2.第19章 戦いの始まり2
隣山へ逃げたコアトル達は、隣山から谷道を戻って、王宮のある神山の麓に辿り着いていた。
「みんなは僕達が隣山に逃げたから、そこに潜んでいると探すだろう。」
「まさか逆戻りして、自分達の山の麓に隠れているとは思わないだろうね。」
神山の麓にあった小さな洞窟に二人は身を隠していた。
洞窟の中には、たんまりと保存のきく食料が蓄えられていた。
眠りのための干し草もたんまり詰め込まれていた。
「コアトルは私を助け出すために、こんなに頑張ってくれていたのね。」
「ねえコアトル、こんなことをして大丈夫?。」
エカリーは鼻を詰まらせながら言った。
「……エカリーは、僕を信じてついてくればいい。」
「当分の間はここに居て、何事も起こらないのを確認したら、父上に謝りに行こう。」
「暗黒神の祟りなんて起きやしない!。」
「コアトル!!!。本当に大丈夫???。」
「心配しないでエカリー。」
「イサムナの卜占の結果にも出ていた事なんだ。
『僕は僕の信じる道を進む!!。』
『僕が正しいと思う行動をする!!。』
『僕が進んだ後に、道は出来上がって行く。』
これが卜占の教えなんだ。」
「……コアトル!!!……。」
「さあエカリー着替えて。そんな恰好じゃ風邪を引いてしまう。」
「着替えも、ちゃんと用意してあるよ。」
「冬至の神事の後は、激しい雨と決まっている。」
「追っ手の衛兵達も、探索を中断せざるおえないだろう。」
「まずは、今までの疲れをゆっくり癒やそう。」
エカリーはニコッとして、コアトルにゆっくりと抱き付いた。
そして唇を重ねた。
長く長いキスをした。
そして二人はそのまま横になって、干し草のベッドに倒れ込んだ。
二人の体を密着させ、暖を取るように。
そして…、そのまま眠りについてしまった。
今までの緊張から解放された安心からか、深い深い眠りについてしまった。
外の暗闇では、暗黒神の怒りのような、激しい雨が続いていた。




