第074話 ロックハルト攻防戦(その4:戦闘開始)
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御礼の意味を込めまして第74話を投稿します。第075話を0時に投稿して第6章を完結します。第7章は明日以降に投稿予定です。
■クリスタニア大陸 王都ロックハルト 行政府 宰相室 アルフォード・ウィンザー
僕は、ダグラスさんと一緒に宰相室を訪ねている。宰相は、僕が部屋に入るなり、戦況の確認をしてきた。
「アルフォード君、戦況はいかがですか。」
『取り敢えず、上位種3匹と劣勢だったところを援護しました。第6及び第2、第3には援護射撃したことで、戦況は好転した筈です。』
「そうですか。でも、ご両人は何か不安があると…」
『最強種である竜の動向です。敵も味方も無いのか、見境もなく攻撃していました。敵として迎撃するか思案しています。上位種4匹と魔物については問題ないと思ったので、町に帰ってきました。でも、魔物が来たという事は魔人が来る可能性があるでしょう。今、全力で戦えば、その後の魔人との戦いで、僕たちは唯の傍観者にならざる負えないのです。最終的な戦闘で戦えない状況は避けたいので、力を温存しています。』
「ダグラス殿はどうですか。」
「儂も、アルフォード君に賛成じゃ。しかし、最強種もこのまま行けば、この町に来る事になる。あの竜と戦うならあと一人の超越者を伴って行きたい。作戦としては、最強種の攻撃を儂ともう一人の超越者で行う。アルフォード君は、最強種の攻撃を無効化して貰う。無効化する術を私は知らないが、彼は出来るというのでな…それに懸けようと思っている。」
「命が掛かっている。どのように攻撃を無効化するのか教えて頂きたい。」
『クリスタルファングで、障壁を作ります。イーグル・スピリットのメインガードであるエリシオ・ガドーさんが使った技で、クリスタルウォールと言います。』
「なに、今なんと言った。」
「イーグル・スピリット…彼らは20年前に行方不明になっている幻の戦士団のはずですが…」
『僕の師匠なのです。エリシオ・ガドーさんは…そして、僕は、ゼクス・ウィンザーの孫で、フェリックス・ウィンザーの子なのです。』
「なんと…」「それは…」
『はい。本当の事です。』
「彼の技を使えるなら、確かに無効化は出来るか。宰相殿、後はあなたの判断次第ですぞ。」
「さてどうするか。仕方が有りません。魔人は他の者で対応させましょう。来るかどうかも分からぬ相手に怯えても始まらない。それに、最強種は本来なら単独行動の筈だ。それに知能もあり、人の話を理解できる。それなのに、あの状況は明らかに理性を失っている。最強種である竜に何か我々が分からない状況が起きている可能性がある。それを確かめる必要もあるだろう。」
「分かった。それでは、戦うという事で結論が出た。3人目は誰にする。」
「そうですね。ロックス将軍に予備を任せています。ロックス将軍の兵は、守備隊に引き継がせましょう。彼には行動を慎むように話しました。彼自身もそろそろ戦いたのではないかと…。彼には、思う存分暴れて貰って構いません。」
「分かった。それでは、ロックス将軍と儂、それにアルフォード君の3人で最強種である竜と戦う。それで良いなアルフォード君。」
『分かりました。』
「では行こう。」
『はい。』
そうして、僕とダグラスさんはロックス将軍と合流すべく、宰相室を後にした。
■クリスタニア大陸 王都ロックハルト近郊 ロックス・ウィリバルト将軍
ここに来て、最強種と戦うから力を貸してほしいと言うのは、騎士団の技術指導者のダグラス殿だ。私の予備隊については、守備隊に引き継いでほしいとの事。そして、ダグラス殿の隣に居るのは、先程、戦場に高速で飛んでいった者だ。上位種を簡単に倒す実力とクリスタルファングでアッという間に2千近い敵を屠った凄腕の冒険者だ。実に興味が湧く。今からこの二人と私を含めた3人であの漆黒の竜と戦うという事だから腕が鳴ると言うものだ。
私は、この二人の作戦を確認した。あの漆黒の竜が出しているファイヤーブレスをこのアルフォード君という若者が無効化し、次の攻撃に入るまでの時間帯を利用して、私とダグラス殿がクリスタルファングで攻撃をするというものだった。そして、この最強種が見境もなく攻撃している理由が分かればとの事だった。まずは、この若者が漆黒の竜の攻撃を何処まで無効化出来るかに掛かっている。
■クリスタニア大陸 王都ロックハルト近郊 アルフォード・ウィンザー
ダグラスさんが僕とロックス将軍を見て、合図を送ってきた。では、最強種との決戦に臨みますか。三人は同時に飛翔魔法で、最強種が暴れている場所に向かって飛んで行った。
僕は、念波でダグラスさんとロックス将軍に同時に話す。
『それでは、最初に相手のファイヤーブレスが来たら僕がクリスタルファングで無効化します。それで、僕が無傷な事を確認したら、先程の作戦を決行しましょう。それで良いですか。』
「了解じゃ。」「こちらも了解した。」
『では、僕から行きます。』
二人が上空で見守る中、最強種である竜と相対している。漆黒の竜の戦闘能力は45,000だった。問題無いだろう。魔人と同じで姿が変わるかは分からないが、取り敢えず戦うしかないだろう。僕が相対した事が気に入らないのか、竜の口からファイヤーブレスが早速飛んできた。僕は、超越者になり、クリスタルウォールを展開して、そのファイヤーブレスを防いだ。そして、僕は2人を見ると、彼らは頷いて漆黒の竜に向かって行った。




