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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第7章 クリスタルの記憶―晴天の霹靂編―
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第087話 クリスタニアの覇者

■クリスタニア大陸 魔人の砦 サイバート(クリスタニアの覇者:◆◆◆)


「いいざまだな、お前たち兄弟は、ガルトは頑張ったよ。でもお前は何も出来ずに殺された。」


「面目ない。頼むサイバート。俺の体を復活させてくれ。頼む…」


「クリスタルの恰好では、流石の思えも啖呵は切れまい。」


「ただとは言わない。ガルトの暴走クリスタルも併せて持って来た。これをお前にやる。そうすればお前は4つもちだ。そうなれば上級魔人も見えてくるではないか。」


「悪い提案ではないな。クリスタルが1個手に入るという事は…それにもうすぐロックハルトの連中がここに攻めてくる。」


「だろ。俺が復活すれば戦力になる。パワーアップしたお前と俺で冒険者など撃退できるさ。」


「フフフ…良い事を思いついたよ。」


「ほう。聞かせてくれないか。」


「ああ。こうするのさ。」


そうするとクリスタニアの覇者サイバートは、水属性の魔法であるブリザードをガルトスに向かって放った。そして、クリスタルが水属性の魔法を受けて暴走した。


「き…きさま…よ…く…も……」


「なに…心配するな。お前たちの無念は俺が晴らしてやる。ここで二つのクリスタルを得れば俺は5つ持ちの上級魔人になるのだからな。お前ら下級魔人に頼らなくても大丈夫だ…アッハハハ……これで俺はまた一段と強くなれる。お前たちもようやく俺の力になるというものだ。」


 そうしてサイバートは、ガルトの暴走クリスタルを融合して4つ持ちの中位魔人となった。今はこれでいい。お前たちが複数来てもお前たちはただただ絶望するのだ。


■クリスタニア大陸 王都ロックハルト シャロン家 アルフォード・ウィンザー


 うーん。僕は何日寝て居たのだろうか。僕はベットに上半身だけ起き上がった。僕の家族を奪った組織は分かった。更に、クリスタルには聖域があったし、魔人の強さの秘密も分かった。灰色のクリスタルを回収したらどこかのクリスタルの中に保管しなければならない事も分かった。でもクリスタルの破砕については判明していない。どうやって壊すのだろうか……。しまったと思っても既に時遅し……仕方がない。更に、魔人が復活している可能性もある。ロックハルトの超越者が、最後の魔人に戦いを挑むのに不利になる可能性がある事を教えた方が良いだろう。僕は起きて部屋を出た。そして、宰相がいないか確認すると行政府に行ったと言われた。急いだ方が良い。そこにマリーさんが現れた。


「アルフォード君。けっこう寝て居たわね。」


『僕はどの位寝て居たのでしょう。』


「3日程よ…」


『3日も…急がなければ…』


■クリスタニア大陸 王都ロックハルト 行政府 宰相室 アルフォード・ウィンザー


 僕は、宰相に会うために受付にお願いしている。重要な会議があり、それに出ているため、僕は宰相室で待つように言われた。


『何でこんな時に…』


 時間として1時間くらい待つと宰相室の扉が開いた。


「アルフォード君。待ったかい。随分と寝て居たようだね。」


『そんな事より、ロックハルトの魔人討伐隊は出発したのでしょうか。』


「ああ。2日前に出発している。出発と言ってもすぐに行動する訳では無いから問題ないよ。」


『僕は夢で過去の記憶と干渉していたのです。そこで、重大な事が分かりました。魔人のコアクリスタルは1カ月経つと10分位ですが活動が出来るようになるとの事です。更に、その灰色のクリスタルがあれば魔人が復活するとの事なのです。クリスタニアのライアン支部長を殺したのは、クリスタニア最後の魔人ではなく、僕が倒した魔人なのです。』


ガタとソファーが動く音がした。


「それは…不味い事になった。我々は1体だから魔人の討伐に動いたのだ。3体になれば…」


『3体になる事はありません。最初のガルトという魔人は暴走しました。暴走するともう元に戻れないそうです。特に倒されれば復活は不可能という事です。しかし、暴走したクリスタルは魔人の強化に使えるそうなので、今までの強さから上の強さになります。その事も伝えようと来たのですが…』


「そうか。まだ、地形などを調べているはずだ。今からなら間に合うだろう。」


そう言って、宰相は秘書官にこの事をパスティア基地に連絡してほしいと伝えた。そして、10分後に既に討伐隊の5人が出ているという事だった。


『5人…?』


「王都の防衛を空にする事は出来ない。ここには超越者2名を残した。クロノス将軍とアイランズ将軍には残って貰った。そしてロックハルトからはビクター将軍、ロックス将軍、ダグラス技術指導長が魔人の砦の監視するパスティア基地で、セレーナ将軍とガルシア将軍と合流する事になっている。オルガ殿はそのままクリスタニアの防衛と冒険者の二人にはそのまま修行を継続するように通達してある。」


『そうですか。僕は何か嫌な予感がします。』


「アルフォード君。君に彼らを連れ戻して頂けないでしょうか。」


「……分かりました。彼らを連れ戻します。」


 そうして、僕はクリスタニアの町を経由して、パスティア基地に向かう事になった。

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