迫る音
迫る音は・・・。
深夜に激しい物音で、私は目を覚ました。
ガラス窓を割り、何者かがこの家に侵入したようだ。
私は暗闇の中でそっと立ち上がる。
それから深呼吸をして目を凝らす、すると次第に暗闇に目が慣れてきた。
側に護身用に持っていた金属バットを握りしめる。
そして強く思う。
今日こそ、終わりにしてやると。
それは家中のものを破壊し喚き散らしこちとらへと迫って来る。
私には分かる。
そいつは殺意をもって私を殺そうとしていると。
ならば、ならばだ。
殺られる前に殺る他はない。
先手必勝だ。
私にはそれしか選択肢がないのだ。
デッドorアライブ。
ドンドンドンドンドンっ!
激しくノックされる寝室。
息を潜めその時を待つ。
ガチャリ。
扉が開く。
今だ。
「おい、てめぇっ!」
そいつがそう叫んだ瞬間、私は金属バッドをフルスイングした。
ばきっ。
ぐしゃり。
鈍い音がした。
まだだ。
私は何度も何時も金属バッドでそいつを打ち据えた。
これで終わる。
やっとやっと長く辛く苦しい日々が・・・。
ばきっ。
ぐしゃ・・・くしゃ。
私はそいつが二度と来ないように、必死で必死で振るった。
闇の中で何度も何度も・・・。
やがて、夜が明け白んでくる。
差し込む光の部屋中で、私が見たものは。
・・・・・・。
・・・・・・。
ばきっ。
ぐしゃり。
誰?




