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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第3章 クリスタニア学園―修行編―
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第022話 アイオロス教官の憂鬱

■クリスタニア クリスタニア学園 理事長室 アルフォード・ウィンザー


 フレイヤ理事長から呼び出しを受けた。その理由は、僕がB+ランクを隠している事が、この学生に嫉妬や不安を生んだというのだ…具体的にどうなったのかと言えば、行政府の参事官という方に手紙が届いたという事だ…中身を見ると僕は金持ちの子で、理事長に便宜を図って入学した。そして、理事長が私腹を肥やしているのではとの憶測が生まれたのではないかとの事だ…僕としては身に覚えは無いが、Bランクという事を公表しないで、入学した事が色々な誤解を招く結果になっている事は事実だ。マリーさんからも誤解を招くタイプと言われている。そして、理事長もこの懸念は持っていた。僕は自分の我儘で理事長に迷惑をかけている。

少しは大人の意見を聞かなければならないという事だろう。


 理事長からリンツ参事官に合うように言われた。そして、リンツ参事官は僕がBランクの冒険者だという事を知っている。それは、冒険者ギルドのエドワルド・コナー調査官が、ギルドの支部長であるライアン・アラルコン支部長に報告書が提出され、理事長がBランクを言えないで困っているのを見て、参事官にその旨を話したらしい。いろんな人が知っている状況になっており、今更秘密に拘る必要がないのだが…今度は、僕がBランクだと生徒に言った時に、チーム長はどういう反応を示すだろうか…あの面々を僕は全員、気絶させている…私はBランクでありながら…Iランクの冒険者を苛めたと言われるのでは…それだけなら良い…殺されるところだったと言われたら…そう思うと血の気が引いた。


 話が脱線してしまった。理事長の話では、最近になって魔人の活動が活発になっているとの事だ。この町も半年から1年以内位に襲われる可能性があるらしい。理事長・支部長・参事官のお三方は、町の治安には僕の力が必要だという事だ…しかし、僕は自分の力を100%を出せる状況下にない…それに、戦いの訓練もしているが…この頃、壁に当たっている。世の中、上手くいかない事の方が多い気がした。



■クリスタニア 行政府 リンツ・ジョーゼフ参事官


 クリスタニアの行政府に理事長と伴にBランクの冒険者が来ている。理由は、町の治安に欠かせない戦力になる人物との顔合わせだ…


「リンツ参事官、当学園の生徒であり、この度の特別試験で入学をさせたアルフォード・ウィンザー君をつれて参りました。」


「挨拶が遅れました。私がリンツ・ジョーゼフと申します。このクリスタニアの町の行政府を任されております。」


『私は、学園の生徒でアルフォード・ウィンザーと言います。こちらこそ、よろしくお願いします。』


「理事長・支部長から言われているが、お若い…見ていても信じられないというのが本音です。よろしければインテリジェンスカードを見せていただけませんか。」


『分かりました』


 魔法を、詠唱してインテリジェンスカードを参事官に手渡す。


「なる程…この能力は確かに…B+ランクという事も頷けます。いや、むしろ低い位ですね。」


『そうですか。私自身には分かりません。こちらも正直に話せば戦力になる自信はありませんよ。』


「そうですか。しかし、町の危機にはギルドや行政府にも対抗する組織はありますが、能力が追い付いていないというのは否めません。町が危機にある場合は、それらと共同で学園にも召集はかかります。敵の状況によっては、こちらの戦力で足りるかもしれません。王都にも戦力は要請しております。杞憂に終わる可能性がある。」


『確かに、危機の場合は僕も戦います。ですが、期待に添えるかは分かりません。今は、100%の力を取り戻せるように努力するとしか…』


「それで、構いませんよ…」


そうして、行政府のリンツ参事官との面会を終えた…まだ、時間がある…僕は僕の出来る事をしなければ…


■クリスタニア クリスタニア学園 体育館裏 アイオロス・グレイア主任教官


よし、だいぶ良くなってきたぞ!アルフォード君との指導も最終段階に来ている。闘気・魔法のコントロールは、身に着けたようだ…3つの魔法を俺は放って、それをアルフォードが魔法で追撃している。後は、気の察知をすれば…彼もこの部分で苦しんでいる…初めての壁だ…しかし、ここまで来るのに幾つもの壁があるが…少ないくらいか?よし、今日は此処までとする。そうして、俺は教官室に向かった。そうすると俺の机に小包みがある。来たか…差出人はユーレリア大陸の冒険者ギルド…中身をみるとイーグル・スピリット戦士団の戦闘記録が送られている。彼は、魔法も工夫して放てるようになっているが、どうも馴染んでいるようではなかった…これを見せれば、彼は次のステージに行けるかもしれない。フレイヤ理事長は、魔人の活動が頻繁になっているという。魔物の襲撃は、半年から1年の間にある可能性があるとの事だ…生徒を守るのは教官の務めだ…我々も自分自身の心身を鍛えなければならない。理事長も同様の考えだった…魔人が町に来れば多くの人間が死ぬ事になる。この学園の生徒も例外ではないだろう…一体何人の生徒を守れるのか…


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