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塔の中 塔の外  作者: ちとせ
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結論から言うと、マナーは問題なかったです。

サンドイッチとスープ、それにサラダと果物でした。マナーはほぼ関係なかったです。まぁぼくはサンドイッチ1切れとスープでお腹いっぱいになったので、サラダと果物は食べていない。

それを見た3人が心配な顔をしてきたので、もうお腹いっぱいですとお腹を叩いて見せた。マナー違反だろうけれど、一番伝わりやすいと思うから。


ご飯を食べた後も多分アルデビルド様のご両親と思われる人たちと一緒にいる。

何か大事な話をするみたいで、先ほどのような雰囲気はない。立派なソファーに腰かけて、メイドっぽい人がお茶を入れてくれた。

そして一息ついた後、真剣な顔をして3人が話を始めた。あれ?僕ここにいる必要あるのかな?


やることがない僕はお茶をお飲みながら窓の外を眺める。あ、鳥が飛んできた!ピンク色の鳥だなんて前世を含めて初めて見るなぁ。天敵とかいないんだろうか?

窓の外を見ながら話が終わるのを待つ。結局話が終わったのは僕がお茶を3杯飲み終わった後だった。

もうお腹ちゃぷちゃぷです。話が終わったら僕は部屋に戻された。


部屋に戻った僕はやる事が無いので、窓の前でぼーっと外を眺めていた。風が吹いているのか、木々が揺れてとってもきれい。ピンクの鳥や、青い鳥が飛んでいるのが見えた。時間がゆっくりと過ぎていく。

扉がノックされてアルデビルド様が入って来た。手には何か持っている。何を持っているんだろうと思っていたら、本のようだった。絵があるから絵本かな?

アルデビルド様はソファーに座ると、僕にも隣に座るようにとソファーを軽く叩く。

僕が隣に座ると、絵本を開いて文字を指で追いながら絵本を読みだした。


アルデビルド様は僕に言葉と字を教えてくれようとしているのだと気が付いた。なんていい人!

やっぱり言葉が分からないと不便だし、文字が読めないとこれからの生活に支障が出る。

小さい子供に読み聞かせるようにゆっくりと読んでくれている。

こうして僕とアルデビルド様の勉強会は始まった。


勉強会が始まって1週間が経った。毎日お昼ごろから始めて、夕方くらいに終わる。

同じ絵本を読んでいく。アルデビルド様も色々と用事があるみたいで、アルデビルド様だけじゃなく、ウェルスタイ様や、エルゴン様だったりする事もある。

塔にいた頃はやることが無くて、只々時間が過ぎていく毎日だった。けれど今は1人じゃないし、やることもある。充実した毎日が過ぎていた。

あ、勉強チートもなかったです。絵本はまだ1ページ目の半分です。


さあ、今日も勉強するぞと意気込んでいたら、アルデビルド様の他に、ウェルスタイ様とエルゴン様も一緒に僕の所にやって来た。

そしてアルデビルド様に今日は勉強はしないと絵本を取り上げられた。

扉の外の方へと手を引っ張られる。行ってもいいのだろうか?アルデビルド様を見つめる。

不安が顔に出ていたのか、アルデビルド様は笑った後頭を撫でてくれた。

そして手を繋がれて、扉の外に出る。

広くて長い廊下を少し歩いて、外につながる扉を開けた。


そこは僕が逃げ出した外とは違う、たくさんの花の咲いた庭園があった。


『うわぁ!』


こんな色とりどりの花初めて見た!花が緑で葉っぱが黄色の物もあり、ビックリする。

凄い!凄い!と庭園を走る僕。案の定転びました。痛いです。

苦笑いしながらウェルスタイ様がやって来た。そして僕の横に膝を着くとケガをした所に手を当てて魔法で治してしてくれた。


『ありがとうございます!』


僕はお礼を言って立ち上がり、今度は歩いて庭園を回る。本当に凄い!世界がキラキラして見える。

お日様はポカポカしているし、時々風も吹いてきてとっても気持ちがいい。どこからか鳥の鳴き声も聴こえてくる。外はいいなあ。時々でいいから連れてきてくれないかな?


外を満喫していたら、あっという間に夕方になった。あれからアルデビルド様と一緒にお茶を飲んだり、ウェルスタイ様やエルゴン様と一緒に追いかけっこをした。

僕はすぐに息が切れてしまうから、すぐに終わったけれどとっても楽しかった。


部屋に帰る前にお風呂に連れていかれた。やっぱりエルゴン様に洗われる。エルゴン様はどんどん僕を洗うのが上手になってきている気がする。最近では体を洗われている時、あまりの気持ちよさに意識がなくなる時がある。

エルゴン様、恐ろしい人!

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