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異世界交差(ワールドクロス)  作者: 影人形
雨宮竜也 中学生編
13/20

事後処理

*病院*


竜也「ん…」


竜也が目を開けたら白い天井が見え、横には計測器が置いてあった。よく見るとコードがペタっと自分にはられている。


竜也「…知らない天井だ」


そう呟くと部屋のドアが開く。ナース服姿の女性がが入ってきた。竜也はここが病院かなと目星を付けるとその女性の看護師と目が合う。看護師は驚き急いだ様子で部屋を出ていく。竜也は何を慌ててるんだろうと疑問を持った。取りあえず身体を起こそうとするも拘束されているようで身動きできない。そのため何も出来ないので天井のシミでもあるか見ていた。


竜也「……シミがない」


さすがの病院、天井にシミが付いてないとはと謎の感心をした。そこに白衣の男性と看護師、浅井、紫陽花がやってきた。


竜也「皆、あの後…」 


竜也が言い終わる前に紫陽花が飛び付いてきて頭が腹に激突する。


竜也「ぐへっ!」


紫陽花「お兄ちゃんだ!よがっだーー!」


紫陽花は泣きながら言い竜也の腹に頭をグリグリさせる。


竜也「ちょっ!紫陽花そこ、ほんと痛いって!そこ、みぞ!」


浅井「本当に竜也君…何だよね?」


浅井が恐る恐る竜也に聞く。


竜也「浅井さんも何ですか!それより、紫陽花を止めてください!痛い!」


浅井「よがっだーでず!竜也君が怪物になっだらどうじよがど!」


竜也「浅井さんまで!?」


浅井も竜也に抱きつき泣いていた。


医師「お二人とも!落ち着いてください!」 


医師と看護師が紫陽花と浅井を竜也から離して落ち着かせる。


………しばらくして


竜也「2人とも落ち着いた?」


紫陽花・浅井「はい…」


竜也は医師から拘束を外して貰いベッドの横に座って正座している2人に問いかける。


竜也「何か言い訳ある?」


紫陽花「だって!お兄ちゃんが二週間も目を覚まさないからだよ!しかも最初は身体に鱗がついてたし、あたし…お兄ちゃんが怪物に成っちゃうって思って…!」


竜也「二週間も?」


浅井「はい、幸いにも瀬野倉様が治療を施し怪物化を治しました。しかし竜也君が直木君の時と違ってすぐに目を覚まさないから皆、心配してたんですよ」


竜也「そうだったんですか。心配掛けてすみません」


竜也は自分が二週間も寝ているなんて思ってなかった。せいぜい3日位の認識だったため心配をかけた皆に謝ろうと考えていた。


竜也「それで、寝ている間に何が…」


医師「んん!」


竜也がここ二週間のことを聞こうとした時、医師がおもむろに咳払いをして言う。


医師「あなたは今は病人です。病人は何も考えず治すことだけ集中してください。それにこれから検査もするんです。会話してる場合じゃありません」


医師は看護師に指示をして、竜也を車椅子に乗せる。


竜也「え?」


看護師「雨宮さん、それでは行きますね」


竜也「ああああぁぁ少しだけでも報告を!」


竜也はそう言い残し看護師に連れていかれた。残された2人は立ち上がる。


紫陽花「あたしはここでお兄ちゃんを待ってます」


浅井「私は一回会社に戻って竜也君が目を覚ましたことを伝えますね」


浅井はそう言い残し会社に戻っていった。紫陽花はマナフォンでゲームしながら竜也の帰りを待つことにした。


竜也は検査が終わり病室に戻ってきた。紫陽花が出迎えしてくれてベッドに横になる。


竜也「暇だ…」


紫陽花「お兄ちゃん、マナフォンで一緒にゲームしない?」


竜也「何するの?」


紫陽花「オセロ!」


竜也「小学生か」


紫陽花「小学生だよ!」


竜也「そうだった」


竜也はいつもの雨宮兄妹の漫才をしながらゲームを始める。勝負の結果はトワを見方につけた紫陽花が勝った。


*マナコーポレーション社長室*

竜也が退院してすぐのこと、社長室では襲撃事件の報告会を行われていた。


岩崎「今回の襲撃事件で関わっていた内通者は全て見つけ出し捕まえた。ただシードという男については手がかりが掴めていない」


浅井「黒竜シード…フェンリルから何か聞いてないですか?直木君」


直木「はい、フェンリルから聞いた話ですと元の世界でもあんな感じに暴れていたみたいです。光竜が毎回止めていたのは知らなかったみたいです」


浅井「では概念魔法については?」


直木「あちらの世界の最上級魔法だそうで世界の理を塗り替えることができると。それに対抗する魔法は同じ概念魔法だけとも言ってました」


浅井「瀬野倉様も使える者が実在してるとは知らなかったみたいです」


岩崎「と言うことは現状、竜也君が概念魔法に対抗できる唯一の存在で我々の切り札になると…」


直木「そうなりますね。俺と紫陽花、葵も対抗できなかったので」


中塚「また、子ども達に責任を乗せることになるのか…大人として情けない…」


岩崎「中塚…そう自分を卑下することはない。竜也君達が余計なことを背負わなくていいようにすることも我々の責任でもある」


中塚「はい、おっしゃる通りです。私も努力しなくては」


直木(これが大人の背中…)


直木は自分達を守ろうとする大人の姿を見て何か考えていた。その時直木のマナフォンが鳴った。


直木「はい、大神です……わかった、伝えるよ」


直木はそう言いマナフォンの通話を切り岩崎達に伝える。


直木「竜也が無事に退院したそうです。現在こちらに向かってると」


岩崎「そうか、それは喜ばしいことだ…中塚、あれを伝えてもいいんじゃないか?」 


中塚「そうですね、大神君達に夏季休暇を与えます。期限は8月末までです」


岩崎「本来君達は学生だ。学生らしく夏を満喫しなさい。葵は既に行きたい所があるみたいで私に相談してきたよ」


直木「あ、ありがとうございます」


岩崎「では今回の会議これで解散とする。行くといい」


直木「分かりました。失礼しました」


直木はそう言い社長室を後にした。残った3人は今後、竜也達をどのように守っていくのか新たな会議を開いた。


竜也「トワを見方につけるのはずるいよ…」

紫陽花「ふっふっふ勝てればよかろうなのだ!」

竜也「次トワとやってね」

紫陽花「え?」

トワ「全力でやります!」

紫陽花「やだーーー!!」

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