第27章(芦屋の有名なスイーツの甘い時間)
テニスが終わる頃、明菜は合流する。由紀奈の母親がBMWで駅まで二人を迎えに行くのだ。
芦屋のケーキ屋といえば、当時はハイジかアンリ・シャルパンティエが有名だった。
御影のアンリは、素敵な庭を眺めながら優雅な気持ちになれる。
大きなイチゴのショートケーキには、三方の切り口に生クリームがたっぷり飾られている。
それを頬張ると、幸せいっぱい。少々お高いけれど、由紀奈の母がご馳走してくれる。
いつも綺麗な花々が飾られている店内で、
「今日はクープ・ド・マロンにしようかな?」と悩ましい。
グラスにドライアイスを入れ、その上にマロンのアイスやデザートが盛られた上品な逸品だ。
ドライアイスからぶくぶく上がる煙が、涼しさを演出している。
たまに由紀奈の母が頼むクレープ・アラレーヌは圧巻だった。
少し暗くした店内で、ブランデーをかけたクレープに火をつける。
ブランデーのふくよかな香りと、一瞬燃え上がる炎のパフォーマンスに、
初めて見た時は驚き、感動したものだった。
ミシェルは芦屋川に面した、落ち着いた雰囲気のハイソサエティなお店で、
一番気に入っているのは、チョコレートソースに浮かぶメレンゲのデザート。
綺麗な飴細工が飾られている。飴のパリパリした食感と、
サクサクして口の中で溶けるメレンゲ、甘さ控えめなチョコレートソースのハーモニー。
絶妙にマッチするデザートに感動し、少し大人になったようなパリジェンヌ気分にさせてくれる。
ハイジは芦屋駅の近くにある有名なケーキ屋さん。
ポットでサービスしてくれる紅茶を楽しみながら、ケーキを選ぶ。
タルトもチョコレートケーキも人気だ。芦屋はパンも美味しい。
利絵は、パンを買いに寄るビゴの店のミルフィーユが気に入っている。
おしゃれで美味しいパンとケーキの店が多いので、女子にはたまらない魅力だ。




