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クビになった冴えないおじさんがダンジョン配信を始めたら、なぜか登録者100万人超えてしまった件〜俺、実は最強だったらしい〜  作者: あっかんべー
第1章:異世界と配信とおじさん

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1章完結閑話:結局おじさんってどんくらい強いの?

※これは岩田陸を迎えにいた後の異世界での話になります。



 天気が良く田中はテラスでのんびり城下町の方を見ていた。


 すると、背後からヒナが声を掛けてきた。


 「こんなところにいたんですね」


 「日本では、こういった景色は中々見れないので」


 技術面の問題か、魔法技術のせいかは、分からないがこの世界は中世くらいの町並みをしていた。


 「…ダンジョンに入り初めてから、色んな事がありました。」


 「…そうですね。私が最初教われているところを助けて貰いました!」


 始まりは、ダンジョンだった。


 ひながゴブリンとスライムに襲われていて、それを助けて今ここに繋がる。


 「…そういえば、田中さんって最近あまり戦っていないですよね?」


 そんなことをヒナが言ってくる。


 「……モンスター達が逃げていくので…」


 それもそのはず、田中がダンジョンに潜るとき、襲ってくる魔物はおらず逃げていくばかりであった。


 「こっちの世界ではどうなんですか?」


 「どうなんですか、とは?」


 「こっちでは、モンスターは襲ってくるか、ってことです!」


 こちらにいる間は、基本王城にいたため魔物とは会わず、岩田陸を助けに行った際は、馬に乗っていたので安全な道を通っていた。


 「…こちらで試したことが無いので」


 「田中さんでも逃げないモンスターがいるかもしれませんよ?」


 記憶は少し戻ってはいるが、まだまだこちらの世界のことを思い出せない。


 どこに何があって、どこをどう行けば着くのか、とか。


 「…ダンジョンでも、探しますか?」


 「いいですよ。シルヴィア達に聞いてみましょう」



 そんなこんなで今城の地下にある訓練所にいる。


 なぜなら…


 「…え?田中さん、それは危ないんじゃないでしょうか?…アルディスは確かにこの国一番の強さでしたが、その時の記憶は無いのでしょう?そんな状態で、あの畜生達に襲われでもしたら…。…ガルド!そう、ガルドに勝てたら教えます!」


 シルヴィアにダンジョンの場所を尋ねたら、謎の過保護が出てきてしまったからである。


 そして、目の前にガルドが剣を携え立っていた。


 「…アルディス。お前はもう十分戦ってきた…。もう、無理に戦う必要はないんだ。」


 ガルドも、ガルドで止めてくる。


 普段は無口なのに、口数も多い気がする。


 「ヒナさんが俺の戦っているところを見たいとご所望なので…。」


 俺がそう言うと、ガルドとシルヴィア、更にはゼナまでもがヒナをすごい形相で睨んでいた。


 「え、あ、いや…深いわけがあったとかじゃなくて…うち、は」


 「…俺の方から、今できることの確認がしたいと言ったんですよ。」


 「……そうか。」


 ガルドの顔が不通に戻っていき、訓練場の雰囲気も元に戻った。


 「どちらにせよ…ダンジョンに行きたいのなら、力を示せ」


 「…分かりました」


 ガルドは腰の剣は抜かず、木刀をこちらに向けてくる。


 「……どうした?早く武器を構えろ」


 「…いえ、武器は大丈夫です。」


 「……俺が教えた剣の使い方も忘れたのか?」


 「いや、そうではなく武器を持っていると危ないので…。」


 「…やはり、アルディスなんだな。」


 「…?」


 「……いや、いい。では、こちらから行かせてもらうっ!」


 開始の掛け声もなくガルドがこちらに凄い速さで突撃してくる。


 「……ふっ!」 「ぐぅぅぅぅぅぅっ……!」


 驚いてしまい拳を前に突き出したら、拳がガルドの鳩尾に入りそのまま訓練場の壁まで吹っ飛んでいく。


 「……。すみません、加減が……。」 


 「がはっ!…大丈夫だ……。流石はアルディスだな……!」


 吐血しながらこちらに戻ってきたガルドに謝るとそんなことを言ってくる。


 「……二十年前の戦争でお前は一人でも勝てたはずなのに、誰も傷ついて欲しくないと言って黙って一人で消えた……。お前を一人にしないために俺も強くなったはずだったんだがな……。」


 「……いえ、きっとその時の俺は余裕がなかったんだと思います。」


 ガルドが黙り込む。


 「……合格だ。」


 「…いいんですか?」


 「…ああ。アルディスはアルディスのままだった。その確認ができたからな…」


 「…ありがとうございます。」


 ガルドが認めてくれたので、シルヴィアの方を見る。


 「……分かりました。ですが、私もついていきます!」


 「…分かりました」


 「シルヴィアさんも一緒に来るんですね!」


 「…ガルドを倒せたからと言って安全とは限らないので…。」



 シルヴィアに連れられてきたのは、王都の北に位置する森の中だった。


 森の中は、とても長閑で魔物の気配も感じられない。


 「…シルヴィア、こちらの方にダンジョンがあるんですか?」


 「森の奥地にダンジョンの入り口があります…。」


 「…分かりました。」


 シルヴィアと話していたら、早川さんとヒナの話が聞こえてくる。


 「異世界の森の中は、日本の森と大差ありませんね。」


 「え~、そうですか?」


 「流石に植物とかは違いますが、雰囲気が、って話です」


 異世界の植物は、今にも動き出しそうな程いきいきとしている。


  「…これが、普通に見えるのでしょうか?」


 「まぁ、そこは異世界なので…」


 サクラはサクラで、こういう時は配信をしていると思っていたが、どうやらなにもしていないようだ。


 「…カメラの充電が切れてしまいました…」


 私の存在意義が…と呟き端に寄っていく。


 ちなみに、岩田陸は救出して間もないので休養している。他のメンバーで言うと、キリソウがいたが、

ニ度目の異世界と言うことで城下町を探索に行ってしまっていた。


 「…そろそろダンジョンに着きます。皆さん準備してください。」



 たどり着いたダンジョンは、洞窟型のダンジョンで明かりはなく足場も悪い。


 「…日本には、こういったダンジョンは見たことがありませんね…。」


 ヒナの言うとおり日本のダンジョンでは、設備がしっかりしており、明かり、休憩スポットもある。


 きっと、こちらのダンジョンが本物のダンジョンなのだろう。


 「このダンジョンは『試しのダンジョン』と言われており一層のみで先頭に立つ人に相応しいレベルのモンスターが出てくるダンジョンになります。」


 「相応しいレベルのモンスターですか?」


 「はい。一番弱い者でスライム、中堅クラスだとオーガ種が出てきます。今までで一番強かったのは、レッドドラゴンになります。」


 レッドドラゴン…。日本のダンジョンに現れたら一時立ち入り禁止になる程の魔物である。


 「…ちなみにレッドドラゴンを出したのは二十年前の、アルディスです…。」


 「…。」


 「田中さん田中さん!なにが出てくるかワクワクしますね!」


 「…ヒナさんは、何が出てくると思いますか?」


 「シルヴィアさんの話だと、レッドドラゴンとか出てくるんじゃないですか?」


 「…実際出てしまったら、問題な気がしますが?」


 「田中さんがいるなら大丈夫です!」


 「…ありがとうございます。」


 「よし」


 この「よし」は何の意味を持つのか俺にはわからなかった。



 シルヴィアの案内のもと召喚の間にたどり着いた。


 中は石造りで神殿の様な作りになっていた。


 部屋の中央には、目立つ形で水晶が台座に置かれておりまるで触れと言われているように感じる。


 「真ん中の水晶に触れればモンスターが現れます。田中さん触れてみてください。」


 「…俺が触って良いんですか?」


 「…その為に来たんじゃないんですか?」


 「…分かりました」


 シルヴィアに促され俺は水晶へと手を伸ばす。


 皆の視線が集まる中、水晶に触る。



——約束だ、また会いに来るよ。

——…会いに来てくれるんじゃなかったのか。

——嘘つき…。嘘つきっ…!

——わっちは…。

——待っているのにっ!



 頭の中に何かが聞こえてくる。


 バッと振り返り仲間を見ると、どうやら聞こえていないようだった。


 それどころか何故か表情が固く俺の背後の上の方を見上げていた。


 「こーん…。」


 鳴き声が聞こえる。


 視線を水晶の方へ戻すと、そこに現れたのは、影。


 もちろん、ただの影ではなく、俺の背丈より遥かに大きな影であり、実体があるようだった。


 そして、その影は狐であった。


 狐の影。尾は九本あり、目が赤く、影なのでその体は、暗かった。


 俺は見覚えがあるものの思い出せず、じっと影を見つめる。


 「…っ!アルディスっ!その子は、危険です!」


 「…?」


 「…なんで、この子が現れたのかは、分かりませんが、ナインテールは、レッドドラゴンどころの話ではありません!逃げますよっ!」


 そこにヒナが口を挟む。


 「…田中さん。」


 「…なんですか?」


 「…その子、多分意識はないんだと思うけど、何だが悲しそうに見える…。」


 そう言われ再び影の方に視線を戻す。


 確かに、言われてみるとこの影は生物的な意識を感じない。ただ…哀愁というのだろうか、まるで、一人ぼっちの子供を見ているかのような寂しさを感じる。


 「…戦ってあげてください、田中さん」


 ヒナが言う。


 「…何故かは分かりません、この子が偽物だと言うことは分かります。ですが、相手をするのが正解な気がします。」


 「…分かりました」


 俺もそう思い、拳を影に構える。


 サクラは「…バッテリーさえあれば、記録出来たのに…。」と、言いながらもしっかりエリナを連れて壁際まで下がっている。


 皆が離れたのを確認し狐の影を見る。


 どうやら待っていてくれていたようだった。


 「…行きます」


 俺はそう言って狐の影へ突進していく。


 狐の影は、身構えることなく大きな口を静かに開く。


 開かれた口からは、青い炎が出てくるが、以前実験で炎の吸収は経験済みだったため、右手で吸収した。


 そして、吸収を行いながらも近づいた俺は、その拳で狐の影の胴体を殴る。


 「…ふっ!」


 「…。」


 胴体に触れた途端、殴った場所は綺麗に吹き飛び影が薄くなっていく。


 ——わっちは…待っているからな。…約束。


 頭の中にそう言い残し影は消えていった。


 「…終わりました」


 皆のもとに歩いて戻ろうとすると、


 「…アルディスは、何時もそうでした…。皆が危ない場面で一人で立ち向かい何とかしてくれる…。本体ではなかったけれど、ナインテールは普通一人では戦いませんよ?」


 「田中さんっ!すごいです!わんぱん、です!私は怖くて動けませんでした…。」


 シルヴィアとエリナは、どうやらあの影を知っているようただったが、特に何も言ってこない。


 今じゃないってことだろうか。


 「…田中さんは、やっぱりすごいですね…。」


 「…今回は相手が大人しかっただけですよ」


 それはそう、今回の狐の影は一歩も動いてはいなかった。ただ、口から炎を出しただけ。


 「それでも、うち、田中さんの強さを再確認出来て良かったです!」


 「…ヒナさんがそれで良いのなら…。」


 「よし!」


 またヒナが「よし」と言った。


 今回の意味は、何なんだろうと考えていると、早川さんとサクラの話し声が聞こえてくる。


 「…記録したかった…。」


 「メモはしたので共有は出来ますよ?」


 「そうじゃないんですよ…」


 サクラが早川さんに慰められていた。


 「…サクラさん、今回出てきたものの本体がいるそうですよ?」


 「…また、戦ってくれますか?」


 「…正直、戦うかは分かりません。」


 「…襲われたら?」


 「…その場合は、致し方なく」


 「……分かりました。今はそれで納得します。」


 サクラと早川さんはそう言って離れていく。


 今回のダンジョンで出てきたナインテール?についてはまだ、何も分からない。


 だが、いずれ会うことになるのだろう。


 その時に答えを出せば良い。


 今は、これで十分だ。

今回は田中の強さを出したかった閑話になります。

本編を少し交えた閑話にしたかったんですが、強すぎるキャラって難しいですね…。


詳しいことは、ここでは言いませんが田中はLV99で異世界から日本に来ました。

だから、大体の敵をワンパンで倒せるって感じにしたかったんですよね。。


まぁ、いいです。後程修正すればいいのでね。


次の話からは、章が変わります!

なので、楽しんで読んでくだされば、とても嬉しいです。


でわでわ~

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