第6話「進め、少年少女。」
救いの炎。
しかしその希望の篝火さえ今にも消えてしまいそうだ。
「いたた...」
「ミヨ...無理しないでくれ」
俺のせいで...こんなことになったんだよな。足怪我して、不良について絡まれて、
ごめんよ。
「カケル君...」
「どうした...?」
「アイスおいしかったよ。」
ミヨは諦めてない。そして俺の心を読んだかのような、そんな顔で言った。
「終わったら、クッキー渡して、アイスまた食べに行こ?」
負けたら財布を取られる。アイスを買う金なんか無くなる。つまり俺たちなら絶対勝てるというのだ。
そうだ。蛇白も、鬼王も倒した。やるんだ。
「俺に任せな!」
しかしそうは言うものの、ミヨはもう動けなさそうだ。俺のエネルギーも尽きて...
「私のエネルギーを使って。」
「ミヨの?どうやって?」
「こうするの。」
ミヨの赤いエネルギーが俺の掌に集まる。
そのエネルギーは、、、ロザリオのような見た目になった。
エネルギーを固め、譲渡する。器用な芸当だ。
すごいなミヨは。
ミヨはロザリオを首に掛けてくれた。
「おお...すげぇ...」
心に暖かさが流れ込んでくる。ミヨの心の力。
めらめらと燃えたぎってきた。
「どこに隠れている…」
「来やがったか…!」
ゴウタが俺たちを探してる。今俺たちは瓦礫の影に隠れているのだ。
「俺はここだ!」
「トドメだ...」
ゴウタはエネルギーを込める。俺を吹き飛ばした距離から見ると吹き飛ばす系の能力でいいだろう。
当たったらやばいぞ。
「いくぜ!!…な!?」
俺の全身全霊の一撃は受け止められてしまった。
だけど…俺の拳は、炎を纏っていた。
ゴウタは炎に触れダメージを受ける。
もっと叩き込んでやる!勝つのは、俺たちなんだ!
「バーニング・レイジ!!」
「ぐぬぅ!!」
今度はヤツの腹に一撃が入る。その巨体は宙を舞う。
まだだ!追撃してやる!
今なら…やれる!
「ストライク・シュートォ!!」
ミヨの炎をイメージして、手、指先、力を込めて。
炎の弾丸がゴウタを追撃した。やった。射撃が上手くいった!
「やるな...空井カケル!」
「当たり前だ!俺は...日本一になるんだ!!」
ゴウタは走ってこちらに向かってくる。もうエネルギーが尽きかけているのだろう。
ミヨから貰ったエネルギーも残り少ない。
「これがぁ!」
「最後...!!!」
ゴウタが拳を振る...よりも速く、胴体に飛びついた。
「フル...バーストォォ!!!!」
持っているエネルギーを全て放ちゴウタを炎の嵐に巻き込む。文字通り、燃え尽きるまで!
「お前の...勝ちだ...」
「!?」
ゴウタのHPはゼロ。その数字は…勝ちを意味していたんだ。
「やった...勝ったんだ。」
疲れた。遠くからミヨの声が聞こえる。
俺はミヨと、リョウを...
大会に出るチームに誘ってみようとか考えてた。
試合終了後。
「すまなかった...!カケル...ミヨ...」
「別にいいんだよ」
ゴウタに蛇白といた経緯を聞いた。ゴウタは自分より強い者を探して拳を交え、強さを教わる。
そうして強くなろうとするような人だった。
蛇白が強いって噂を聞いて蛇白に会いに行ったんだ。
そしたら、「俺の命令を聞けば強くしてやるよォ」なんて言われて素直に聞いてしまったらしい。
強いけどおバカさんだ。
「また、強くなってカケルを超えてみせる…!」
「いーや、またやっても俺が勝ってみせるぜ!」
こうして長く、色々なことがありすぎた一日が終わったのだ。明日、ミヨやリョウにチームの話をすることにして俺たちは帰路に着いた。
第6話「進め、少年少女。」 おわり
こっから毎日投稿が途切れるかもしれないです。
それでも見てくれると嬉しい。です。
補足)バーニング・レイジはいつもの技に炎が加わっただけ。
ストライク・シュートは指先にエネルギーを集中させて撃つ技。傘の射撃と理屈は同じ。




