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召喚送還師  作者: 銀槍
13/15

本人ビックリ

焼け落ちる館、それを目にして、俺は一瞬何が何だか判らなかった。


「沖田さぁぁぁん」


トーマスさんの声で我に返ると、俺を殺そうとしているのか、一人の覆面をした男が剣を片手に俺に斬りかかってきた。


だが、俺には男の動きが酷く遅く感じられた。


これが極限状態になった時に、周りの動きがスローモーションに見えるってやつか。


そんな事を思いつつ、徐々に迫りつつある剣を避ける。


俺に危害を加えるのは状況により明らかなので、襲い掛かってきた覆面男の腹を思いっきり蹴飛ばしてやった。


俺に腹を蹴飛ばされた覆面男は20数メートル先まで吹っ飛び、地面に転がり、ぴくぴくと痙攣したら、そのまま動かなくなった。


その状況を見て、敵、見方双方呆然となる。


「あれ?」


一番驚いたのは俺だった。


今まで魔物ばかりと闘ってきたせいで、人間相手にどれほど自分の力が通じるのか全然考えてもいなかった。

まあ確かに、魔物の方が普通の人間と比べて遥かに強い力を持っているのは当然の結果だが、人間相手に戦う事を考えていなかった俺にとっては衝撃的だった。


幾ら戦う力が俺に有っても、行き成り人間相手に戦う覚悟など出来る訳も無く、とにかくトーマスさん達の側に行って守って貰おう。


俺がトーマスさんの側に向うと同時に、敵、見方、双方が同時に動き出した。


敵の数は五人、対してゴメス、エド、ロイ、がトーマスを守るために一斉に飛び出した敵に向ってゆく。


「うらぁ」


叫び声を上げて、ゴメスは振り上げた剣を敵の一人に斬りかける。が、なんと敵は真っ向からゴメスの一撃を受け止めた。


「うそ」


デススコルピオンを一人で引きずる力を持つゴメスの一撃を受け止めただと…

こいつらかなりの実力者なのか。


ロイとエドは一人ずつ敵を受け持っているが、トーマスさんの所に行かせないだけで、精一杯の様子だ。

残りの2人が、戦っている三人の両側から一人ずつ飛び出して、左右からトーマスさんに迫る。


俺には周りの様子がスローモーションの様に見えるので、考える時間も結構あった。


このままだとトーマスさん死んじゃうよな。人間相手がどうのこうのと言ってる場合じゃないか。取り合えず奴らの動きを止めるか。


向ってくる2人の敵は一人は男でもう一人は女の様だ。2人とも覆面をしているが、一方は銀色の髪を背中まで伸ばし、体型も女性らしく細く、胸もかなり膨らんでいる。


俺から近い場所にいる、襲い掛かってくる男の方へ向う。


周りの動きが遅いと、一人だけ時間の流れが違う様な錯覚に陥るが、考えるのは後だ。


男の無防備な顔へ、パンチを一発入れる。

男は持っていた剣を手放し、吹っ飛んで行った。


残りはもう一人の女性の敵だ。さっさと近ずくと顔は女性だから不味いと思ったので、腹にパンチを軽く一発入れてみた。すると五メートルぐらい吹っ飛んで、そのまま動かなくなった。


顔にパンチをいれた男の方は、倒れたままで、覆面の上から血が滴り落ちていて地面を濡らしている。


その様子を見て、不利と考えた残り敵は、トーマス氏の殺人を諦めて逃げて行った。


その場に残ったのは燃える館と、トーマス、エド、ロイ、ゴメスと俺と倒れて動かない敵の暗殺者達だけだった。


「沖田さん、助かりました。あなたがあんなに強かったなんて驚きです。」


笑顔で俺に話しかけてくるトーマスさんの声も、俺には届かなかった。


(なんじゃこりあぁぁぁぁぁ)


自分の人間離れした力に俺自身が一番驚いていた。



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