第一章 第八話 衝撃と安堵と悪戯
第一章が終わらない……。書きたい事が多すぎるというのか、書きたい事が出てくるというのか……。
今回の後半部分も完全にお遊びです。皇族のお風呂の入り方(笑)
まさかそうなるとは、書いていてビックリです。
母上は強いのです←
サロンから部屋に戻り、一礼をして扉を閉めるメイドを見送ると、名付けの場で得た灯水晶と焔玉が大切そうに並べて置かれているのを見る。
生まれて初めて食べた食事はこちらの体調を伺いつつも、手の込んだ物だった。
ロスティグクスは執務の為に中座したが、母や兄姉とはつい先程まで時も忘れて話をしていた。
ルクルケツァクルの母であり、現在の混乱の中、唯一認められている側室・ケーラルーンともそれなりに話が出来たように思う。
話し始めた当初は一線も二線も引かれていたが、自身の息子が可愛がっている事と、妹のように思うリスティーナの実子と言う事で、ある程度の距離は縮められた。今から待っているだろう嵐に、全員で立ち向かわなければおそらく乗り越えられない。その為、近付いておく必要があった。
まだまだ話していたかったが、リスティーナの体調が万全ではない事と、兄姉それぞれ明日も執務が山積みの為、惜しまれながらの解散となったのだった。
皇族で外見年齢5歳ともなれば一人で眠る年齢とされているらしく、名残惜しそうなリスティーナと別れ、己の部屋へと戻って来た。
確かに、母親と同じベッドで寝るようにと言われても、安眠出来る自信は無い。
その上、扉の外ではいつ呼ばれても良いようにメイドが一人、そして見張りが二人、昼夜体制で待機している。いつかは慣れなければならないが、馴染むのに相当な時間を要すると思われた。
「……楽しかったのは事実だが……」
始めて見た己の母親。命を賭す覚悟で仔を生んだ者。温かな雰囲気は自然と体の力を抜き、凭れ掛かっても良いと感じられた。それは父であるロスティグクスにも言えることだったが、やはり父親と母親は違うのだと、しみじみ実感したのだった。
テラスへと続く窓を開け放つ。心地良い風。見上げれば金と銀の月。それだけでもここが異世界だと知らしめている。
目覚めて早々、とんでもない事に巻き込まれたが、その分強い味方も出来た。怖がってばかりでは居られない。己はここで生き抜かなければならない。
風に誘われるようにテラスへと出る。転落防止の為の手すりの隙間から庭を見下ろした。
「早く大きくなれますように……」
竜属の成長速度がどれ程のものか解らないが、せめて青年体型までは人間の成長スピードで成長して欲しいところである。
手摺に額を付け、庭を見下ろしたままサロンでの事を思い出す。
長兄・ルクルケツァクル。近衛・親衛両隊の責任者にて、公爵家・アジェスグリットの後ろ盾を持つ帝位第一継承者。そして己を助けて、心を砕いてくれる存在。国を導くカリスマ性と咄嗟の時に冷静な判断を下せるだけの能力を持つ者。
今現在、兄姉の中で唯一フィリスティアロスに屈託無く話し掛け、触れてくる者と言い換えても良い。
次兄・エラルディート。己の命を狙った黒幕の息子とは思えないほど知的、かつ温厚な存在。己の母が仕出かした事の重大さを己自身の罪として受け入れようとしていた、心優しい人。フィリスティアロスに触れる事を躊躇い、それでも尚、サロンに居る間は側に居てくれた。それがどんなに嬉しかったか、おそらく次兄は知るまい。
若干卑怯な手を使った感が否めないでもないが、生きる為に前を向いてくれた。父の為に、兄の為に血に塗れながらも進む事を決意してくれた。その事が伝わって来た。
唯一の姉・キャスティーヌ。魔術・魔導両師団の責任者にて、自身も強大な魔力を保有する存在。姉の母もまた、己の殺害計画に加わっていたが、恨みや怒りなどは沸いてこない。ただ、憔悴しつつも気丈に振舞う姿が痛々しく感じられた。
母の罪を背負いながら、己に微笑みかけるのはどんなに勇気が要ったのか、想像する事しか出来ないが、本当は逃げ出したかったのかもしれないと考える。
そして末兄・ナラフラレクト。正直、力の大きさで言えば上三人とは比べ物にならないほど弱い。だが、それを補って余りある政の手腕と的確な判断力。おそらく末兄がいるからこそ、次兄は長兄の側を離れる事無く、政にも直接関わって来なかったのだろう。
悲嘆にくれるキャスティーヌを宥めたり、体調の戻っていないリスティーナに配慮したりと、メイドが気付かない所で忙しなく、それでもさり気無く気配りを続けていたナラフラレクトが一番の苦労性だと、サロンの様子を見て思ったのだった。
父・ロスティグクス。帝都の雰囲気を感じた限りでは善政をしく賢皇といった線が妥当だろうか。仔の為に無茶を仕出かす一面もあるが、執務姿勢は真面目なようで、皇族水入らず、しかも皇帝が一番寛いでいるタイミングでサロンに父を呼びに来た補佐役を怒る事もせず、少し残念そうにフィリスティアロスの頭を撫でた後、サロンを出て行った。
そもそも、サロンでの時間自体、忙しい合間を縫って捻り出されたものに違いない。その事を解っている為、素直に執務に戻ったのだろう。
母・リスティーナ。心から仔を望み、周囲の期待に耐えてきた人。長命種族同士、仔が出来難いと解った上で帝国に嫁いだ、女傑。温和な外見はしていたが、一度決めれば曲げない、そんな芯の強さも同時に併せ持っているように見受けられた。
無意識の内に全てを預ける事が出来る母。あの腕に抱かれた時、生まれてきて幸せだったと素直に思う事が出来た。
今現在、唯一の側室となったケーラルーン。彼女の存在があったからこそ、第一波の呪で仔が助かり、ロスティグクスが無茶をしたと知った。母・リスティーナが姉とも慕う存在。己の意見を述べる事はするが主張する事はせず、皇帝夫妻の相談役として在る者。
側室の立場を弁え、后の存在に重きを置き、帝位第一継承者である実子を増長させる事なく育て上げた実力者。フィリスティアロスの目にはそう映った。
▽ ◇ △ ◇ △
そんな取り留めの無い事をつらつらと考えていると、不意に月が翳る。雲でも出てきたのかと顔を上げれば、予想外の物が空中を飛んでいた。
「…………竜……?」
西洋竜の姿をしたソレは、真っ直ぐにこちらを目指して羽ばたいている。一度翼を上下させる度、ありえない程の距離を詰める。それが肉眼ではっきりわかるのは恐怖以外の何物でもない。
その上、大きさが想像以上。前世の小学校や中学校にあった25mプールが可愛く思える程の大きさと、醸し出される威圧感。
「……本当に生まれたての仔竜なら、とっくに気絶してるな……」
冷静に分析できるのは、相当の威圧感を持っていても殺気がないからだろうか。城内がざわつき始めたのが気配でわかる。感知能力もコントロールを覚えなければ些細な事で気が立ってしまう。今も抑えてはいる方だが甘いのだろう。
やがて、帝都を護るように結界が展開される。城自体に守護結界などは張られていない。皇族の能力が高いのと、結界を張れば外部と薄い膜を一枚隔てた状態になり、些細な異常事態に気付けない場合がある為、他国の要人を招いている場合以外は城の結界は切られていた。
巨大な影は今尚真っ直ぐに城に向かっている。否。城ではなく、フィリスティアロスを目指して居るといっても過言ではないほど、正確に近付いて来る。
感じた事のない威圧感。そこに在るだけで他の者を平伏せる事が出来る存在。
「……魔属竜皇」
確かに流れている血が伝えてくる。あの存在は葬竜族を統べる者。そして魔属竜の長。
なぜ魔属竜皇が単騎で羽ばたいているのか疑問に思う。皇であるのならば護衛があってしかるべき。しかし、目に映るのはたった一体の竜のみ。
《お前がリティの仔か》
いつの間に直ぐ側までやって着ていたのか、城壁の直ぐ外でホバリングする巨大物体。羽ばたきの際に発生しているはずの風を感じない事から、なんらかの心遣いはされているようだ。
《喋れぬのか》
どこか呆れた様子でこちらを見るが、考えてみて欲しい。
命を狙われて無理やり孵化し、先程安全なサロンから一息吐ける自室へと戻ったばかり。この世界の知識や常識はほぼ皆無。その上で何の前触れも無い巨大竜、ラスボスクラスの突然の訪問。この状態でにこやかに対応出来る子供が居れば見てみたい。
《…………喋れますが……》
何とか振り絞った念話が掠れていない事を祈る。
顔を上げ、巨大竜を真正面から見返しながら答えた子供に、ラスボスの目が嬉しそうに煌く。こちらにとって穏やかではない歓喜に、テラスの手摺を握る手に力が篭った。
《ほう……。中々良い声をしておる。我の名は…………》
その言葉が最後まで紡がれる事はなかった。
《まだ意識を取り戻して間もない私のフィスに何をなさっているのですか! 父上!》
そういうリスティーナの怒声とともにラスボスが弾け飛んだのだ。理由はリスティーナの手加減無用の体当たり。体調が万全ではなかったはずなのだが、竜体になったリスティーナの鱗は淡青に艶めき不調など一切感じさせない。
《……お主は、平気で我を足蹴にするな……》
不意を突かれ吹っ飛んだ巨大竜だが、そこは年長者の経験か、直ぐにリスティーナに向き直る。
《礼儀、礼節、事前連絡を知らない父上には相応の対応です!》
そういうと、一切の躊躇もなしに巨大竜に向かって行った。
巨大竜も慣れたものなのか、リスティーナの攻撃に備えて体勢を整える。
「いやいや、待て待て……。母上が父上と呼んだから……? あの巨大竜は祖父……?」
目の前では城に被害が出ないよう、やや離れた場所でリアル巨大怪獣バトルが繰り広げられている。さすがにドラゴンブレスなどは吐かないようだが、地味に龍力が拡散している事から見て、龍力を使った何らかの術はお互いに繰り出しているようだ。
既に蚊帳の外になったフィリスティアロスだが、余りの衝撃と目の前で繰り広げられている高難度の戦闘に、思考が追いついて行かない。
「あぁ……、やはり固まっていますか。その格好では体を壊しますよ」
フワリと肩から羽織らされ、ビクリと体が跳ねる。
「驚かせましたか?」
恐る恐る振り向けば、ナラフラレクトが片膝をついていた。
「ナラフ……兄上」
「はい、私です。
父上も、ルク兄上も、エル兄上も姉上もそれぞれ動けないようなので様子を見に来ましたが……、来て正解だったようですね」
リスティーナとその父のじゃれあい……傍目にはそうは見えないが竜同士では普通らしい……を始めてみた時の衝撃はナラフラレクトの記憶に鮮明に焼き付いている。
ある程度の年齢を重ね、この世界の知識を得た上でも衝撃だったのだ。まだこの世界に詳しくない末弟はどんな思いをしているのかと思うと、自然と足が向いていた。
「ああなったお二人を止めるのはかえって危険ですので、気の済むまでさせておきましょう」
恐怖からか、手摺を強く握り締めている手を優しく外す。安心させるように抱き締めると、躊躇い無く首に腕が回された。
「説明は明日、ご本人達からあると思いますので、今日は大人しく休みましょう」
窓を閉め、外部の音を遮断する結界を張る。魔力量は少ないが、コントロールは兄姉一と言われているナラフラレクトの結界陣。見事に外部の音を消し去る。
「湯は……まだですね」
サロンから引き上げてそんなに時間も経っていない。事実、ナラフラレクトとて湯を浴びる前に騒動が引き起こされている。
ベッドの縁に腰掛け、サイドに置いてあるベルを取り上げると二度鳴らした。
「失礼致します」
フィリスティアロスを案内してくれたメイドが頭を下げたまま入室してくる。
「湯の用意を。フィスも疲れているので、早めにお願いします」
くっ付いたまま離れようとしない末弟の背を、宥めるように撫でながら指示を出す。
「直ぐにご用意致します。ナフ様はどうなされますか?」
メイドの問い掛けに首に巻きついている腕の力が強くなる。
「フィスと一緒に入りますので、私の分も頼めますか」
これは朝まで離れない。
一種の覚悟を決めたナラフラレクトは一晩付き合おうと、末弟を抱き締める。
「承知致しました」
一度扉の向こうに消えたメイドは、誰かと二言三言交わした後、併設されているバスルームに入っていった。
暫くの後、準備が出来たという声が掛けられ、同時にナラフラレクト付きのメイドが着替えを持って訪う。
湯浴みを手伝おうかという申し出に、末弟をこれ以上刺激したくないという理由から断りを入れる。メイド達がバスルームから退室していくのを見送り、抱きついたまま離れないフィリスティアロスの背を優しく叩いた。
「寝る前に湯を浴びましょう。すっきりしますし、落ち着きますよ」
フィリスティアロスを抱いたまま、常に掛けている眼鏡を外す。特別目が悪いわけではないのだが、書類整理が主な執務となっているため、少しでも目に負担を掛けないようにと、長兄の配慮で用意された物であった。
「はい……」
おずおずと離れていく小さな体を床に降ろし、来ている服を脱がせるとバスタブへと追いやる。不安そうに見上げて来る様子に、自身も服を脱ぐとフィリスティアロスを再び抱き上げ、用意された湯に入る。
「温かい」
クタリと力を抜いて預けてくる体を軽く抱き止め、湯を堪能する。
「あ……水精霊……」
フィリスティアロスの視線の先を追えば、我先にと突撃してくる数体の水精霊の姿。彼らの力を借りて身を綺麗にしているが、ここまではっきりと視認出来た事は無い。
楽しそうに水を操り、汚れを落としていく。汚れを含んだ水はバスタブの外に捨てられ、排水管を通って排水されていった。
皇族のバスルームに設置された『水玉』を力の糧としている為、水属性を持たないナラフラレクトも自動洗浄の恩恵を受ける事が出来るのだ。
自身の体も隅々まで洗われ、特に髪は丁寧に、否。執拗に綺麗に洗われた。己の髪が常に羨ましがられる秘密の一端を垣間見てしまい、少なくは無いダメージを受ける。
その上、普段は見えない水精霊がはっきりと見え、しかも隅々まで、文字通り隅々まで洗っていくのだ。何処とは言わないが、湯の感覚しかなかった場所まで綺麗に洗われている様子を見せ付けられ、今度こそダメージで撃沈した。
「兄上……」
「…………なんでしょう?」
「これが、湯浴み……ですか?」
己と同じく隅々まで磨かれたフィリスティアロスが困惑気に見上げて来る。黒髪の艶が増しているのはきっと己の気のせいだけではないはずである。
「えぇ……。これが皇族の湯浴みですよ。水精霊の力を借りて、汚れを落とし、風精霊の力を借りて体を乾かす。公爵家や侯爵家も確か同じような湯浴みだったと思いますが……」
一般的な湯浴みは自力で体を洗ったり拭いたりする。水属性を持つ者は皇族と同じような入り方をする者も少なくないと聞くが、ここまで鮮明に洗浄工程を見せ付けられると、今まで湧いて来なかった羞恥心が頭を擡げてくる。
「水精霊が……」
「それ以上は言わなくて良いですよ……。おそらく、もう少し干渉を弱めれば、水精霊の姿も見えなくなると思います」
言いたい事は解る。だが、それを口にされれば何か大切なものを失う気がして、ナラフラレクトは言葉の続きを止めた。兄の言いたい事が解ったのか、フィリスティアロスも大人しく口を閉じる。
末弟と居れば飽きない。確か長兄が冗談交じりに呟いたのを耳にした。だが、これは飽きないと言う範囲を超えているのではないかと、自問自答せざるを得なかった。
「温もりましたか?」
血行もよくなり、頬に朱が差して来たのを見て声を掛ける。
「はい。とても気持ち良いです」
最初の水精霊の突撃から立ち直ったのか、ナラフラレクトにペタリとくっ付いて甘えている。
「兄上の体、すべすべですね」
肌理の細かい肌に興味が湧き、ちょっとした悪戯を思いつく。
「ふぁ……!?」
正面から抱き付かれた上、首筋から背中に掛けて撫でられた為、嬌声に近い声が出た。
「……兄上……?」
始めて聞く声に興味を持ち、もう一度撫でようとしたが、慌てて止められる。
末兄の弱点は首筋から背中であると、何の特にもならないメモを頭の隅に残し仕方なく手を止めた。止めた手を振り払ってまで悪戯をすれば、警戒されて二度と一緒に湯浴みが出来ないかもしれない。
そんな勿体無い事は出来ない。
「上がりましょう。これ以上つかっていては、のぼせます」
温まった時とは違う、赤い顔を見られないように末弟をバスタブから出し、己も湯から上がる。そして上がった後には風精霊数体の突撃を視認した。ここで抵抗した所で何も変らない。第一、今までこのやり方で湯浴みをしていたのだ。種明かしをされたので自分で体を洗いますとは、体を拭きますとは口が裂けてもいえない。
なぜならば。精霊に頼まないとなると、湯浴みの手伝いをするのがメイドに替わるだけだ。他人に肌を見せるくらいなら、精霊達の方が良い。末弟と共に入らなければ姿を見る事もない。そう言い聞かせ、水分を飛ばされた体に用意されている服を着ていく。
フィリスティアロスもナラフラレクトを見ながら、見よう見まねで身に着けた。軽く服を直してやり、手を引いてバスルームを出れば、メイド達がハーブティーを用意していた。
「フィス」
穏やかな声に呼ばれ、大人しくナラフラレクトの膝に座るが、色々あった所為か既に意識は夢現となりつつある。
「疲労の回復にもなりますから、飲んでおいたほうが良いですよ」
半分夢の世界へと旅立とうとしている弟の手にカップを持たせ、落とさないように支える。
「はい……、あにうえ」
カップが支えられている事に安心し、言われたとおりに嚥下して行く。体が水分を欲していたのか、直ぐにカップが空になる。
「まだ飲みますか?」
問うて来る声に首を振り、服を握り締めて体の力を抜く。水分は大切だろうが、何よりも今は睡眠を欲している。
掛かって来る体重を受け止め、カップをソーサーに戻すと、ナラフラレクトに用意されたハーブティーを楽しむ。疲労回復にと配合されたハーブだけに、心が休まるのが解る。
そんなナラフラレクトがハーブティーを飲み終えるのと、バスルームの後始末をしていたメイドが出て来たのは丁度同じであった。
「ナフ様、フィス様、お休みなさいませ」
「お休みなさい」
ティーセットを乗せたワゴンを部屋の外に出し、二人の世話をしていたメイド達が一礼して部屋から出て行く。
残されたのは服を握り締め、夢の世界に旅立ったフィリスティアロスとナラフラレクトのみ。
ベッドメイキングは既に終えられ、ナラフラレクト用にクッションまで用意されている。
「お休み。フィス」
離れないフィリスティアロスを抱いたまま、ベッドに入る。
「おやすみなさい……、あにうえ」
夢現なのだろう。暫くすれば規則正しい寝息が聞こえて来た。
そんな寝息を子守唄代わりに、ナラフラレクトも眠りへと身を委ねたのだった。
末兄にセクハラ。子供の悪戯で済まされる範囲内。精神年齢を除けば。
キャスは司令室で竜属二人による帝都への被害を最小限に抑える為に頭を抱え。
ルク+エルはうにゃうにゃで。実は父上もにゃうにゃうな隠された事実。
出したかった一人は魔属竜王ではありません←
いえ、出さなければならない方ではありますが、出したかった方ではない…。
リクエスト……(?)頂きましたルク兄上とのほのぼのは番外編でお届けしたいと思っています。だから今回はナフ。
お気に入り登録、評価、感想本当にありがとうございます。
遅々として進まない内容で本当に申し訳ありません。
それでも、少しでも気に入った部分がありましたら幸いです。
誤字報告ありがとうございます。
段落分けについては精進します……。




