃料だから無くなると言われてて…ずーっと言われてて…全然無くなってないのは現在進行形で作られてるからですか?」


「そうじゃよ。無論出来る量より吸い上げる量の方が多ければ枯渇はするが、それなりの間を開ければ又採取出来るんじゃがな。ぬしゃらは別モンで置換しておる故、再採取が出来なくなってはおるの。もったいない」


「ええー?そんな話聞いた事無いですよ」


「当たり前じゃ。地層の調査で採取量は計算出来るのに、実際の採取量とは大きく乖離する理由を考え無いヤツが居る訳が無いじゃろうに。まあ、計算より多く採取が出来るのは遥か昔から判っておったとしても、そういう情報は完全に隠すのが当たり前であって、無くなる可能性を上げ連ねて高い値段で売るのがビジネスじゃろう?現実的に枯渇した油田は数限りなくあったんじゃ。老朽化や耐久性を考えても、採算が合わんだけの話じゃよ」


「あ、でも枯渇した油田から又原油が出たって話は聞いた事ある」


「ぬしゃらの国の話じゃったな。耐久性が全く違う採掘機ならそう言う事も有り得るだけで、停止してしまえば短期間で使えなくなる機材で再採取というのは基本的に不可能じゃ」


「なるほど。再度試しに採取しようにも、枯渇した油田にあった機材が動かなければ、採取可能かどうかも確認のしようがない、と」


「そう言う事じゃ。しかし、先程は指摘せんかったが、化石燃料という言い方は色々と間違っておるから、訂正はせんといかんな」


「えーと、僕達の概念で言えば化石が造られる何億年とかいう年月の積み重ねで出来上がった過去の恩恵みたいな扱いだけど、今迄の話からすれば…ん?1万5千年前に出来た事になる?微生物の恩恵って、コト?」


「そうじゃな。まあ、石油は恩恵ではなく圧殺ではあるが、聞くがよい」



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