表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
塔の中 塔の外  作者: ちとせ
50/77

50

お城に泊まりに行く日になりました。

着替えやお土産を持って馬車を待っています。割と早い時間に迎えに来るそうで、いつもより早起きしました。なのでちょっと眠たいです。


今日はお城から騎士の人たちが3人来てくれたので、ウェルスタイ様にはおやすみしてもらうことにしました。久しぶりの休みを存分に楽しんでください。


馬車に乗ってお城に向かう。朝早かったので、気づいたら寝ていました。目が覚めたらお城に着いていましたよ。ビックリです。


「シーネ!」


今日もガウェン様がお出迎えです。満面の笑みでお出迎えされてちょっと恥ずかしいです。


「ガウェン様、今日からよろしくお願いします」

「喜んで」


とってもご機嫌なガウェン様です。そのままガウェン様の部屋まで連れて行かれる。


「今日はこの部屋で一緒に寝ましょうね」


ニコニコと笑顔で言われたら断れないじゃないですか。僕は「はい」と返事をしておいた。荷物を置いて一息つく。


「シーネ、さっそくで悪いのですが今から学校に行ってみませんか?」

「がっこう?」


きっと僕は行く事の無い場所。ちょっと行ってみたい。


「今から向かえばちょうど昼休憩の時間に着くんです。そこでまずは様子を見てみましょう」


先ほどとは違い真面目な顔でそう話す。そうか、昼休憩とかあるんだ。それは何てちょうどいい。

早速行きましょうと返事をする。


僕だけバタバタと準備をして再び馬車に乗る。お忍びではないけれど、僕とガウェン様の頭は目立つからフード付きのマントを用意してもらった。

ちょっと旅人風でかっこいい。


マントを翻しながら馬車に乗って学校に向かう。お城からはちょっと距離があった。

馬車の中で僕の聞いて回った少女の噂を報告する。概ね噂の通りだと言われました。


学校に着きました。今更なんだけれど、部外者だども入っていいのかな?王子様がお忍びで見学に来たという事でオッケーもらっているそうです。

ガウェン様仕事が早いですね。


馬車から降りて校舎に向かう。ガウェン様の言っていた通り昼休憩の時間になっていたようで、ちらほらと生徒が歩いていた。


本来だったら僕もここにいたのかな?と考える。こんな大勢の人の集まるところ来たことないから一人は怖い。今も隣にガウェン様が居てくれるからここに居られる。

うん、僕には学校向いてない。いかなくて正解だね。そう結論付けた。


「彼女がそうです」


たくさん人が集まっている所があるなと見ていたら、その中心人物が僕たちの探していた少女だった。

少女は確かに綺麗だった。

黒目がちな大きな瞳に、まっすぐな長い髪の毛。黄色みを帯びた白い肌。すらりとしているのに出る所は出ている。


あれ?もしかして日本人?髪の毛の色は黒い。ぱっと見だけなら大和なでしこといった感じだ。

その少女を十数人の男の人たちが囲んでいる。中には教師もいるようだ。ロリコンかな?

アルデビルド様もいた。少し離れた所にエルゴン様とパフィエルもいる。


少女の気を引こうと色々と話しかけているようだ。

あ、ガウェン様に似た顔の人がいる。髪の色が緑だけれど。ガウェン様に聞いてみたら、兄ですと眉間に皺を寄せていた。


それにしても囲んでいる人たち、イケメンが多いいな。様々なタイプのイケメンだ。優しそうな人にワイルドな人。綺麗系にカッコイイ系。これだけそろっていたらより取り見取りだね。

アルデビルド様は王子様系です。本物の王子様もいるけれど、僕から見たらその人よりも王子様っぽい。


近づかないで遠くから眺めてみる。少女は微笑みながら男の人たちの話に相槌を打っているようだ。笑う時も口元に手を当てて上品に笑っている。いい所のお嬢さんといった感じ。


あの子が男を虜にする魔性の女。ジーっと観察していると、気のせいかみんなに見えないように舌打ちとかしていない?男の人たちみんな少女よりも大きいから、うつむいた時の表情は見えていないっぽい。


遠くから見ているとその様子がよくわかる。うん、彼女は噂通りの人みたい。わざわざ逆ハールートに進んだけれど、途中でめんどくさくなって、ところどころで地が出ちゃってるんだろうな。

だけれど男の人たちは気づいていない。なんて滑稽なんだろう。

僕は思わず笑ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ