2.第22章 シュバランケ2
王宮を取り囲んだゴ族の布陣は、完璧だった。
前面に盾と長い槍を持った歩兵部隊、その次に弓隊。
またその後ろには剣を持ち、接近戦に対応した白兵部隊。
最後に騎馬隊が控えるという布陣である。
また遥か後方には、救護部隊と武器、食料の保管部隊も陣取っていた。
騎馬隊の中から、ひときわ大きな兵士が、これまた大きな縮れ髭の兵士を引き連れて進み出て来た。
明らかに他の兵士とは各の違う甲冑を着込んでいる。
兜の先はとがり、黄色の房が付いていた。
顔を保護する為の兜の左右の吹き返しは、ギザギザと三つに迫出していた。
そして特徴的なのは、黒いドクロのおぞましい面をかぶっている事だ。
ドクロの面は黒光りして、怒っているのか笑っているのか悲しんでいるのか、見る者によって、その表情を変えていった。
ゴ族にとっては誇らしい族長としての表情に。
シバルバ族にとっては、恐怖の表情の何物でもなかった。
そう、前へ進み出て来たのは、ゴ族の族長シュバランケだった。
黒い大柄の馬にまたがり、左手で手綱を引き込み、右手に剣を持ち挙げ、王宮の前に進み出た。
「やっとここまで来たか!!!。」
そう言うとシュバランケは、王宮の人々に聞こえるように大声をあげた。
「冬至の神事に失敗し、神への生贄を出さなかったシバルバ族に制裁を加える時が来た。」
「お前達は、もうこの星に必要ない。」
「これからは、優秀な種を持つゴ族が、この星を治めて行くのだ。」
「我ら優秀なゴ族にとって邪魔な存在のシバルバ族は、抹殺して絶滅させる。」
「俺は暗黒神から啓示を受けた。」
「能力のある者が、この星を治めろと!。」
「平和な生活に慣れきって、神への義務を忘れた間抜けなシバルバ族は駆逐しろと!。」
馬上からシュバランケは、シバルバ族をなじり続けた。




