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異世界では何がしたい  作者: リア友
灼熱都市フラムと冒険都市ダンジン
27/31

襲撃:その2

「タクミっ!」


手を伸ばす前に何処かに飛ばされた。くそっ、何処だここは


「よぉ、久しぶりだな神速刀」


先程の霧。やはり


「そうだなっハイド!」


最速の斬撃で首を狙う


「危ねぇ!」


ちっ、避けたか


「早速だがお前を欲しがってる奴がいるんで、大人しく捕まれやぁ!」


ハイドがまた霧を出す


(確かやつの能力は…っ!)


両手で刀を持ち、体ごと一回転。その風で周囲の霧を散らす


霧の中での瞬間移動と気配遮断。だった筈だ


つまり、霧さえなければ敵ではない。だが


「室内で、払いきれるわけねぇだろ!」


背後から剣で切りかかってくるハイド


「そう来ると、思っていたさ!」


背後に線ではなく面の攻撃


「《扇刃(せんじん)》!」


ハイドが飛ぶと同時に背後にあった壁1面に無数の切り傷が浮かび上がる


「ぶねぇ!」


咄嗟にワタシの後ろに逃げたか。やはり霧があると捉えきれないな


「クッソ、おいマスター。そろそろ手を貸せ」


「わーったよ」


陰から男が出てくる。気配を捉えていた1人か


「闇ギルド死者の国のマスター。キャルラで間違いないな」


「……バレてんのか」


諦めたようにそう呟く。バレていないとでも思ったのか


「ったく。そんじゃ、久々にやりますかね」


キャルラの能力は……


「《魔術(マギ・)城塞(キャッスル)》」


魔力が形を取り、大量の兵に。そしてキャルラの周りには魔力で出来た堅牢な壁が


「これ程とはな」


キャルラの能力。簡単に言うと一人軍隊(ワンマンアーミー)というやつだ


「《閃刃(せんじん)》!」


ワタシは刀を横薙ぎに一閃する


壁に線が入る。つまりワタシの斬撃の幅は部屋の幅だ。ハイドとキャルラなら避けられるが、魔力兵は無理だろう


思った通り魔力兵は避けることができず、胴体と下半身を切り離されていく


しかし、避けると思っていたキャルラは避けなかった。いや、避ける必要がなかった


ーーガギンッ!


「ちっ」


魔力の壁はワタシの斬撃を弾いた。流石に硬い


不意をついて横からハイドが切りかかってくる


「くっ!」


ハイドを対処していると、魔力兵が復活してきた。キリが無いっ!


「おいおい、腕落ちてんじゃねぇのかぁ!?」


ハイドが煽ってくる。仕方がない


「《(ブレイド)世界(ワールド)》」


「っ!」


ハイドが飛び退くも、もう遅い


ハイドの右足はもう斬った。そして厄介なのは……キャルラの壁!


一足飛びにキャルラに迫ると、刀を一閃!


先程は斬撃を弾いた壁は、少しの抵抗をしただけで切り裂かれた


「何!?」


キャルラは対応出来ずに、右腕を切り落とされた


「貴様らに聞きたいことは2つ。まず首謀者。これはマハト王子だな」


2人は何も言わないが、これは確定だろう


「次に、ここで死ぬか、ギルドに行くかだ」


ハッキリ言おう。ワタシはコイツらに、いや自分自身に怒っていた。理由は、タクミを危険に晒したまま残してきてしまったことだ


一緒に残った女。白の亡霊レイナ


勝てるとは思う。だが実戦に慣れていないタクミでは油断があるかもしれない


今この時も傷ついているかもと思うと、焦りが生じた。それが、隙を晒していることに気が付かなかった原因だろうか


「お前、甘くなったもんだ」


「なっ!……く、そっ……」


後ろにはハイドが、五体満足で立っていた。手には電気の流れたナイフ。致死量ではなく、人が気絶するくらい


「お、まえ……そう、か。幻術…」


「はっ、忘れてたのか。……じゃあな、神速刀。マハト坊主に可愛がってもらうんだな」


そこでワタシの意識は途切れた


◇◆◇◆◇◆


「ハクア、追えるか?」


「流石に無理。ただ、今強い魔力の集まりを見つけた」


「そこに向かおう。先行よろしく」


俺達はダンジンに入り、スグにモカを探した


「えっと、私わぁぁぁあ!!」


フレイ様には不敬だが、お姫様抱っこだ。緊急の為仕方ない!


「……ずるい」


「言ってる場合か、行くぞ!」


魔力の集まりがあった場所へは割と早くついた


しかし


「クソッ、もう居ないか」


そこは空き家の倉庫のようだった

壁は強化されているらしく、刀傷が残っているだけだ


だがこの刀傷はモカのものだろう。ここまでの刀の使い手を俺はほかに知らない


「ここに居たようだな」


「多分。魔力…追えそうだから…追ってる」


「任せた。見つけたら声をかけてくれ。姫様を休ませてくる」


「ん」


俺は床を軽く払って、フレイ様を寝かせる。どうやらここに来る途中に気絶してしまったようだ


さて、焦りすぎも良くない。少しだけ休ませてもらおう


ーーーーー……


目が覚めた。俺はどのくらい寝ていた?


隣を見ると、まだフレイ様は寝ている。ハクアは?


反対側を見る。そこにハクアが寝ていた。無理もないな。ハクアに頑張ってもらったのは確かなんだ


もう少し、もう少しだけだが休ませてあげよう


その間に俺は、敵の予測を立てる。まぁ、分かってるようなものだが


敵の主人はマハト=ダンジン。雇いに霧使いともう1人の男がモカの監視についている筈だ


場所はハクアに聞かないと分からないが、そう簡単に入れる場所じゃなさそうだな


◇◆◇◆◇◆


「っ、ここは?」


ワタシが目を覚ますと、牢獄の中で両手を壁の手枷に繋がれていた。魔力が使えない。魔封じの枷のようだ


装備も無い。ワタシの軍服も着替えさせられており、薄いワンピースのようなものになっている


恐らく、ここはマハトの隠れ家のようなところだろう


「目が覚めたかい?神速刀のモカ」


牢の外から声がかけられる


「マハト=ダンジン……っ!」


いやらしい笑みを浮かべながら牢に入ってくるマハト


「おいおい、様をつけろよ。仮にも王子だぞ?」


「はっ、人を攫うような輩に払う敬意はない」


鼻で笑いながらそう言う


「貴様ァ、少し顔がいいからと調子に乗るなよ」


顔を真っ赤にして怒りを隠さないマハト


「まぁ、いい。僕の寛大な対処に感謝するがいい」


何を押し付けがましいことを


「君はもう僕のものだ。主人に逆らうと痛い目に遭わせるぞ」


「誰が貴様のものだ。貴様程度に手に入れられるものなど……っ!」


言葉は最後まで言えず、ワタシは蹲る


マハトが腹を蹴りあげたのだ


「躾が必要なようだ」


くそっ、魔力が使えないせいで身体能力が一般人並に落ちている。このままでは何も出来ない


ニヤつきながら近づいてくる


「くっ、この!」


自由になる足で不意打ちでマハトの足に蹴りをいれる


「痛っ!……貴様ァ下手に出ていれば調子に乗りやがって!優しくしてやろうと思ったが、もういい!」


「ぐっ!」


首を絞められ、呼吸を止められる


そして胸のあたりから服を引きちぎられた


身長の割に大きな2つの膨らみが晒される

マハトはその真ん中を指でなぞり、元のニヤつき顔に戻った


「はっ、態度は悪いが柔らかく綺麗な肌だ。さて、こっちは」


マハトが乙女の秘所に手を伸ばす


ワタシは必死で逃げようとするも、首を絞められ手も使えない。足をばたつかせることしか出来ない


「くくく、その反応。気娘であったか」


羞恥と怒りで顔が赤くなる


「さぁ、お楽しみといこうじゃないか!」


マハトがワタシに顔を寄せてくる


口づけか、せめて舌を噛み切ってやる!


そう決心した。その時


ーーードォォォォオン!!!!


「な、なんだ!?」


マハトが首から手を離し、ワタシから離れて牢の外へと歩いていく


外からか、轟音が鳴り響いた


来てくれた


ワタシは少し前に別れた愛しい人の魔力を感じて、安堵とともに意識を失った

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