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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第7章 クリスタルの記憶―晴天の霹靂編―
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第083話 記憶の間(その12:聖域)

■クリスタルの記憶 アルフォード・ウィンザー(8歳)


「少し、歩こうか。」


『何処にいくのですか。』


「お前が知りたい事は、この基地で戦っている理由も知りたいのだろう。敵の素性は先程話した。あの組織は我々の敵であり、味方でもある。今は、その組織の事も調べている。」


『調べている。誰が調べているのです。』


「ローラの父だ。すなわちお前のお祖父さんだよ。」


『え…』


「死んだと思ったかね。」


『そうですね。あの話の流れだとそれが原因で敵の組織から追われていそうだし、何より母親に会いに来た事がないので、そういうものと思っていました。』


「ああ、研究者というのはそういう者さ。変わり者なのだよ。それに彼には使命があるのだ。それを守るために彼はクリスタルの聖域から出てこない。そして、それがこの場所を動かない理由なのだ。そして、その場所には魔人は追って入れない場所なのだ。」


『そんな所があるのですか。』


「ああ、冒険者のクリスタルを持っていないと入れない場所さ。」


「おやじ、何処か行くのか。」


「アルフォードを例の場所に連れて行く。」


「そうか。」


「勘違いするなよ。まだ、その時ではない。彼の力が目覚めてないからね。」


「それがいい。アルフォードの力が目覚めた時の方が良いよ。そうすればアルフォードは強戦士になれる。」


「では、出てくるぞ。」


 そうして、5分歩くと墓地があった。その先に大きい石造がある。エリシオさんはその石造に向かった。そして、僕の方を見て話してくる。ここが秘密の場所だ。


「アルフォードよ。お前の中のクリスタルを取り出すのだ。」


 そう言って、エリシオさんは体の中からクリスタルを取り出した。クリスタルを体の外に出すとクリスタルの消耗が始まる。この状態で何処に行こうと言うのか。


『はい。出しました。』


 石造の足に小さな穴が開いている。その穴にそれぞれがクリスタルを入れた。すると突然眩い光に包まれると暗い部屋の中にいる。


『ここは……』


「ここが、クリスタルの聖域だよ。」


『……?』


「そうだな。この世界には4本のクリスタルが存在している事はしっているな。」


『……?』


「知らないのか。冒険者登録するときに冒険者の心得と言う本を見るだろう。」


『僕は、冒険者の登録をオリエットという町で行いました。正規の登録ではありません。だからクリスタルの事は分かりません。』


「そうか。この世界では、4本のクリスタルの存在は分かっている。分かっているクリスタル4本の属性は火・水・風・土の4属性だ。我々の考えでは、火・風・水・雷・土・光・闇・毒・時・天の10種類のクリスタルが存在していると考えている。そして、このクリスタルは光のクリスタルなのだ。」


『この聖域というのは何をする所なのでしょう。』


「いろいろな事が出来る場所だ。現にこの中ではクリスタルを体の外に出しても消耗しないだろう。」


『本当だ。』


「この中でなら年も取らない。そして、クリスタルファングを永遠に出せるフィールドなのだ。なぜ、こういう現象が起こるのかは、我々冒険者では分からない事だ。研究者の分野になるが、ここの研究者は分からない。この技術は天使の目から奪ってきたデータの中にあったものを使っている。そして、天使の目から奪ってきたデータの中に解析できない部分もあるようだ。」


『それにしても、凄いですね。こんな所が在るなんて…』


「ちなみに、我々はこの中に入った事で、光属性を取得できる。だから儂やエリックはこの中で光の属性が使えるようになった。ゼクスは元々持っていたよ。」


『僕は、全部の属性を持っているようです。その理由は分かりませんか?』


「その理由は、儂には分からないよ。ただ、グラディ・クライベルは知っている。君の中にあるクリスタルは自然のものでは無い。いや、もともと自然にクリスタルは出来ないと思っている。人工物だと儂は考えてるよ。」


『人工物ですか。』


「そう。人工のクリスタルに、希望石を入れて力だけをうまく伝達される方法を考えた。まあ、これは儂の言葉ではない。グラディの言葉だ。彼はクリスタルの研究をしていたからの。」



『僕のお祖父さんは、クリスタルを人工的に作ったのでしょうか。』


「いや、この方法は既に確立された方法らしい。彼らは、その改良をしているのだ。うーん、クリスタルをよりよくしている存在だと言っていた。」


■クリスタルの記憶 アルフォード・ウィンザー(15歳)


 クリスタルの聖域という存在を知った。ここに入れば、光の属性を取得できるという事であれば、魔人の討伐に希望の光が見えたのではないだろうか。100人に1人の属性という光をこの中に入れば取得出来る。それにしても天使の目というのは、この聖域の事まで知っている。凄い技術力だ。この研究を世に知らしめる事を考えたら凄い発明家として後世に名を刻んだであろう。


 そして、エリシオさんはこの基地を根城に戦っているのは光のクリスタルがあるからだろう。この光のクリスタルの恩恵というものがあるのだろうか。僕は早くお祖父さんに会いたいと思った。彼は科学者だ。いろんな事を知っているに違いない。

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