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DIVA  作者: メロン味
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DIVA第8章〜第9章

第八章【DIVAの手がかり】

家に一人残ったシロツメに、とある電話がかかった。「私を覚えていますか……?」聞き覚えのない声だ。「えっ」シロツメは、困惑する。ハナ以外の女性の知り合いは、そんないない。「あの……私はDIVAの【スパイス】です。」「えっ……?なんで僕なんかに……」「だって、あなたはハナの旦那さんでしょう?色んな人に聞いて、やっとあなたの連絡先を見つけたんです。」スパイスは、凛とした態度で言う。「あっ……ありがとう……ございます?……」シロツメは状況がまだ飲み込めていない。「そこで、あなたと話したくて……。」スパイスはガンガン話を進める。まだ、シロツメが追いついていないのに………。「えっ?あっ、はい……もちろんです。一度、DIVAの誰かと話しておきたくて……。ほら、僕に言えないこととかあなた達には打ち明けられるかもしれないし……」シロツメは、少し寂しげにいう。「いいえ……。私達にも言ってくれないわ。あの子、そういう娘なのよ。」スパイスも寂しそうに言う。「えっ?!そ、そうなんです?!」シロツメはちょっと声を出しすぎた。「そうですよ……だから、私もあなたにハナのこと、聞きたくて……。」スパイスは少し儚く言う。「………わかりました…。」シロツメは、意を決して言った。



よつば達は電車に乗って、とにかく夢見町へ向かっていた。「さくらちゃんのママとパパはどんな人なの?」よつばは無邪気に聞く。「パパ…と……まぁ、普通の人。そういえば、あなたの家にお母さんがいなかったね……お母さんはどこにいるの?」さくらは首を傾げる。「……わからないの」よつばはそれだけ言った。「……?わかんない………?」さくらは、首を傾げた。「あのね、ママは消えたの」「消えたっ……?!」さくらは驚く。「うん。」よつばは真顔で頷く。「消えるってなに、(笑)死んじゃったとか、遠くにいるとかじゃないの?」アオキはおかしくって、半笑いで言う。「うんう、わからない。」よつばは横に首を振る。「へぇ〜……ヤバイね」アオキは適当に返す。「いなくなっちゃったの……?」と、さくらは不安そうに聞く。「うん。」よつばはちょっと寂しそうに言った。「だから、ママとパパがいる人って、どうなのかな〜って思うんだぁ。」よつばは上を見る「ママとパパ………」さくらはうんざりした。「いたらいたでうざいだけ。お前は片方しかいなくて羨ましいよ……。ぎゃーぎゃー両方から言われなくて済むんだから。」アオキは不機嫌に言う。「………。」さくらは何も言えなかった。同情してるわけでもないけど、否定しているわけでもない。「だろっ?」アオキがさくらを肘でつつく。「う、ん……」さくらは困った。「そ〜なの〜?」よつばが首を傾げた。「おんっ。」アオキはなぜか自慢気に笑う。「あっ!そろそろ付くよ!」よつばは、すぐに反応する。「さすが〜。いつも電車に乗ってるよつばくん。いいこいいこ〜」アオキはよつばの頭を撫でる。「ふふっそうでしょ〜!ほら!海!」よつばは窓を指さした。「へ〜…夢見の海は電車からこう見えるんだ……」さくらは、電車よりも車に乗って海を見かけるので、この景色は貴重だった。「うわ〜お」アオキはわざとらしく言う。「ぼくんちの近くにも、海があったらいいなぁ。」よつばは、窓にくっつく。この電車はいつも混んでいるけど、今回はめずらしく、人が少ない。よつばは、元気に電車を降りた。「ついた〜!」よつばはにこにこではしゃぐ。「……!」そんなよつばに、女の人が近づいてくる。「あなたは……よつばくん?………違ったらいいの。」その人は真剣な顔をする。「ぼくは、よつばだよ!こんにちは!」よつばはお辞儀した。「……そう。これから、あなたのお父さんとお話をするの。そうだ。あなた、家に来る?ここまで来たんだし、」彼女は、スパイスだ。スパイスはせっかく家から出てきたばっかりだけど、ハナの実の子供に興味があった。もちろん、旦那にもだけど……子供の方が純粋だ。ハナの『何か』をしっているかもしれない。



       第八章終わり


第九章【あなたがいないとしても】


よつば達はスパイスの家へとやってきた。スパイスの家は、とてもきれいでゴールド色の家具が多かった。まるで貴族みたいに豪華だった。たしかに、スパイスの服装からもこういうのが好きそう。スパイスは、さっそく家に入るなり、部屋に通した。「ほら、グロウ。お客さんだよ。お茶用意しなさい。」「え?さっき家でたばっかじゃん!」「いいから」と、スパイスが話す。「なんだよそれ……」グロウはソファから立ち上がり、お茶を用意しに行った。「文句あんだったら早く仕事でも何でも探してきなさいよ。」スパイスが言う。「だーかーらー!やってんじゃん今。」「口うるさいのよ。素直に黙ってやりなさいよ。」「だからやってるって。何回言えば……」「これ以上ぐちぐちぐちぐち言うなら、もう追い出すからね。」スパイスは強めに言う。「わ〜ったよ……」グロウは苛ついて答える。「ほら、入っておいで。」スパイスはよつば達に振り返り、優しく言った。「うん!」よつばは、部屋へ入る。まるで、ホテルの一室のように綺麗な部屋だ。「わぁ〜!」「きれいでしょう。この家は自慢の家よ!私の旦那さんはもっと、落ち着いたものの方が好きらしいけど……ここまでやっちゃったら、ね。」スパイスはウィンクした。「はい。」グロウはよつば達の前にお茶を置く。「は〜い。グッちゃん。ありがと。」スパイスは笑顔で言う。「うるせ〜し。俺は部屋にいるから。」「ダメよ〜お客様よ?あんたもいなさい。」「でも、なんでこんな……ちっちゃい子達なの?」グロウは困惑して言う。「いーでしょ。お客様はお客様よ。」スパイスは凛として言う。「へいへい」グロウはまたソファに座った。「さて、……グロウ。ちょっとこの子達の相手をしてあげて。……」スパイスはよつばに向き直る。「……私と話してくれる?」スパイスは、少し悲しそうにいう。よつばじゃなくて、遠くの誰かを見てるみたいに。「うん。いいよ。」よつばはうなずく。「ありがとう。さぁ、おいで。こっちはもっと綺麗よ。」スパイスはよつばの背中を優しく押す。「………俺が面倒見んの?」グロウは困惑している。「そうみたいっすね〜」アオキはヘラヘラして答える。




「よつばくん。あなたに話したいことは、あなたの母親のハナについてのことなの。何か……知ってる……?」スパイスは、よつばに優しく聞く。よつばの身長に合わせて、しゃがみこむ。「ハナ……?」よつばは首を傾げた。「ハナは、あなたのママよ。」スパイスは微笑む。「ママ……ママには会ってないからわからないよ。」よつばは困って答える。「そう………実を言うとね。私も、あなたのママのこと、わかんない。」スパイスは少し切なく微笑む。「どうして教えてくれなかったんだろう……」スパイスは涙をこぼし出した。「私達、これからって時だったのに……」スパイスはポロポロ泣き出した。よつばはびっくりして、声が出ない。「なんで……なんにも言わないの……?教えてよっ………!私にも………!」スパイスの姿が変わっていく……これって……「ハナは、私達のことなんて、信用してなかったのよ…!レインも、なんか、連絡取れないし……。どうしていつもこうなの?私を変えてくれたのは、あの二人なのよ……!!私、私……」スパイスは崩れ落ちる。「お、おちついてください!!」よつばはなんとか声を出す。「落ち着く……?私はずっと落ち着いてるわよ!!もういやだ!!………!」スパイスはよつばを見る。「あなたは……ハナにそっくり……そのそばかすも……明るい感じとか……うっ……うああぁ……」スパイスはまた泣き崩れる。「ママ……」よつばも釣られてないてしまう。「ぼくは、ママに、会いたい、の、」よつばも涙が止まらない。「そうしたら、パパはもっと元気に、なる、の、」よつばはシロツメのことを思い出した。シロツメは、ハナやみつばがいた頃より、今はとても元気がないように見える。あるとしても、取り繕っているようにしか、見えない……「パパ……?」スパイスは顔を上げる。「そうよっ……私なんかよりも、あなたとお父さんが一番辛いはずよ……それなのに……それなのに………」スパイスはよつばを抱きしめた。「私がこんなで、どうするのっ」スパイスは棚にある写真を見る。「グロウ。」スパイスは幼いグロウを見て呟く。「グロウも、あなたみたいに小さくて、よく…こうやって抱きしめてあげていたなあ。」スパイスはよつばを優しく抱きしめる。まるで、包み込むように。よつばもひさしぶりに安心した。知らない人で、しかも今日会ったばかりだけど、最近足りていないものをやっと手に入れられた気がした。「ごめんなさい」よつばは何かを謝る。「どうして、どうして、謝るの?あなたは、なんにも悪くない。敷いて言えば、ハナが悪い!なんにも言わないでいなくなるなんてっ!信じてたのに……。」スパイスはよつばの髪の毛を撫でる。『パパがいるからね。ずっと、』ハナがいなくなった後、眠っているよつばの意識が途切れる前に、シロツメも半分寝ながらよつばの髪を撫でていた。よつばはその時のシロツメと、その時に感じた安心感を、はっきりと覚えている。「……」スパイスが静かだ。「…!」スパイスは気づけば眠っている。すると、スパイスの体は青く光り、よつばの手の方に光りが入っていく。よつばがそれをはっきりと掴むと、光はよつばの手に留まった。その光には、赤と青の色が混ざっていて、綺麗な光だった。よつばは、急いでスパイスを起こそうと肩を叩く。「………ん?」スパイスは腫れた目を開く。「あ。……なんだか、私、変だった……一気に辛くなったの………あんなに強く悲しくなったのは、初めてかも……ごめんなさい。怖かったよね…。ありがとう。少しスッキリしたわ。さあ、あなたのお友達も待ってることだし、一緒に行きましょ。」「うん…!」よつばとスパイスは一緒にリビングの方へと向かう。



「ごめんね〜。グッちゃん、みんな大丈夫だった?」スパイスは声をかける。「あ〜。うん。しりとりしてた。」グロウは答える。「さくらちゃんがしりとり得意だったなんてね〜うそみた〜い。」アオキはニヤニヤして言う。「得意っていうか……なんか……出来るの……」さくらは、少し物足りなそうに言う。なぜなら、簡単で面白くないから。「へぇ〜グロウ、あんたやるじゃない。」スパイスはニヤニヤして言う。「まあ〜ね」グロウは自慢気に気取る。すると、スパイスが「あ、そろそろ遅いし、もう帰りましょう。あ、あなた達を送って行ってあげる!………お家案内できる?というか、ご両親とかに……」「いえ、大丈夫です。ここから家は近いので。」さくらは即答した。一応、スパイスの家はまだ夢見町だし、嘘ではない。「ほんと……?」「俺もです。歩くとか、バスとかで帰れますっ。」アオキも同じく。「じゃあ、よつばくんだけ遠いし、送ってあげましょうか。グロウ。あんたも来なさい」スパイスはグロウに叫ぶ。「え〜?なんでだよ……」グロウは文句を言いまくる。



さくらとアオキは、先にスパイス家を出た。


「で、いい宿ってどこなの」さくらはアオキに聞く。「あ?付いてこいよ。」アオキは歩き出した。しばらく歩いていると、3階建てくらいのマンション?があった。「ここの旅館いいんだぜ〜?なにより安い。一人500円!温泉、あんまりでかくないけどいいんだよ〜。あのレトロな感じ?が。しかも、喫茶店の料理食い放題!!……でっ?お前金持ってんの?何も持ってなさそーだけど。」アオキはさくらの身なりを見る。「……ないな……どうしよう……」さくらは、パジャマのポケットを漁ったりしてみるけど、なんにもあるわけがない。「ちっ。今日だけな。」アオキは500円玉を出してきた。「えっ…?いいの……?」さくらはそれを受け取った。「早めに返せよ。お金は簡単に友情を壊すからな。ま、お前とは友達でも、なんでもねーけど。」アオキはヘラヘラして言う。「そーね。」さくらは少しムカついて言う。「は〜い。いらっしゃ……」旅館に入ると、女将……ユキコがいた。「またあなた様……」ユキコはアオキを心配そうに見る。「こんにちは〜女将さん。今日は連れもいますよ。別々の部屋で1人ずつ……」アオキが話していたところに、『ヤツら』が来た。「ねぇちゃん!来た…で…えっ」コユキはアオキ達を見て動きが止まる。アオキはそれを普通に見ている。「ねぇちゃん……こんなガキどもが泊まるん………?」コユキは不安そうに話す。「しかも、お祭り手伝ってくれた子もいますやん!」と、スズコ。「どないしよう……警察?!」と、ジロウ。「落ち着きなさい。せやったら、あんたらが面倒みたげてな。ジロ〜ちゃんがこの子で、コユキ、スズちゃんはこの子。」ユキコは、ジロウにアオキを。コユキとスズコにさくらを差し出した。「でも……うち、子供の世話なんかしたことない……」コユキは、困って言う。「それに、うちら、これから徹夜で勉強するから……」スズコも言う。「徹夜…?んなもん、寝てる時に静かにせやええんやないの?」ユキコは首を傾げる。「……わ〜った。うちらが面倒みたる。」コユキは決心した。「ほんまに?!まあ、いいんやけど。」スズコは納得いってない様子だが、しぶしぶOKした。「いいですえ〜ねぇさん。僕は前からそうしたかったんどす〜」ジロウはにこやかに答える。「じゃ、任せたわ。私も様子は見に行くようするから、ちゃんと面倒見てあげなさいな。」ユキコはそう言った。「まずは風呂やな。スズコ!ジロウは別々やから、知らん!行くぞー!!」コユキ達はさくら達を連れて温泉へ向かった。












「分かった、今から向かうよ。明日の朝には着くと思う。」



コウジの声が電話口から聞こえた。






「………おねがい…」





さくなの涙声がする。











       第九章終わり

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