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記憶の痕跡

8月15日、猛暑の東京。官邸前に集まる記者たちの間で、不審なサイバー攻撃の噂が広がっていた。外務省関係者から漏れた「SQLインジェクションによる不正アクセス」という言葉、そして政府の隠蔽を疑わせる囁き。やがて榊原官房長官の緊急会見が開かれ、衝撃的な事実が発表される――マイナンバー情報1億3千万件の流出。日本の人口を超える異常な数字に会場は騒然となり、真実は霧の中に置き去りにされる。

SNSではインフルエンサー藤原梨花の動画が爆発的に拡散し、市民の不安は加速度的に広がっていく。居酒屋で耳にした裏情報によれば、個人情報は闇市場で一件500円で取引されているという。街に行列を作る人々、泣きじゃくる子供たち――「1億3千万の私」を国家は守れるのか。記者は疑問を胸に、夜空を見上げるのだった。

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