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異世界交差(ワールドクロス)  作者: 影人形
雨宮竜也 中学生編
12/20

黒竜シード

*国会議事堂 会議室*


時間は少し遡る。


竜也はシードと名乗る謎の男と戦闘を開始していた。竜也の後ろには葵達がいる。


竜也(どうする?シードが入り口の方にいるせいで葵達が脱出できない)


シード「ほらほら、どうする?竜也!」


シードは容赦なく炎の拳を竜也に叩き込み考える時間すら与えない。木刀で受け流すもジリジリと後退して、葵達との距離が近くなる。


竜也(こうなったら…すみません議事堂を傷付けます)


シードの拳を木刀で受け止め弾き返す。


シード「ほおぉ」


竜也「閃光斬!」


竜也は縦振りの光の斬撃をシード目掛けて放つ。斬撃は床を削りながら向かっていく。シードはその斬撃を横に飛び回避する。


シード「へーいいんだ。ここを壊しても」


竜也「やりたくはないさ!」


竜也はそういいながら二刀流にして攻撃を仕掛ける。


竜也「我流・閃牙!」


シード「甘いよ」


シードは左腕で竜也の二刀を受け止める。そのまま空いている右腕に黒い炎を纏わせて竜也の腹を殴る。竜也は衝撃で吹き飛ばされ葵達がいる壁に激突してめり込む。


竜也「がはっ!」


葵「竜也さん!ソーンウイップ!」


葵は魔法で植物の鞭を作りだし、シードの身体を締め上げる。しかしシードが全身に黒い炎を出して、植物が燃えて消し炭になる。


シード「無駄だよ」


葵「それでも!アイスクリスタル!」


葵は今度は地面に両手を付けて魔法を放つ。するとシードの足元に魔法陣が展開され氷付けにする。それでもシードはニヤリと笑いながら氷を溶かす。


シード「がんばるねー」


壁から抜け出した竜也が鎌を2つ投げシードに接近した。


シード「おっと危ない、危ない」


シードはそういいながらも危なげなく左右に回避して鎌のブーメランを避ける。竜也はシードの懐に潜り左の拳にマナを込め白い竜の顔となり殴る。


竜也「竜拳!」


白い竜のオーラがシードの胴体を貫き吹き飛ばす。


竜也「今だ!」


竜也は床に竜拳を放ち、穴を空ける。


竜也「葵!この穴で岩崎さん達を連れて脱出を!」


葵「竜也さんは?!」


竜也「俺は足止めをする!さぁ早く!」


葵「でも!」


竜也「必ず戻る!」


葵は竜也の言葉を信じ岩崎達と共に穴に入りこの場を去る。外から爆発音がして静かになった。浅井から通信が入る。


浅井「直木さん達が魔物を討伐しました。それにともない岩崎様達は正面入り口から直木さんと合流して脱出します。ただ紫陽花ちゃんが負傷して気絶してます」


竜也「紫陽花が?!」


その時、ドゴーンと音と共にシードがゆっくり歩いてきた。


シード「白い竜…そして外のフェンリルの気配…クククそうか、そうか!また僕らは会えたんだね!」


竜也「なにを言ってる?」


シード「君!光竜の生まれ変わりだろ!こんなに嬉しいことはないよ、また、君を殺せるなんて!」


シードは黒いオーラを出して、竜也に向かってくる。


シード「今度は簡単に死なないでね」


竜也「…!」


シードは黒い拳で竜也の顔面を殴る。竜也は負けじと白いオーラを拳に纏いシードに殴り返す。


シード「いいよ!いいよ!最高だ!」


竜也「なにが!」


シード「君の感情がさ!純粋で何にでも染まる!今度は外にいる君の妹にでも壊して見ようか!」


竜也「シード!!」


竜也は激昂し大剣を作りだしマナを溜める。


竜也「天照斬!!!」


一回り大きくなった光の大剣でシードに斬りかかる。シードも大剣を作りだし受け止める。


竜也「させない、俺の家族に手をださせない!」


シード「それともこの方がいいかな…ーーーー!」


竜也「!!」


その言葉に竜也の中で何かが切れオーラを増幅させる。すると竜也の肌が鱗に変化していった。


シード「これは…」


竜也の大剣がシードの剣を砕き追撃をする。


竜也「はあああああ!」


シード「…」


シードは無言で竜也の大剣を裏拳で壊して竜也を蹴飛ばす。


竜也「くっ!」


シード「竜也…まだ光竜の力を使いこなしてないね。ここまで、感情的にならないと引き出せないとはがっかりだよ」


竜也は体勢整えシードを睨み付ける。


シード「でもいいよ、力の使い方…特別に見せて上げる」


シードは身体を黒いドラゴンに変えて、竜也に突進する。


竜也「!!」


竜也は咄嗟に防御魔方陣を展開するも貫通して突進をもろに食らい壁に激突する。


竜也「ーー!」



声にならない痛みが竜也を襲うがドラゴンは止まらない。そのまま壁を何枚も突き破りやがて外まで突き飛ばされた。竜也は力なく重力に従い下に落ちる。


直木「竜也ーー!」


葵「竜也さん!」


外にいた直木と葵が叫ぶ。竜也は意識を手放そうとしたが2人の声に答え持ちこたえ着地する。それでもダメージがでかく吐血する。


竜也「ゲホ…はあはあ」


直木「大丈夫か?!…おまえその身体…」


竜也「え?」


直木の言葉に竜也は自分の腕を見ると一部肌が鱗になっているのが確認できた。


竜也「鱗?」


葵「治します!」


竜也「紫陽花は…」


直木「もう治療できてる。それよりあの魔物はなんだ?」


シード「それは僕が答えるよ」


直木「しゃべった?!」


黒いドラゴンは舞い降りて説明する。


シード「僕は黒竜シード、こことは別の世界で生きていたドラゴンだよ、ねっフェンリル♪見てるんでしょ」


直木の身体からオーラがでてフェンリルの思念体が姿を表した。


フェンリル「貴様……何が目的だ…」


フェンリルは静かに言う。その言葉の感情に少し怒りが混じっているのを直木は肌で感じる。


シード「何ってあの時と同じさ、人の感情を操って混沌にさせるのが目的だよ。まぁ前回は光竜のせいで台無しになったから殺したけど」


フェンリル「やはり貴様の仕業か!」


シード「はい、通信終わり♪」


黒竜は爪で思念体を切り裂き霧散させる。


直木「フェンリル!」


シード「大丈夫、本体は無事だよ」


直木は黒竜に向き直り、戦闘体勢を取る。


直木「何がなんだか分かんないが今回の襲撃の黒幕はおまえってことでいいんだな?」


シード「それは違うよ。僕はただ便乗しただけ、あいつらの暴走さ」


直木の背後から無数の魔弾が黒竜を襲い当たる。


紫陽花「取りあえず、お兄ちゃんをあんな目に合わせたんだから、覚悟できてるよね!」


復活した紫陽花が黒竜の周りに魔方陣を展開して光線を浴びせる。そして巨大な氷の結晶作り出されが黒竜に当たる。


葵「皆さんを傷付けたこと…絶対に許しません!」


シード「巫女…」


走ってきた竜也に直木が合わせて一緒に飛び黒竜の顔面に拳を叩き込む。


竜也「竜拳!」


直木「狼拳!」


黒竜は衝撃で後退する。


直木「おまえがフェンリルの敵なら俺の敵でもある」


竜也「この世界の平和のためにシード!おまえを倒す!」


シード「いいよ、こっちの姿で少し遊んで上げる」


シードは再び人間の姿になり黒い炎の剣を作った。竜也と直木はそれぞれ左右から攻め込み技を放つ。


竜也「我流・一閃!」


直木「蒼炎撃!」


シードは竜也の方を剣で直木の方を平手で止める。そこに葵と紫陽花の魔弾がシードの胴体にに当たる。竜也と直木はその場を離れる。


シード「いい連携だ。だが甘いよ!黒竜爆炎波」


黒い炎の斬撃が葵と紫陽花に襲いかかる。そこにトワが操る短剣が2人の前に現れ防御魔方陣

を展開して防ぐ。


シード「へぇ」


シードはその光景に興味深そうに見ている。その隙を竜也が二刀流で攻める。


竜也「我流・閃牙!」


シード「おっと、危ない」


竜也「まだまだ!」


シードは竜也の攻撃を飛ぶことで回避する。竜也はすぐに二刀を鎌に変え投げ飛ばす。


紫陽花「エンチャント・火!」


葵「エンチャント・氷」


2人の付与魔法で鎌が火と氷にそれぞれ纏いシードに襲いかかる。そしてシードの上から直木が現れ攻撃を仕掛ける。


直木「これでもくらえ、蒼炎崩落撃!」


シードは3方向の攻撃を食らう。


シード「やるねぇ!」


シードはまだピンピンしていた。


直木「不死身かアイツは!」


直木はシードの様子を見て舌打ちをする。


シード「頑張ってくれた君たちにお礼をあげるよ」


竜也「何?」


シードは黒いオーラを放ち魔法を唱える。


シード「概念魔法…暗黒」


シードを中心に暗黒の空間が展開され竜也達を飲み込んでいく。


*暗黒空間内*


竜也(ここは?)


竜也は声を発声させようとしても自分の声が聞こえることが出来なく何も見えない。


竜也(葵達も巻き込まれたのか?)


竜也がそう思考していると頭のなかに声が響いた。


???(大丈夫です。あなたならこの空間を壊せるはずです)


竜也(誰だ?)


???(私は縁がありあなたに力を授けた者です。時間がありませんのでお話はまた後でお願いします)


声の主は続けて話す。


???(あなたのマナは純粋でイメージ通りに動かすことができる数少ない人間です。だからイメージするのです。この空間壊す…斬るイメージを…)


そこで声が消える。


竜也(イメージ…)


竜也は木刀を生成して集中する。この空間を斬るイメージを具現化させる。


竜也(我流・斬空無限斬!)


竜也は木刀を横に一閃する。すると空間に無数の切り口ができ、暗黒空間が木っ端微塵になる。


シード「!!」


シードが初めて本気の驚き見せた。竜也はその隙を見逃さずに木刀に周囲のマナを集める。天まで届く長さの刀を振り下ろす。


竜也「天照共鳴斬!」


シード「ああああ!!」


シードは叫び声をあげ倒れる。竜也は周囲を確認すると、皆目を覚まして起き上がろうとしていた。


シード「まさか、概念魔法を壊すなんて思わなかったよ」


竜也はシードに振り向くさっきの一撃が効いたのか身体はボロボロになっていた。それでも、笑顔でシードは言う。


シード「竜也!君は本当に僕を楽しませてくれるね!今回はこれでおしまいかな」


シードは空間を切り裂き中に入る。すぐに切れ目が閉じ姿を消した。


紫陽花「終わったの?」


竜也「ああ、つか…れた…」


紫陽花「お兄ちゃん?!」


竜也はそう言い残し意識を手放す。


???(ふふ、一回で成功させるなんてあなたのおかげですか)

???「私は彼の全てを奪ったその償いです」

???(そうですか)

???「そうです」

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