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異世界では何がしたい  作者: リア友
灼熱都市フラムと冒険都市ダンジン
24/31

白の亡霊

本日2話目です。出せる時に出すのが私

「はぁ、駄目でした……」


フレイがそうため息をつく。無理もない


「取り付く島もありませんでしたからね」


「はい。ですが、モカさんを渡せなどと抜かすとは思いませんでした」


「姫様、言っておきたいことが」


帰る前に、これだけははっきり告げなければ


「俺は、モカを愛している。それに他の皆も。もしモカ達に手を出すやつがいれば、俺はそこに行くだろう。その時、姫様が危険でも、だ。モカ達と姫様なら、俺はモカ達を取る」


その言葉に、笑う


「当然です。その時はどうぞ私を置いていってください。けど、手が空いたなら助けていただけるとありがたいです」


「手が空いたらな」


笑い合う俺とフレイ様。この姫様は、仲のいい女友達って感じで話しやすいな


◇◆◇◆◇◆


別室にいたモカ達と合流。そのまま城を出る


「そうか。ダメだったか」


モカが残念そうに言う


「交換条件に…モカとか…有り得ない」


「そうですよねっ!」


「ま、それは無いよねぇ」


ハクアとフレイ様、杏子がマハトの悪口言い合う

楽しそうだけど一応彼の街だから、ね


「そういえば、あの城に1人最上級冒険者級の力がある奴がいた。特定はできなかったけど」


俺がそう言うと、モカが話に乗ってきた


「ワタシは気がつかなかったな。本当なのか?」


「うん。多分暗殺系の能力使って気配消してたんじゃないかな。俺はそういう感知能力上がってるからさ」


最近わかったんだが、未来予測は周囲に対する観察力や感知、第6感を強化しているようだ。現状でモカより俺の方が感知は得意


「君が言うならそうなんだろう。しかし厄介だな。私兵なのか、雇いなのかわからないが」


「多分雇いだと思うよ。気をつけてね、モカでも感知できないなら相当強い」


「あぁ、ひとり目星がついている。昔からやりあってる奴がいてな。そいつに似たやつか、本人か」


「モカ、何かあったら呼んでくれ。どんな時でも迎えにいくから」


「ふふっ、嬉しいがワタシだけではハクアが嫉妬してしまうぞ?」


後ろを振り返ると、頬を膨らましたハクアがいた。か、可愛い


「私…は…助けてくれる?」


「勿論。杏子も、フェン達もね」


「あははぁ、私はどっちでもいいですけどねぇ」


「オレは主人(マスター)を守る方だ」


「白狼種は守護者とされています。頑張ります」


「金狐種は巫女、です。なので助けていただけるとありがたい、です」


「魔女は後衛。捕まったら自爆するから、主人は逃げてね」


「まってルナ自爆はやめてね」


◇◆◇◆◇◆


俺は行きつけの酒屋に来ていた


「よぉ、マスター。いつもの」


「……合言葉は」


「夜の街に闇の制裁」


「はぁ、そっち系の仕事はあんましたくねぇんだがなぁ」


「悪ぃな。あのクズ王子がうるせぇんだ」


「マハト王子か……何であいつについんてんだよ、霧と有名な最上級が」


「金払いがいいからなぁ。金は大切だぜ?」


「そうだな。それにしても、お前がここを使うなんて珍しい。そんなに今回の相手は手こずるのか?」


「目的は神速刀のモカの生け捕りとフレイ=フラム姫の事故死」


「おいおい、最上級でもトップクラスの戦力じゃねぇかよ。それを生け捕りってお前」


「わーってるよ。モカは俺がやるが、手を貸せ。姫様の方は手が空いてるやつに頼みてぇんだが」


「……スグってなると、上で寝てる女王(クイーン)と俺だけだ」


「お前さんは俺と来るから、女王かぁ。別のいねぇのかよ」


「あんだよ、ウチじゃ不服ってのか?」


上から声が聞こえる


「……女王。事故死だぞ、出来んのか?」


「無理」


「じゃあすっこんで… 「でもね」 …って何だよ」


「紹介できる奴がいるよ。なぁ、(キング)


「オメェ、アイツ使う気か?」


「腕は確かさね」


「何の話だ?」


「今冒険者ギルドに、適任がいるってだけだ」


「へぇ、誰だ」


「聞いたことあんだろ、《白の亡霊》だ」


「最上級冒険者じゃねぇか。何でここにいやがる」


「捜し物だとよ。あいつは裏の仕事も引き受けてるからな。頼むのもありだ。だが保証はしねぇぞ」


「何でもいい、頼んどいてくれ。あくまで、事故死だ」


「あいよ」


そこで話は終わりだ。俺は席を立つ


「今後も闇ギルド《死者の国》をご贔屓に」


マスターの言葉に俺は手を挙げて答える


◇◆◇◆◇◆


この街のどこかで、一つの依頼が出された頃。俺はフレイ様と共にまたマハトの所へ行く、訳ではなく取っている宿の部屋に集まっていた。勿論モカ達も護衛の兵士達もだ


「フレイ姫。今回は交換条件を考えてきたのですか?」


「それが、思い浮かばず……」


「そうですか。どうなさるおつもりで?」


「……破棄を諦めるしか」


兵士との会話を聞く


「それは、まだ早いのでは」


「ですが…っ!」


「焦っても何も解決しません!本日はお休みください」


兵士がそう言うと、渋々といった形だが部屋で休むことにしたようだ


「お前達も、今日は我々が護衛する。少し休んでくれ」


という事だったので、俺達も休むことになった


◇◆◇◆◇◆


部屋に戻った俺は、久々に冒険者ギルドに向かう事にした。皆にこっちの予定を変更したことを伝えなきゃいけなかったしな


廊下を歩いていると、向こうからフェンが歩いてきた


「主人、どっか行くのか?」


「フェンか。冒険者ギルドに手紙を出しにな。それと、簡単な依頼でもしてお金稼ごうかと」


「そうか。オレも行っていいか?」


「うん、いいけど。リル達と遊ばないの?」


「アイツらは寝てるよ。周りの視線で疲れたんだろうさ」


そうか、気が付かなかった。駄目だな俺は

外に行くついでに皆に色々買ってこよう


「そっか。じゃあフェンと2人で行こう」


「あぁ」


フェンは俺の2歩後ろを歩いてついてくる

そういえば、二人きりってのは初めてだな


「なぁフェン。普段はリル達とどんなこと話してるんだ?仲良くやってるか?」


「何故そんなことをオレに聞く……まぁいいけどよ。基本的には仲は悪くねぇと思う。主人のために何ができるか、あのお菓子は美味しかった、お城なんて入れるとは思わなかったとか最近話してた」


ふむふむ。仲は良さそうでよかった

最初は冒険者として別れる予定だったからなぁ

今後どうなるかは知らないけど


「そっか。仲がいいなら良かった……っと、ここが冒険者ギルドだね」


そんなに話してはいなかったけど、すぐに着いてしまったな


中に入ると、あまり人はいないみたいだ。この時間は皆狩りに行ってるっぽい

ダンジョンとかね


俺には関係ないな、と思いながら受付に向かう


「いらっしゃいませ。冒険者ギルドにようこそ。ご依頼ですか?」


「手紙を出したいんだけど」


「はい、分かりました。どちらまで送りますか?」


「この手紙はフォースで…この手紙はフロート…これが…」


と、説明し終わり処理を待っていると横の受付に白髪の獣人女性が来た


「ダンジョンから帰還した。これを」


「はいはい、素材売却ですね。あ、レイナさん!」


「ん、早く」


無表情に返すレイナさんと呼ばれた女性

この人、気配を薄くしてるな。何故だ


「主人、あの人どっかで見たことある」


フェンがそう言う。俺は全然知らないし、誰?


「お待たせしました……あら?レイナさんじゃないですか。おかえりなさい」


「ん」


「彼女、最上級冒険者なんです。いつも良質な素材をありがとうございますね」


「…ん」


最上級冒険者最近会いすぎでは!?

でも、50人近くいれば、大きい街なら5人はいてもおかしくないのか……?


「白の亡霊という二つ名を持っていますね。あぁ見えてお強いんです」


「そうなんですか。あんな女性が。僕も精進しなければですね」


「はい、頑張ってください、って冒険者だったんですか?」


「ええ、上級ですけどね」


「まぁ、これは失礼しました。私てっきり依頼主の方かと」


「ははっ、こんな見た目ですしね」


「あなた……本当に上級?」


受付嬢さんと話していると、レイナさんが話しかけてきた


「えぇ、これカードです」


俺は冒険者カードを見せる


「……嘘」


「いえいえ、本物ですよ」


「上級程度の実力で私の気配遮断を見切れるはずがない。それに、体の動きに隙がない。かなり高い水準で武術を会得している」


そう言われて悪い気はしないな。本当は街の人が厳つくて怖かったから警戒してただけだけど


「褒められると悪い気はしないですね。おっと、そろそろいいですか?予定がありまして」


「あ、手続きは終わっております。手紙は無事発送されましたよ」


「それは良かった。では、僕はこの辺で」


「……ん。いきなり話しかけて悪かった」


「いえいえ、では」


俺とフェンは冒険者ギルドを出る

扉が閉まるまで、フェンはレイナさんを睨んでいた

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