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『動きは悪くないが、体力がないな。我が殺気を飛ばしても立っていたから、胆力はありそうだな。鍛えれば大丈夫だろう。我からクレアを守ろうとしたからな、一応認めてもいいぞ。』
そっぽを向きながら言います。
「ありがとう、アル。よかった〜。マリウスさんも、ありがとう。」
「?俺は何もしてないぞ?それよりクレア、俺の家に住めと言ったが、もう少し、ここで暮らしてくれないか?」
「いいけど、何かあったの?」
「じい様から連絡がきたんだが、ちょっと忙しくなりそうでな。」
「私の事で?何か問題になったの?」
「いや、違う。俺には、兄がいるんだ。近々結婚するんだが、その準備とかで忙しいらしいんだ。クレアの護衛を選ぶのに手間どってるらしくてな。」
「本当に?私が狙われてるとかじゃない?王家とかに囲われるのは嫌だけど、私のせいで、マリウスさんや、ジョバンニさんに迷惑かけるのも嫌だよ。」
はぁーっとため息ついて、頭をガシガシしながら、
「わかった。話すがクレア、お前が気にする事じゃないからな?俺の婚約を聞いてな。相手が、貴族令嬢じゃないと知ると、勘当しろと言ってたらしい。じい様は、取り合わなかったそうだが、何かしでかしそうだから、気をつけるようにってな。」
「ごめんなさい。」
クレアの目に涙が浮かぶのを見て、クレアを膝に乗せて背中をポンポンしながら、
「気にしなくていいんだ。兄は優秀な人でな。両親は、そんな兄が自慢で、兄にしか興味がないんだ。俺は、1人放って置かれた。そんな俺に気付いたのが、じい様だ。俺に、家庭教師をつけたり、友人になるヤツ・・まぁロンドだな。連れてきたりして、剣も教えてくれた。俺は、公爵家の次男といっても、そんな扱いはされた事がない。公爵家というだけで、すり寄ってくる者などいたが、俺はいない者として、扱われていたからな。だから、俺がいなくてもいいだろうと、家をでたんだ。家をでても、探される事もないし、何か言ってくる事もなかったんだがな。」
ふぅーと息を吐く。
「両親や兄と関わってないから正直、何をしてくるかわからないんだ。ロンドと2人だけで、対処できるかどうか・・・クレアが、アルジャンと一緒にいる方が安心できるんだ。すまない。俺の方がクレアを巻き込んでるな。」
フルフルッと首を振る。
「お互い様だよ。私だって、王家とか関わりたくないから、マリウスさんを頼っているもの。マリウスさんが安心するなら、ここにいる。だけど・・・家族なのに、家族じゃないんだね・・・マリウスさんは、大丈夫なの?」
「ああ、俺は大丈夫だ。心配するな。」
「森からも出ない方がいい?」
「そうだな。どういう手段をとるかわからないからな、出ないでくれると助かる。俺が休みの日に、森にくるよ。」
『森にきたら、我が鍛えてやろう。』
「それは・・・ありがたい。あと、クレアを頼む。」
『フン、言われずともわかっている。』




