第093話 パスティア平原の戦い(その6:連携)
■クリスタニア大陸 パスティア平原 サイバート(クリスタニアの覇者:◆◆◆◆◆)
俺は、稲妻を自分自身に放ち、帯電状態を作り出した。そして、暗黒の極炎を口から暗黒雷光と同時に超越者に放った。これが俺の必殺技ブラックライトニングエクスプロ―ジョン。それを放つと極炎と黒い雷光が衝突する事で周囲に大爆発と爆風を発生させた。この技の先を見ると光を纏う戦士が全員を一か所に集めている。
これは防がれるのはしょうがない。しかし、俺は変身する時間が欲しかったのだ。この爆炎と爆風によって発生する煙と砂塵が視界を奪うための技なのだ。相手にダメージを負わせるものではない。
■クリスタニア大陸 パスティア平原 パーティ・アタック
僕は、敵の様子を見ていると攻撃の態勢に入っている事を瞬時に悟った。敵の攻撃御を計測すると攻撃力は75,000という脅威的な数値を叩きだしている。つまり、あの姿で放てる最大の技である事は明白だ。僕は念波で全員に告げた。
『アルフォードです。魔人から只ならぬ気配が出来ています。皆さんは僕の傍まで来て下さい。障壁を作ります。』
全員は魔人を見てその只ならぬ気配を感じ取っていた。アルフォードの合図に呼応するように全員が集まる。そして、アルフォードは超越者になり、クリスタルウォールを展開した。そして、敵の攻撃が爆発と爆風となって襲ってくる。しかし、その全てをアルフォードの障壁に阻まれていた。
視界が晴れていくと、そこには先程の魔人の姿が見えなかった。そこにいるのは体が3倍になり、体は野獣とかした魔人の姿が見える。しかし、今までの魔人は大きさが変化し、人間の体部分が獣化や手が増えるなどの変化は見られたが、最初の肉体と酷似していた。しかし、このクリスタルの覇者と異名をもつ魔人の変化は今までにない程に獣化している。頭の部分は変わらないが、立って歩く2足歩行から地に全ての足を付けた6足歩行になっている。しかも、5本あった指は、獣の手になっており、鋭い爪を有している。体の部分はライオンという生物の体に翼があるものだ。そして、額の角は神獣であるユニコーンという生命体と同じように伸びている。
『アルフォードです。今度は皆さん散会して下さい。このままでは纏めてやられてしまいます。』
魔人は凄まじい威圧感を放っていた。噴出した殺気は、俺たちの肌を粟立たせた。このままではやばいと感じたのだろう。
「ビクターだ。ガルシアとセレーナは超越者になって、魔人の6本足を攻撃して、足に見えるクリスタルの分離を図ってくれ。アルフォード君は、隙を見てこの前見せた敵を消滅した技を使ってほしい。」
「ガルシア。了解した。」「セレーナ。了解したわ。」『アルフォード。了解です。』
僕はガルシアさんを見た。拳を掲げて超越者になった。手には、シールドみたいな装備が見えた。あの武器は何だろうか。
そして、今度はセレーナさんを見ると彼女も同様に超越者になっている。そして、手には丸い車輪を2つ持っている。円の外側を持っているのではない。円の中心部を通るように持つ所が一か所繋がっている。もう一つは持つ所が棒になっているが中心に小さい円が付いているものだ。この武器も見た事がない。
最初に動いたのはガルシアさんだった。魔人にファングを向けて構えるとそのシールドが半分に分かれた。そのシールドの間から砲台が現れる。シールドの部分が光を帯びており魔法の発動をしているのが分かった。その砲台から竜巻が発生して魔人に向かって飛んで行った。
それを受けて、今度はセレーナが動く。彼女は女剣士だ。つまりあの車輪は剣なのだろう。彼女の意志によって円の部分が輝き刃が現れた。僕は思った。あれでは振れないのではないかと…しかし、刃が出ている車輪剣を魔人に投げるとブーメランのように飛んで行った。あのファングには自動追尾が付いているのだろうか。更にもう1個の車輪剣は刃は出ずに円の外側が高速回転して光り輝いている。それを手首に嵌めて魔人に向かって突っ込んだ。
僕は、急いでパーティクルプリズムの準備をしている。しかし、敵のスピードが分からない状況でこの技がさく裂するだろうか。サブアタッカーの2人の攻撃が魔人にどの程度の威力を与えるかだろう。単独では当たらない。僕は聖母竜の技である幻惑の霧を使って4人に見せた。そして四方を囲むように幻影を見せている。これで、上手く惑わす事が出来れば攻撃は直撃するだろう。
■クリスタニア大陸 パスティア平原 サイバート(クリスタニアの覇者:◆◆◆◆◆)
6人のうち、3人が超越者になっている。気を付けなければいけないのはあの光を纏う超越者だ。ガルドの戦闘データからたしかアルフォードと名乗っていた。要注意だ…
最初の攻撃はサイクロンだった。この程度の技は躱すまでもない。俺は背中の羽根を使って同じようなサイクロンを作り出す。そして、相手の技を相殺した。そうすると連携したように女戦士が向かってくる。最初に投げたファングが俺の体めがけて飛んできた。円運動をしているため手で落とす事は出来ない。触った部分が切られるだろう。俺は口から暗黒の極炎を放ってその武器を落とす事にした。極炎で武器を落とす事に成功したが、女戦士を見失った。そして、真ん中の足に鋭い痛みが走る。何かが回転して俺の足を焼き切るような感じた。
俺は、真ん中の足を振って女戦士を振り払った。そうすると今度は後ろ足に鈍い感覚がある。良く見ると最初の攻撃を繰り出した者から鎖付きの錨がシールドから出て、俺に突き刺さっているのが見えた。小癪な真似を…俺は咄嗟に暗黒雷光を発動して、その鎖を通じて相手にダメージを与えた。そうすると最初の男は私の攻撃を受けて吹き飛ぶ。チャンスと言わんばかりに翼でフェザーを刺した。だが、吹き飛んだ男は親指を立てて仲間を見て笑っている。仕舞ったそういう事か……。相手の攻撃に対処する事に懸命になり、アルフォードへの牽制が疎かになってしまった。次の瞬間に4方から眩い光が見えた。なぜ、4人いるのだ…




