武器とイチャイチャと依頼と
少し短くなってます
「フェン、まだ考えてるの?」
「ん、まぁそう、です」
フェンはレイナさんの事を誰かに似ているといい、それを思い出そうと唸っていた
「ま、思い出したら教えてね」
「あぁ、分かった、です」
「……思ったんだけどさ。その微妙な敬語いる?宿とかだと普通だったと思うんだけど」
「んー、気分」
「そっか。どっちでもいいけど」
「適当だな主人」
「それが俺」
◇◆◇◆◇◆
「あ、そうだ。まだお金余ってるしここで多少武器を揃えよっか」
フェンと2人で歩いていると、そんなことを思った
「武器?……そういえばオレは拳でやるし、主人は木剣。モカ姐は自前でいい刀持ってるのにリル達は武器持ってなかったか。でも前殴って狩り出来てたし」
「それとこれとは別だね。フェンは篭手くらいつけてもらうし、リルは剣、マモとルナは杖かな」
「そうか。主人がそう言うならいいけど。今から連れてくるのか?」
「うん、そうしよっか。一旦宿に戻ってモカ達も呼ぼう」
◇◆◇◆◇◆
「で、来たわけだが」
「あ、あはは。武器って高いんだな」
ギルドにオススメの武器屋を聞いてそこに入ったのだけど、思ったより値段が高い
今俺は金貨7枚銀貨3枚 (鉄貨等は除く) しか持ってないんだけど、モカ的に良質な物は金貨3枚からの物が多かった
「はぁ、全く。幸いワタシが金貨数十枚ならある。これを使うのはいいんだが、君はそれでは了承しないだろう?」
「まぁ、そうだね」
「だから、貸しにしといてあげよう。この依頼が終われば返済出来そうだしな」
「え、うーむ……」
ここで借りるのは男として……でも皆が武器あれば安全になるのも確かだし……ここ、武器屋だけど防具も良質な物があるんだよね
「よし、決めた。モカ、あんなこと言ってたけどやっぱり借りるよ。少しでも安全に冒険したいからね」
「あぁ、それがいい。ついでに防具も揃えてしまおう」
「ごめん、ありがとう」
「気にするな。ひとまず必要なのは、フェン達4人か?ワタシとハクアはあるし、杏子は戦うのか?」
「私は自前で用意できるからおっけぇ」
「あ、そうなの?」
知らなかった。ていうか、杏子の事何も知らないよな俺達
「まぁ、それならいい。では4人とタクミだな」
「俺もいいよ。木剣あるし、刃付きは怖い」
「……防具くらいつけたらどうだ?」
「動きにくそうじゃない?それにモカもつけてないでしょ」
「まぁ、無理強いはしない。じゃあ4人の装備だが」
「オレは軽くて頑丈な篭手が欲しい。それだけ」
フェンが真っ先にそう言う
「そうか、次はリルだな」
「ボクは片手用直剣と盾、それと出来たら胸当てが欲しいです」
「ふむ。次はマモ」
「わ、私は杖とローブ、ですかね」
「私も同じです」
マモが答えるとそれに合わせてルナが手をあげて答えた
「了解だ。一応ワタシが見繕ってくるが、自分が使いたいと思った物が一番いい。愛着もわくし手入れもするから長持ちだしな」
そう言ってモカは店をまわり始めた。俺もついてこっと
「皆は好きに見ててもいいよ」
「了解。終わったら声をかけてくれ主人」
フェン達は自分で選ぶ気はないようで、店の入口付近で待機しているようだ
うーん、アレで良いのかね……
杏子やハクアは既に別行動だ
モカの元に向かう途中、俺はある物を見つけた
「店員さん、これは?」
「あぁ、それはですね………………」
◇◆◇◆◇◆
「ふむ、揃ったな」
1通り購入し終わったので店の外に出る。外はもう日が落ち始めていた。杏子達は先に帰った。支払い等まぁ色々あって今はモカと俺だけ
「いや、今日はほんとありがとうモカ」
「気にするな。本当は貸しでなくてもいいんだけどな」
「それは……まぁ、ケジメ?ってことで」
「……そうだな」
モカは苦笑いを浮かべながらそう言った
「そうだ、これ」
俺は武器屋で見つけたある物を渡す
「これは?」
「モカって、防具つけないでしょ?まぁ、気休めにでもなればと思って」
モカが袋を開ける。そこには銀色のバングルに小さな赤い宝石がついたものが入っていた
「代償の衣っていうらしい。魔力に応じて物理にも魔法にも強くなる魔道具。1度だけ致命傷を肩代わりしてくれるんだって」
「そんなものが。……これ、君がつけた方が良くないか?」
「いやぁ、3個セットなんだって。俺もつけてるよ」
右腕をあげてみせる。違いは宝石の色が青くなっただけだ
「そ、そうか。もう一つはどうするんだ?」
「ハクアにあげるよ。本当は杏子やフェン達にもあげたかったんだけどね。今は我慢してもらう」
「そうか。しかし、少し残念だな」
「ん?」
「ペアルック、だったらもっと嬉しかったのかなって思ってな」
「それは、そうかも。じゃあハクアに渡すの止めちゃおっかな」
「ふふっ、それはいいな」
俺達は二人の時間を楽しむかのように (実際楽しんだ) 歩く速度はゆったりとしたものだった
◇◆◇◆◇◆
二人がいちゃついている頃
裏路地に2人の人影が会話をしていた
「……依頼?」
「あぁ、霧からだ」
「裏?」
「闇ギルドとしての仲介だな」
「……内容」
「フレイ=フラム姫様は知ってるか?」
「……ん」
「話が早いな。霧からの依頼を伝えよう。フレイ=フラム姫様の事故死だそうだ。あくまで、事故死。絶対悟られるな。目撃者は全て殺せ」
「……護衛の数」
「兵士数十名と冒険者八名」
「冒険者のランク」
「最上級1人、上級2人、中級5人。最上級の1人は別の依頼でこっちが確保するから、考えなくていい」
「……そう。まぁ引き受けた」
「助かる。金は成功が確認出来たら渡す。それと言うまでもないが、闇ギルドは逃げ出すものを許さない」
「分かっている」
「そうか。……ちょっとした情報をやろう。上級冒険者の1人は最上級に近い、もしくはそれ以上の力を持っていると考えている」
「……そう」
「それでも、出来るか?今なら逃げたことにはしないが」
「確証はない。殺るだけやって見る。勝てなかったら私が死ぬ。それだけ」
「………そうか。妹さんの捜索の邪魔して悪いが、現状お前にしか頼めん。……危なくなりゃ、逃げろ」
「……逃げることはしない。多分」
そう言うと、白の亡霊は裏路地から出ていった
「はぁ、この仕事も今回で廃業すっか……俺は酒場のマスターがお似合いだよ」
仲間内で王と呼ばれている男はそう呟くと亡霊と反対側から裏路地を出た
〜1人称について〜
小村「そういえば、いつの間にか杏子の1人称変わってるけど」
杏子「あ、分かったぁ?」
小村「うん。何かあった?」
杏子「『作者が間違えた。修正はしない』ってお手紙が」
小村「あっはい」




