↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリスタルの記憶  作者: 遊人
第8章 意志を継ぎし者
89/487

第089話 パスティア平原の戦い(その2:罠)

■クリスタニア大陸 パスティア平原 パーティアタック


 この戦いに参加しているメンバーは、メインアタッカーはビクター将軍が務める。冒険者のランクは無い。彼は生粋の聖騎士だ。下積みの苦労を重ねて技量を磨き、一人前になった言わば叩き上げだ。このクリスタニアでは魔人の戦闘経験はないが、騎士団の派遣要請を受けてエストニア大陸で魔人と遭遇戦をしたとの事だ。


 そして、守りの要として儂が行う事になった。儂もどちらかと言うと攻撃が得意な方だが、儂の武器であるクリスタルナックルとクリスタルクローには篭手の部分に盾が付いている。この盾に魔力を込めるとシールドが展開されるからだ。接近戦ゆえに防御力が高くないとあっと言う間にやられてしまう。攻防一体の武器というのがその理由だが、前回のアルフォード君の鉄壁の守備力を発揮するクリスタルウォールには断然敵わないだろう。まあ、守備専門の武器と攻守兼用の武器では防御力に差がある事はしかたがないことだ。ちなみに儂の冒険者ギルドのランクはB-ランクになっている。


 次にサブアタッカーが2人いる。1人目はロックス将軍だ。ロックス将軍は冒険者ギルドのランクは無い。こちらも叩上げだ。魔人との戦闘経験はないが、前回の最強種との戦いをしているので、信頼が出来る者だ。冷静に攻撃を対処していたし、攻撃に対する視野も広い。


 2人目はガルシア将軍。この者は冒険者だった。ランクはC+ランクだ。儂は、ロックハルトで技術指導をしていたので、この者の戦い方やクリスタルファングは分からない。冒険者時代は、紅蠍戦士団スカーレットスコーピオンという戦士団で活動していた。


 予備役は同じ戦士団を組んでいた。セレーナ将軍だ。剣を持っている事から女剣士なのだと思われるが、ガルシア将軍と同じで戦い方やクリスタルファングは分からない。しかし、彼女自身が予備役を勝手でたという事はそれなりに何かあるのだろうと想像がつく。因みに彼女の冒険者のランクはC+だ。


 魔人を見た。このクリスタニア大陸の魔人はすべて鳥類なのだ。このクリスタニアの覇者と言われる魔人は、顔は大きな鷲で頭に1本の角があり、翼の羽の色は雷のよう色だ。そして、大きさは3m弱くらいある。体の部分は人間の体だが、背中には翼があり、それとは別に腕が2本あった。


 戦いの最初は小手調べ的な要素がある。まずは、魔人の耐性を調べなければならない。我々は、下級魔法を相手に向けて放って行った。火・水・風・土・雷を使った。そのうち、耐性が無かったのは水と風だけだった。


 ビクター将軍が念波で水と風だという指示をしている。それには、皆が頷いた。


 しかし、この魔人は人間との戦闘データを取っている。ガルトとガルトスの戦闘データを…戦い方を熟知しているが故に、魔人は我々を蜘蛛の巣に誘い込んでいることに我々は気付かなかった。


■クリスタニア大陸 パスティア平原 アルフォード・ウィンザー


 僕は、魔人の隙を突くべく、待機していた。ロックハルトの戦士たちが魔人の耐性を調べている。5属性のうち3属性に耐性があった。残りの1属性については不明だが、光属性に耐性を持つ魔人はいないと考えている。残りの5属性に耐性がある。だが、私は、雷属性に耐性がある事にショックを受けていた。ライトニングブレイクが効かないのか。光属性で刃を強化しているから問題ないのか不明だ。しかし、万が一の事がある。博奕は打てないだろう。


 それにしても水と風か…僕は白狼戦士団のファングが水と風である事を思い出した。なぜ、彼らは此処にいないのか…少しでも有利になったのにと思った。


■クリスタニア大陸 パスティア平原 サイバート(クリスタニアの覇者:◆◆◆◆)


 そろそろ様子見は終わりだろう。それにしてもガルトとガルトスを倒した奴がいない。それともガルトスと同じように長距離から隙を窺っているのか。まあ、どちらにしてもお前たちは私の仕掛けた罠に嵌る事になるのだ。お前たちには手数という有利な部分がある。それを補うための秘策が私にはあるのだ。そして、お前たちの頼みの綱であるクリスタルファングには時間が制限されているという事をお前たちが何処まで理解しているか見せて貰おう。


 まずは、何人か仕留めなければ、流石に5人…いや6人を相手にするには骨が折れるのでな…


 サイバートは、嘴から暗黒の極炎を吐いた。それが戦いの合図になったのか、ロックハルトの5人は魔人から距離を取った。そして、距離を取った時に一人の男が拳を天に掲げた。超越者か…


■クリスタニア大陸 パスティア平原 パーティアタック


 サブアタッカーのロックス将軍は拳を天に掲げた。眩い青い光が彼を包む。そして手には青龍戟を持っている。このファングは水属性だ。彼が真っ先に魔人に向かって挑んでいった。ロックハルトの戦士たちは空中戦より地上戦を主体に考えていた。だからこそ、翼を狙って攻撃をしている。上空で素早く動かれては堪ったものではない。青龍戟が円を描くように魔人を襲う。それを魔人はヒラリと空中で躱した。

 攻撃が当たらないといっても焦る必要はない。俺には仲間がいるのだ。それに、戦いは始まったばかりなのだから…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。