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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第5章 クリスタルの記憶―幼少編―
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第060話 師の教え

■クリスタニア大陸 クリスタニア学園 屋上 アルフォード・ウィンザー


「この屋上で何をするの…」


『準備さ…』


「準備?」


『俺の師匠が教えてくれた…僕は前回の戦いで、愚かにも三流の仕事をしてしまった。今度は一流の仕事をしなければならない。そして、それを証明しなければならない…それが、不肖の弟子である僕が師匠への恩返しとしてやらなければならない事だからね。』


「なるほど…では見物させて頂きますわ…不肖なお弟子さん…」


 僕は屋上で、魔人を見ていた…そして、気まぐれな女神の力を借りて、強い光を纏っている。この強い光は僕の能力を高めてくれるばかりか、高い防御力を有している。前回は魔人の攻撃をすぐに食らって、消えてしまったが、今回はそういう事は繰り返さない。


『師匠…見ていて下さい。』


 僕は、剣に雷を直接当てた。そして、拳を天に掲げる。僕の魔法剣とクリスタルが融合して、ウィングブレードが創造された。僕はこのウィングブレードに更に聖なる光の魔法であるホーリーを発動して、クリスタルファングの刃を強化していく。よし、準備は整った。


 そして、僕は飛翔魔法を使って上空を飛んで、魔人に気付かれないように近づいていく。そして、僕は魔人に向かって攻撃を開始すべく、向かって行った。


『ライトニングブレイク…』


■クリスタニア大陸 クリスタニア学園 闘技場 マリー・シャロン


 今までは、こんな状況になる事はほぼ皆無だった。魔人が町を襲撃するなど、10年に一度あるかないかの状況だったのに…痕跡を残した事がこのような事態を招いた。学園でも、1年の終わりに痕跡を残さないように指導を徹底される。今回は、妹、ローザちゃん、ナディアちゃんが、この前のゴブリンを討伐に行って、魔力樹に襲撃されたときに魔人に痕跡を残した。私たちが加勢に行った時に確認すべきだった。それなのに、助けた事に満足してしまった。


 あの子たちの失態ではあるが、注意出来なかった私の失態でもある。アルフォード君の彼女たちへの不安は見事に的中した。だから、彼女たちにお灸を据えたのだけれども…愚かにもそれを…なんて事をしてくれたのか…あれから5日たって、町の復興を考えて行動していた時には、作業で夢中になって忘れていたが…そのせいで、町は襲われ、犠牲者を出した…私たちはどの様に償って行けば良いのだろうか…そして、被害は更に拡大する可能性もある…


 白狼ホワイトウルフ戦士団や騎士団が到着した。顔には迷いがないように見えた。周りを見た…生徒は絶望している。状況は最悪の状況から好転したが、最悪から通常になったという状況に過ぎない。とても良好になったとは言えなかった。それを周りは理解している。生徒は沈黙している。アルフォード君…あなたが居てくれれば…


■クリスタニア大陸 クリスタニア学園 闘技場 リーファ・シャロン


 私たちの軽率な行動で、多くの犠牲が出た…そして、同じ仲間をこれから何人も窮地に立たすのであろうか。目の前が真っ暗になった。ローザもナディアも同じような顔をしている。私も責任を取らなくては…間違っても他に犠牲者を出す前に、弾除けくらいにはならなくてはいけないと思った。


■クリスタニア大陸 クリスタニア学園 闘技場 アルフォード・ウィンザー


 僕は、名前も知らない魔人…なんかガルトに似ているな魔人に向かって進んでいる。僕のスピードが上昇している。魔人が何か言っているな…でも、もう遅いよ…お前は殺された事にも気付かないうちに死ぬ運命なのだから…さよならだ…ライトニングブレイクが魔人に炸裂している。魔人は最終形態になる前なのか、ガルトより防御力が無く魔人は真っ二つになっている。


「俺は、魔人ガルトス…グフゥ…そんな…馬鹿な…」


ごめんよ…でも、これが一流の仕事らしいから…僕は再び、ガルトスを捕まえて、近距離移動ワープをした。そして、魔人は輝きを放つと爆発した。僕は、クリスタルウォールを出して爆風を凌いだ。


 フレイヤ理事長、アイオロス教官、白狼ホワイトウルフ戦士団、騎士団長、そして学園の生徒はポカーンと口を開けて、驚いている。一体何があったのか状況が理解出来ていないようだった。その中で、グレース先生が向かってきた。


「もう、大丈夫なの…」


『少し、ふらふらします。出来ればまだ静養したいと考えています。』


「そう…それにしても鮮やかだったわね…私なんか怯えて損しちゃった気分よ…」


『ハハハ…遅れました。』


「また、助けられたわね…」


『僕は、当たり前の事をしたまでです。気にしないで下さい。』


そうするとアイオロス教官が僕の所に来た。


「この前は、済まない事をした。危うく…」


『気にしないで下さい。私も、教官に耐性を話すことを怠ったのですから…』


「そうか…」


『先生に鍛えて貰わなければ、ここまで戦えませんよ…助けられたのはお互い様です。』


そういって、僕は魔人が変化した灰色のコアクリスタルを回収した。


こうして、クリスタニア大陸の魔人は残り1体になった。今までは低位種の魔人…残る魔人は中位種の魔人らしい。まあ、あちらから攻めて来なければ、当分は安泰だろう…こうして、クリスタニアの町に平穏な日常が戻ってきた。

第6章は1月15日の20時から更新します。

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