第32話「オジョウサマ。」
なんだかんだリョウとやり合うのは初めてだ。
「バインド・ロック!」
「その手には乗らねぇ!」
だが俺が思っていたのとは違った。
「今度は完成版だァ!!!」
巨大な石の檻が俺を包む。
「嘘ぉ!?」
「俺の勝ちだな!」
下から突き出た岩に当たって敗北を喫した。
「たまには俺もやるんだぜってとこを見せたくてな。」
「なるほどな。」
リョウはそのために技を練習してきたらしい。
元からリョウがやれるやつってのは知ってたけどな。
「そろそろ日が沈んじゃうよ。」
ミヨに言われて気付く。
「もうそんな経ってたか。じゃ、解散だな。」
リョウの技の完成。俺も負けてられねぇ!
俺はみんなが帰ったあとも公園で特訓しようとした。
「さて、どんな練習を…」
ガササッ!て音が後ろから!
「だ、誰だ!?」
不審者とかか?やばいぞ…!
「バレてしまいましたわ。」
物陰から出てきたのは、赤髪の…
「ルイス…?なんで?」
ルイスだった。
「別に、偵察でもしようかと。」
「今?」
「…」
本当か…?
「な、何よ!偵察くらいしたっていいじゃない!」
「たまたま俺を見つけただけじゃなくて?」
「うっ!」
なんでわかったのよ!?て顔してるな。
「なんでわかったのよ!?」
俺は集中すると相手の考えてることがなんとなーく分かったりする。昔誰かに何となくでやり方を教えてもらったような。
ルイスは顔に出まくってるから例外ですけどね。
ミヨとサヨルの兄妹も似たようなことしてきた。
「…ルイス。」
「何よ!」
「もしかして…暇?」
「!!」
ルイスが焦りだした。なんか思ったより…
「暇とかじゃないから!」
分かりやすいな…
ちょっと付き合いなさい。て言われてついて行った先は…
「コンビニ…」
「イメージと違うって言いたいの?」
「んな事言わねぇよ…」
その通りなんだけど。
「早く入るわよ。」
歩き方とかはお嬢様って感じするけどな…
「早く!」
「ごめんごめん。」
なんつーか…お転婆?
店内にて。
「あれをくださいな。」
「160円となります。」
彼女が買ったのは…肉まん!
「やっぱ美味しいわねぇ。」
肉まん頬張ってる。
「何よ…」
「何も?」
人って話してみないとよく分からないなぁ。
「カケルさん、いや、あえて敬意を表してカケル。」
「…何だ?」
ルイスがキリッとした表情で見据える。
「勝負、楽しみにしてるわ。」
「…俺もだ。」
戦いまであと少し。
「負けるかよ。」
去っていくルイスの背に呟いた。
第32話「オジョウサマ。」 おわり
ルイスとの決戦まであと少し…!
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