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塔の中 塔の外  作者: ちとせ
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目が覚めたらもう夜でした。

体を起こしてみたら、僕が起きた部屋だった。カーテンは閉められて、部屋の中は暗い。

いつの間にか洋服が着替えられている。今まで塔で着ていたワンピースみたいな服だ。着心地は天と地ほども違いますが。

なんでここで寝ているのか一瞬わからなかったが、ゆっくりと思い出した。


目が覚めたら知らない部屋で、いきなり殴られて血が出た。それで外に出て、市っぽい所に行って、塔に戻ろうと思ったけど連れ戻されて、お風呂に入った。

今までの生活からは考えられないくらいハードな1日だった。塔の中だったら、起きてご飯食べて洗濯とかして、ご飯食べて寝るくらいだったから。

そりゃあ疲れて寝ますね。


喉が渇いたと思ったら、サイドテーブルに水が置いてあったのを思い出した。コップに入れてゴクゴクと飲む。

飲んだらちょっと目が覚めた。廊下に出てみようかなとも思ったけれど、出ていいのかわからなかったからやめた。怒られるのも嫌だしね。


それにしてもここはどこなんだろう?外に出た時には塔は見えなかった。もしかしてちょっと離れた所にきてしまったんだろうか?

あの部屋に戻りたいかと言われたら微妙だけれども、知らない所にいるよりも気は休まる。

言葉はわからないし、声も出なくなってしまったからあまり人のいる所にはいたくない。


一番の疑問はアルデビルド様だ。一体何者なんだろう?王子様ではなさそうだけれども、ウェルスタイ様やエルゴン様が言うことを聞いているから地位はありそうだ。

僕をどうしたいんだろう?大事にしてくれているかと思ったら、赤い頭の人を近づけてきた。殴られていた所を見ていたはずなのに。そこが分からない。


なんてことを考えていたらまた眠たくなってきた。今まで頭を使うこともなかったから仕方がない。

ベッドに戻ってまた寝ることにした。


目が覚めるといつの間にかカーテンが開いていて、お日様が出ていた。この世界のお日様初めて見た!日本で見たのとあまりかわらない。

爽やかな朝だ!何時かわからないけど。

窓に張り付いて外を見ていたら、扉がノックされて誰かが入って来た。あの緑の頭はウェルスタイ様だ。

こんな時間にどうしたんだろう?


「********。************」


何を言っているのかやっぱりわからない。

1日経ったら言葉が分かるようになるとか特典はないのか。


『おはようございます』


とりあえず口パク日本語で返してみた。ウェルスタイ様は笑顔で首を傾げていた。イケメンが首を傾げるとかわいさが出ますね!

それにしても朝から何か用事かな?僕も首を傾げそうになったけれど、男らしくを心掛ける事にしたのを思い出しやめた。


ウェルスタイ様は僕の手を取って、洗面所まで連れて行ってくれた。そこで顔を洗って歯を磨いた後、洋服を着替がえさせてくれた。全部してもらいましたよ?僕の手は濡れてすらいませんとも。


洋服を着替えてどこに行くかと思ったら、ご飯に行くみたいです。昨日みたいに部屋で食べるんじゃなくて、なんか広い部屋に連れていかれた。長いテーブルが置いてある。お金持ちの家に置いてあるテーブルそのままだ。

そこにはアルデビルド様以外にも人が座っていた。ちょっと年配の夫婦だ。男の人は青い頭で、女の人は黄色い頭だ。やっぱり顔は整っています。アルデビルド様とちょっと似ているからご両親だろうか?

女の人が口元を押さえて立ち上がり、涙目になりながらこちらに駆け寄ってきた。


誰だこの女の人は?当たり前だけれど、会った事もなければ見た事もない人だ。

僕の体をベタベタと触ってくる。えっと、何なのこの人?

戸惑い顔でアルデビルド様の方を見ると、ちょっと困った顔で笑っている。


「*****************」

「****!******************!!」


アルデビルド様が何かを言うと、女の人も答えて僕から離れた。この人は一体何がしたいんだろう?

女の人は離れても涙を流しながら僕を見ている。綺麗な人は泣いても綺麗だなと思っていると、男の人もやって来た。そして自分はわかっているよと言わんばかりの顔で僕の肩を叩く。

意味が分からないので、僕の眉間のしわが深くなる。


「**********。************。************」

「*********************!」

「********!*****************」


僕の存在を無視して話が進んでいく。もう僕居なくなってもいいかな。そう思ってウェルスタイ様の方を見る。僕の気持ちが分かってくれたのか、ウェルスタイ様は苦笑いでこちらを見ていた。けれど、動いてはだめですよといった感じで首を振っていた。

10分位我慢していたら、よくわからないやり取りは終わったようだ。正直長かったです。

まだ女の人はウルウルとした瞳でこちらを見ているが、僕には訳が分からない。


席に着くようにウェルスタイ様に誘導された。ご飯が出てくるみたいだけれど、この人たちと一緒に食べるの?マナーは大丈夫?

ドキドキの時間が始まった。

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