表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
39/45

第39章(18歳、旅立ちの時)


あれから涼は京都で一人暮らしを始め、会うことはほとんどなくなってしまった。

高校3年生になり、進路を決めなければならない時期。相変わらず、稼ぎのない湊家の希望の星は

明菜しかいなかった。 大野に囲われ、ブティックやジュエリーショップを経営していた母も、

物売りは初めての経験で、うまくいくはずもなかった。ジュエリーデザイナーとして、

小さな店舗ひとつを残すだけになっていた。 浮気者の大野は次々に若い愛人に入れ込み、

最近では生活費も滞るようになっていた。祖母も夜勤の疲れが祟って体調を崩すことが多い。

母親のマネージャーが上京をしきりに勧めてくる中、明菜は偶然、推薦で東京の有名大学に合

格できた。 大学を卒業するまでは芸能界で日銭を稼ぎ、卒業後は得意な英語を活かして

外資系や貿易の会社の正社員になり、家族を支えたいと夢を描く。

まだ社会を知らない18歳の夢ではあるが、自分の可能性を追求する大切な経験の時でもあった。

親友たちも、それぞれの道を目指して別れの時を迎える。

由紀奈は、代々母や祖母も通った関西屈指のお嬢様大学に推薦枠で決まり、

利絵は京都の有名私学でスポーツ療法士資格を取得できる大学に決まった。

中学までオリンピック強化選手に選出されていた経験や、腰の怪我で夢を諦めたことなどを

面接で語り、選考官たちの心を動かしたらしい。

別れ際、由紀奈は 「夏休みは一緒にどこか行こうよ。」 と懇願し、

大学1年生の時にはヨット部の合宿に行く約束をした。 涼は大学生活を謳歌し、

多くの女性の友達もできているらしい。 明菜の首には、初めて心を抱きしめてもらった

初恋の相手・涼からもらったネックレスが輝いている。

くじけそうな時、いつも思い出す涼の笑顔。

それが、多くの男性にアプローチされても靡かない彼女の支えとなっていた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ