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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第4章 クリスタニア学園-魔人ガルト激闘編―
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第041話 魔人ガルト対白狼戦士団(その1)

■クリスタニア大陸 クリスタニア クリスタニア学園 屋上 アルフォード・ウィンザー


 なるほど…そういう事か。戦士団の調子が悪い訳では無い。冷静な対応だったという事か…低位魔法で攻撃した理由は分かった。敵の魔法耐性を調べている。魔人の特化している能力を探る心理戦か…戦いも精神をすり減らすような展開になるのだろう。それで分かった事は魔人も本気ではないが、戦士団にも余裕があるという事だ…今の所は互角か。


 僕も相手の動きは把握できる。戦えるレベルにあるという事は一つの安心に繋がった。それもそうか…ランクは僕の方が上なのだから…今までの戦いから火属性は耐性あり、風属性はあの翼で相殺された。雷と水か…これが有効になるだろう。そうだとすれば、僕のライトニングブレイクは通用する…使う機会があればの話だが…


■クルスタニア大陸 クリスタニア近郊 オルガ・アーサー戦士団長


 クリスタニアの町から煙があがった。どうやら最初の作戦は失敗したようだ。更に北を見ると多くの魔物の姿が見える。クリスタニアの町で痕跡を残した者がいる。学生か…仕方がない。特殊部隊20名で魔物を討伐するのは、痕跡を残さない為だ…残してしまった以上は、こちらも騎士団の総出で対応する。伝令を1名だして、騎士団の集結を図った。


 敵は、獣の魔物が多い。更に、空を飛ぶ怪鳥系の魔物がいる。大蝙蝠・キメラ・ガーゴイル・大鷲が上空から来ている。大地には、マンドリル、魔力樹、ゴブリン、森熊、野犬、リザードマン、岩狼などが総出で来ている。300から400の集団だ…


 騎士団が集結したのは、それから30分も経っていない。よし、これから総力戦だ…地面の敵には武器で対応せよ…上空は弓や魔法で対処しろと指示した。


■クリスタニア大陸 クリスタニア クリスタニア学園 闘技場 白狼ホワイトウルフ戦士団 パーティーアタック


 様子見は終わった。まずは、敵を弱らせるぞ…念波で攻撃を指示した。セレンは雷属性のライトニングボルトを敵に連発する。魔人ガルトはその連発を躱した。セレンはそこで理解した。最初の攻撃はわざと受けたのだと…それを受けて、セレンは補助魔法である素早さ上昇を使った。セレンがウィリアムに念波を送る。単独の攻撃では躱されてしまう。同時に攻撃をするように指示をして…


 ウィリアムは、それを受けて、アイゼルとスリングに水魔法で攻撃するように指示をだす。二人とも、出し惜しみしてもしょうがないとターゲットを発動して、ウォーターカッターを使った。ウォーターカッターが同時にガルトを襲う。ダメージを受けた所で、このままでは不味いと思ったのか、魔人の攻撃が始まった。


 ウィリアムが、パーティ全員に念波で伝える。くるぞ…


■クリスタニア大陸 クリスタニア クリスタニア学園 闘技場 魔人 ガルト(狂える鳥獣王:◆◆)


魔人特有の黒い闘気を身に纏う。そして、天高く上昇し、太陽を背にした。そして、素早く動いて、戦士団に太陽の光を浴びせた。


「眩しい…」


魔人は、素早く翼を広げ、ニードルフェザーを浴びせた。ウイリアムとアイゼルはフェザーを躱す事に成功するが、セレンとスリングは直撃してしまう。そのまま後方に5m位飛ばされた。そして、スリングの足を取って上空高く飛び立った。スリングも自分の置かれた状況が危険である事は分かったが、羽が刺さっており、痛みで思う様な動きが出来ない。更に良く見ると自分の体に刺さった羽から魔力が流れ出ている事を感じた。人間にしては頑張ったよ…君たちの最初の犠牲者だ…と言って魔人ガルトは天高くスリングを投げると暗黒闘気を解放した技、魔刻天鳳という黒い鳳凰がスリングの体を貫いた。そして、スリングは切れた人形のように地面に落下した。


■クリスタニア大陸 クリスタニア クリスタニア学園 闘技場 白狼ホワイトウルフ戦士団 パーティーアタック


「スリング…」


ウイリアムの叫びにスリングは答えない。意識を失ったのか…それとも…仲間の危機にウィリアムは拳を天に掲げた。青白い光がウイリアムを包む…そして、そこには美しい光を放つ槍が現れた。真烈風しんれっぷうの槍…風の属性は相殺された…しかし、俺のファングは今の所は風属性しか出せない。魔人との相性が悪い事は承知している…しかし、それでも戦わなければならない。耐性さえなければ攻撃は通用する。


 飛翔魔法で、空中戦に突入した。クリスタルファングを使えるのは1時間と少し、この1時間という中で相手にある程度のダメージを与え、アイゼルの水属性のクリスタルファングで止めを刺さなければならない。ここは、俺の頑張りにかかっている。


 アイゼルに念波を送り、スリングとセレンの状況を聞いた。セレンは大丈夫だが、スリングは息はしていても意識は無い。かなり危険な状況との事だった。仕方がない。体育館にいるフレイヤ理事長に治療をお願いしよう。しかし、ここで魔人と1対1はさすがにやばい。セレンが自力で動ければ良いが…


 そう思った時に、この前の会議室にいた青年。アルフォード君が現れた。


■クリスタニア大陸 クリスタニア クリスタニア学園 屋上 アルフォード・ウィンザー


 魔人はしたたかだ。あれほど強い肉体と運動能力を持っていながら自然までも活用する。それにあのニードルフェザーは…魔力が抜けている。あれは躱さなければならない技だ…超越者の二人は気配で技が来る場所を判断した。目に頼っていない証拠だ…残りの二人は状況がそうさせたのかは分からないが、目が見えない事で躱す事が出来なかった。そして、僕は暗黒闘気の技を見た、そしてラーニングで覚えた魔刻天鳳…少しでも敵に攻撃が出来る技がほしい。僕はその一念から技を盗んだ。


 そして、2人の状況が悪いとみると近距離移動ワープを使って2人を預かり、体育館に短距離移動ワープをした。彼らにはこれからも頑張ってもらわなければ…僕はウィリアムさんに頭を下げてその場を去った。


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