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クリスタルの記憶  作者: 遊人
第2章 クリスタニア学園―入学編―
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第018話 指導員とチーム戦!

■クリスタニア大陸 ビーストフォレスト アルフォード・ウィンザー


 僕は、チーム・マリーという美少女軍団の中でこれまでの経過を説明している。僕は、この学園で戦闘技術と出来れば記憶を取り戻したいと説明した。正直に言えば卒業は考えていない…なぜなら僕は孤立しているからだ…


 その中で、僕が5歳の時から冒険者をやっていると説明すると…チーム・マリーの面々は複雑な表情をしている。自分自身の記憶がない事も伝え、静かな生活を送りたいと話した。チーム・マリーも秘密にしてくれると言っている。結局は命の恩人なのだ…僕が困る事は控えてくれる事になったが、今後はチーム・マリーの指導員をしてほしいと頼まれた…どうしよう?僕には、いろいろ枷がある。これ以上増える事は望ましい事ではない。しかし、1年の中では孤立しているのだ…それを思うと必要とされている事が嬉しかった。結局、指導員を受けた…更にマリーさんは、1年の主席であるリーファ・シャロンの姉らしく…それには、少し負い目がある…僕はリーファを気絶されているのだから…姉妹の会話から…僕はすごく性格が悪いと言われているに違いない。


『マリーさん、リーファさんが僕の事を何か言ってませんでしたか?』


「強力なライバルが現れた。しかも性格はかなり悪いと言っていたわ。ミラにもビンタされたし、貴方は誤解を招くタイプのようね。」


 その発言に僕は苦笑した…僕は上位冒険者という事を話したが、B+ランクとは話していない。いずれは分かると思うのだが…


『これからどうしますか?』


「これから…森に入って再び森熊を討伐するわ…失敗は許されない。ギルドの失敗は金額だけのペナルティだけ…しかし、学校側には行動計画書を出して討伐に来ている以上、失敗すれば次の行動計画書が認められ辛くなるのよ。だから討伐は継続する。」


 しかし、その顔は沈んでいるように見えた…


『僕は先程、指導員になっています。正直な話…この依頼をこのまま継続する事をお勧めする事は出来ません。撤退を進言します。チーム・全員と話して下さい。』


「そう…話してみよう。」


■クリスタニア大陸 ビーストフォレスト マリー・シャロン(学園3年 第2チーム長)


 チーム・マリーの隊員を全員集合させた。そして、指導員であるアルフォード君が撤退を進言している事を話す。それには、副長ミラ・アディと作戦参謀サラ・ノートンも、敵との力の差を見せつけられ撤退はやもえないと悟っている…だから異論はない。学園生活で初めての任務の失敗…それだけが悔しかった。


 諦められない隊員から質問が出た。この作戦で無理が生じた理由を聞きたいということだ…僕はここで嘘を話す事は出来ないと思い。鞄からカウンターを取り出した。


『このような事を先輩方に言うのも気が引けますが、森熊の戦闘力は500近くありました。しかし…チーム・マリーの戦闘力は少ない者で200前後、チーム長・副長・参謀で280~300位です。2倍近い戦闘力の差を埋める事は難しいと思います。そして…』


「そして…」


 チーム長がその先の答えを急かす様に催促する。


『チームの撤退などの連携については問題無いように見えました。アクシデントが無ければ…それでも実践では最悪のケースを想定して行動をしなければなりません。それに10人で行動すれば、敵の索敵に引っかかる可能性が高い。出来るなら少人数5名程度の2交代で討伐に当たれる戦力が必要だと思います。出来れば、200を基準に討伐依頼を受けるべきです。今回の依頼は300台が最低でも6人は必要だと思います。』

 

 僕は、彼女たちに酷い事を言っている。彼女たちにはカウンターが無いのだ…僕はそれを持っている事で敵や先輩方の戦闘能力を把握しいるに過ぎない。それでも彼女たちに死んで欲しくないと思った。


 彼女たちは何が足らないかを把握している。そして、この任務が継続不可能という事も…足を滑らせた隊員・枝を踏んだ隊員は自分たちが原因で、討伐に失敗したと思っただろう…彼女たちは責任感が強い、仲間の絆もあるのだろう。涙を堪えていた…


■クリスタニア大陸 ビーストフォレスト アルフォード・ウィンザー


 厳しい現実を理解して貰ったのは良いが…僕は女の人を泣かせていると思うと…僕は指導員だ。彼女たちを指導する名目で森熊の討伐を助ける事は可能なのだろうか?


『マリーチーム長…僕は指導員という立場で依頼に関わった場合。依頼は問題ありませんか?』


「それは問題ないが…」


『私もチーム戦という経験が無いので、もし宜しければチーム戦を経験したいのです。迷惑でなければの話ですが…』


 マリーさんは僕を見て、目礼を送っている。私の意図を組んでくれたのだろう。


「分かった。協力しましょう。」


『お願いします。それでは5名の隊を2班に分けます。全員並んで下さい。』


 全員が並んだ所で一人一人の戦闘能力を計測した。戦力を2班に分け、1班は討伐、2班は待機させる事にした。第1班はマリーチーム長と隊員4名に指導員の僕が行動する。待機班はこの場で、撤退するときのルートの確保等の準備をして、第1班は最初に森に突入した。突入して10分が経過したころ、森の中で、獣が動く音がしている。僕はバトルカウンターの反応を見た。250m先に、戦闘力480の反応がある。先程と同じ位の反応だ…チーム長に敵がいる事を告げた。今度は慎重に彼女たちは行動を開始する。マジカルガンナーをチーム長に手渡した。僕は手を出しません。危険と判断した場合に加勢に入りますと告げた。チーム長はマジカルガンナーを受け取り、他の隊員は逃走ルートの確保、魔法での迎撃態勢を取る。チーム長にマジカルガンナーの取扱説明し、MPを20に合わせた。


 距離は200mあと50mの所で、ガンナーを見た。魔力はMAXになっている。150mの射程距離に入ったら、LOCK-ONと出るまで敵を見て下さい。その後、敵が逃走した場合は深追いせずに、ここで待機。敵がこちらに気が付いて向かってきたら、他の4人は魔法で迎撃。無理と判断すれば撤退するようにして下さい。そろそろ、射程距離に入ります。良いですね。1班の皆は小さく頷いた。戦端を開いたのは、チーム長が持っているマジカルガンナーの赤い閃光が敵に着弾する。生命反応は小さくなっているが、生きている。だが、当たり所が良かったのか、気絶したようだ。距離が150mあるため、他の4人の魔法では攻撃が出来ない。


 僕はマリーチーム長に2回目の攻撃を指示して、1分後に再び赤い閃光が放たれる。生命反応は無い。無事に討伐を成功させたようだ。それにしてもマリーチーム長の攻撃力が上がっている?僕はバトルカウンターで数値を計測すると戦闘力が400になっている。もしかして、このマジカルガンナーを装備した事により、戦闘力が100上がっているのか?だから敵にダメージを与える事が出来たと思った。そして、1班と2班は交替して、森に突入し、森熊の討伐を終えた。


 それでも、僕は思ってしまう。これは果たして正しかったのだろうかと…僕がいない時に、彼女たちが無謀な討伐依頼を受けてしまうのではないかと…いや、大丈夫だ…彼女たちは一度撤退を受け入れたのだ。自分たちが足らないものを知ったからこそ…僕は、そう信じる事にした。

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