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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第7章 クリスタルの記憶―晴天の霹靂編―
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第088話 パスティア平原の戦い(その1:優位性)

■クリスタニア大陸 クリスタニア 冒険者ギルド前 アルフォード・ウィンザー


 僕は、クリスタニアの町に入り、冒険者ギルドの前を通っている。冒険者ギルドの支部長であるライアンさんが亡くなったのが信じされないという気持ちだったが、冒険者ギルドの旗が半旗になっていた。僕は、思わずため息をついた。ライアン支部長…お世話になりました。ご冥福をお祈り致します。


■クリスタニア大陸 クリスタニア 学園寮 アルフォード・ウィンザー


 僕は、学園寮に戻って自分の部屋に戻った。今回は武器と防具を取りに来ただけだ。ここでゆっくりとはしていられない。黒衣を纏って、剣を握りしめた。


『準備は出来ました。それでは、パスティア基地に向かいましょう。』


「では、転移で動きます。よろしいですね。」


『はい。』


■クリスタニア大陸 パスティア基地 アルフォード・ウィンザー


 パスティア基地に転移で移動した。うーん何度移動しても情緒がない。まあ、旅をしている訳では無いから問題ないか。早速、彼らの後を追わなければならない。僕は顔と腕にバトルカウンターを装着した。


『送ってくれてありがとうございます。魔人の砦の方角を教えて下さい。』


「あそこに見えるパスティア山に空洞があります。そこが敵の砦になっています。」


■クリスタニア大陸 パスティア平原 ダグラス・ワイズマン


 何だか、禍々しい雰囲気を纏った魔人が目の前に立ちふさがっている。両肩に2つずつのクリスタルが見えた。おかしいな。確か、クリスタニアの覇者と言われた魔人は3つ持ちのはずだ。それに魔人は用心深く、我々に安易にクリスタルを見せる事はなかった。1つ増えている。その事が彼に自身を与えて油断しているのか。更に何か考えているのか…儂は全員に念波を使った。


「どうやら魔人は自身満々でこちらを迎え討つようだ。気を付けよ。只ならぬ雰囲気だぞ。」


「そのようですね。」「招致した。」「そのようね。」「我々なら問題ない。」


 全員が、その唯ならない雰囲気を理解しているようだった。では、戦うぞ。それぞれが魔法を使ってくれ。クリスタルから4つほど耐性がある。我々の属性で対応が出来ない場合は、クリスタルファングで攻撃する。そして、魔法は放棄して闘気を使った攻撃に切り替えるぞ。


■クリスタニア大陸 パスティア平原 アルフォード・ウィンザー


 パスティア平原上空で僕は既に始まっているロックハルトの戦士とクリスタニアの覇者との一戦が始まったのを見ていた。


『間に合わなかったか。』


 始まってしまったものはしょうがない。僕も戦いに参加しなければならないと覚悟した。しかし、僕は驚いている。このクリスタニアの覇者は3つ持ちで、中級魔人という事だったはずだ。それなのに前に倒したガルトと比べても雲泥の差だ。戦闘能力を測定した。60,000…。この強さはただ事ではない。僕が参加しても勝てるだろうか。僕自身も、魔人2体と最強種や上位種を倒して経験を得ている。その事で僕のレベルは58から60になっていた。戦闘能力も50,000ある。まあ、スピードが付いて行ければそんなに苦戦はしないだろう。だが、最終形態になった時に敵の戦闘能力は90,000になる。そうなれば、僕も超越者になっても対応できるか不安になった。


 さて、相手の力を暴走させる事は出来ない。更に敵が僕の存在に気付いていない事は僕にとってはチャンスだ。戦闘能力的に差があるなら僕は一気に勝負を決しなければならない。だが、僕には一つの懸念があった。もう一体の魔人の存在だ。相手のクリスタルが3つ持ちから4つ持ちになったという事は、ガルトの暴走クリスタルを融合している事はわかる。そうなるともう一体の魔人がいない事は不可解だ。彼が囮とは思えないが…それを間違うと大変な事になる。


 状況を確認するためにロックハルトの戦士たちを見た。男4人に女性が1人か。戦闘能力を見た。

ダグラスさんは45,000、ロックス将軍は43,000、ビクター将軍は47,000、ガルシア将軍は40,000、セレーナ将軍も40,000だった。


 ダグラスさんは言っていた。所詮は魔人と戦った事がない超越者だと…ダグラスさんとビクター将軍は戦闘経験がありそうだ。でも、残りの3人は皆無なのだろう。しかし、ロックス将軍は最強種との戦いでも冷静に対応していた。それなら問題ないと思った。


 相手は僕の存在を知らない。折角の優位性アドバンテージを戦いに参戦して放棄する事もない。僕は不安な気持ちを抑えながら魔人の隙を窺うため彼らの戦いを見守る事にした。そして、僕は、いざという時のために最大の技で魔人に挑めるように準備を始めた。出し惜しみは出来ない。僕の最大の技で敵を討つ。僕は女神にホーリーを使って光の増幅をお願いした。この時点での戦闘力は73,000だった。前回が70,000だったから確実に強くなっている。更にこの状態から超越者になった。戦闘能力が飛躍的に上がっている。僕がこのウィングブレードを装着した時に戦闘能力は96,500だった。

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