探せ、フェザースノー草!
ミスでちょっと投稿遅くなりました
王都観光をした翌日、今日からは依頼を受けるということで、ハルとセーラは装備を整え、冒険者ギルドに顔を出した。まだ早朝ながら、いや早朝ゆえに、もの凄い数の冒険者がクエストボードの前に集まっていた。
「うわ、すごいな・・・」
「そうですね、流石王都のギルド。カシスとは人数が桁違いです・・・」
人ごみに揉まれながらハルとセーラは依頼を探そうとするが、周りの人たちはみんな2人より大きいのでクエストボードが良く見えない。だからと言って力ずくで場所を確保し、顰蹙を買うのは避けたい。2人はこの日、条件の良い依頼を受けることを諦めて、人ごみから一旦抜け出した。
そうして、少し離れた所で、人ごみのピークが過ぎるのを待ち始めた時、人ごみの中から離れた故か、必死さのこもった数人分の子供の声がクエストボードの近くから聞こえてくることに気が付いた。
「――がいですだ・・・の依頼を受けてく・・・・・やく・・ターに・・・・・ませないと!!」
「そこをなん・・おね・・・ます!もう・んとにあぶ・・状態な・・す!」
「?なんだろ。セーラ聞こえた?」
「ええ、なんだか子供の声が聞こえたような・・・」
少しして人ごみが疎らになり始めたころハルとセーラは先ほどの声の正体を見つけた。下は5・6歳、上はハルたちと同じくらいの年齢の子供たちが近くの冒険者に必死に何かを頼み込んでいたのだ。声を掛けられた冒険者はみんな申し訳なさそうな顔をするが子供たちの近くから離れていく。そして、とうとうクエストボードの前から冒険者がいなくなってしまった。
「くそっ、どうすればいい?やっぱり俺たちで・・・」
「それは流石に無謀だよ。僕らの力じゃ無理だ」
「だったらどうしろってんだ!冒険者は全然受けてくれないじゃないか」
「うぇぇえん、シスター!」
「ほら、泣かないの。ジークも落ち着いて!ルゥイと喧嘩してる時間があるなら頭を使いなさいよ」
子供たちは、かなり焦っているようだ。中には思いつめた表情をしている者もいる。
「ハル」
「ん、まあ事情は分かんないけどとりあえず話を聞いてみてもいいかもね」
ハルとセーラは子供たちの方に歩いていった。
「ねえ、君たちさっきから冒険者に声を掛けてたけどどうかしたの?」
「「「えっ」」」
ハルが声を掛けると子供たちは一斉に反応した。しかし、自分たちの年長組とそれほど歳が変わらないハルとセーラを見て一瞬ともった希望の光が目から失われていった。
「はぁ・・・なんだよ。俺らと同じくらいの奴らじゃんか。弱い奴に用はないよ」
「こら、ジーク失礼でしょ!!すみません、こいつ今気が立ってて・・・」
「ううん、気にしないで。それで何があったの?」
セーラが促すと少年を窘めていた年長組の少女が事情を語り始めた。
「私たちは皆、この近くにあるセイントベル孤児院の孤児なんです。最近私たちを育ててくれているシスタ-ジエナが体調を崩してしまって・・・診療に来てくれた神父様がおっしゃるには、ここから歩いて2、3時間ほどのエギーユ草原で採れるフェザースノー草を煎じて作る薬が必要なのだそうですが、教会にフェザースノー草の在庫が無いらしくて・・・。薬屋さんとかも回ってみたのですが珍しい薬草らしくて今、どこも切らしているそうなんです」
「なるほど、それで冒険者に依頼して採ってきてもらおうと考えたわけだね?」
ハルの問いに少女が頷いた。
「大人になって孤児院を出て行った人たちの仕送りと教会からの寄付金で何とかやってきた小さな孤児院なので、あまりお金に余裕が無くって・・・。何とかかき集めたお金と、私たちが孤児院の近くのお店のお手伝いをして貰ったお金を合わせて依頼を出したんですけど、受付のお姉さんが言うにはちょっとお金が足りてないそうで。事情を聴いて依頼として出してはくれたのですが・・・」
子供たちが出している依頼書を見ると難易度はCランク評価で、報酬は20000J程だった。子供たちにとっては大金なのだろうが、この報酬金はDランクの相場である。Cランククラスの依頼なら相場としては最低でも50000J程からだ。
「あー、成程なあ・・・。まあ、相場には足りてないね。けど、事情を聞けば受けてくれる冒険者もいそうなもんだけど。利益は出ないだろうけど、赤字にもならない程度の金額だと思うよ」
「そうですね・・・。何か事情があるんでしょうか?」
ハルとセーラは受付に向かい、受付嬢に子供たちの依頼について話した。すると受付嬢が表情を曇らせながら冒険者が依頼を受けようとしない事情を話し始めた。
「実は今、エギーユ草原に厄介な魔獣が棲みついていまして・・・。『マンディブラ』というアリジゴク型魔獣なのですが、地面を掘って巣を造り、地中に潜んで自分の巣の領域に獲物が入ったら足場を崩して逃げられなくさせ、捕食するという厄介な魔獣なのです。どうやらかなりの数がエギーユ草原に巣を造ったらしく、あそこの依頼を受けようとする冒険者がほとんどいないのです。子供たちの依頼が出せれてすぐの頃、利益度外視で依頼を受けた者たちもいたのですが、マンディブラの巣に掛かって、大けがをしてしまいまして・・・。それ以降は誰も依頼を受けようとしないのです。こちらとしましても子供たちのことは可愛そうに思いますが、あの報酬で冒険者に命を張らせるのもどうかということで依頼として出してはいますが、冒険者に勧めたり、指名依頼という形で押し付けるわけにもいかず、といった状況です」
「なるほど、そういう事情でしたか。ハル、この依頼受けませんか?このままじゃ誰も受けそうにないですよ」
「うーん、そうだね。まあ、別に受けるのは構わないけど・・・」
「?なんだかあまり乗り気じゃないですね?どうしたんですか?」
ハルはそれほど乗り気ではないようだった。意外に思ったセーラが理由を尋ねる。
「いや、フェザースノー草ってさ、もともとそれほど多く自生していない薬草でしょ?この依頼だとかなりの数を集めないといけないし、依頼の期日も迫ってる。マンディブラの件が無くっても実際のところ達成できるか怪しいと思うんだ。依頼を失敗して罰則金とギルドポイントの減点を課されるのはちょっと嫌だと思ってさ。なにより依頼の失敗は認可状にも関わって来るし。それに、依頼として受けちゃったらあの子らは期待するよ?それでやっぱり失敗しましたってなったら余計辛いと思うけど・・・」
もともと依頼としては、冒険者側にほとんどメリットが無いものであった上に、期日も迫り、達成がかなり困難なものになっていた。依頼書に虚偽の内容が書かれていたなどの冒険者側に落ち度がない不可抗力な場合以外で冒険者が依頼の失敗をしたらペナルティーが科される。多少の罰金とポイントの減点程度ならハルも気にしないが、認可状にも関わってくるというのは少々厄介だった。自分たちでは達成困難な依頼は自分と依頼人双方のためにも受けない、それが冒険者のルールである。
「うっ、それはそうですね・・・、いや、でも・・・うー」
セーラもなんとかして助けてあげたいと思う一方で、この依頼を受けることがかなりハイリスクなことだと気付いたようだ。百面相をしながら悩みだしたセーラを見て思わず苦笑しながらハルが助け船を出した。
「エギーユ草原自体は依頼を受けていなくても入れる場所だから、慈善活動ってことで探しに行く?もともと旨みのある依頼じゃないし、受けない方が余計なリスクを冒さずに済むよ」
「ハル!!ありがとう!」
「別に礼はいらないって。ま、そうと決まれば早速行ってみようか」
ハルとセーラは、カウンターから離れ、外に向かって歩き出した。子供たちはまたクエストボードの前で呼びかけを行っており、無責任に希望を持たせるのもよくないと思ったので、2人はそのままギルドを出て行った。
「ここがエギーユ草原か。結構広いね」
「フェザースノー草は背の高い草の陰で見つかるようですよ。地中のマンディブラに注意しながら探しましょう」
エギーユ草原に到着したハルとセーラは早速フェザースノー草を探し始めた。背の高い草の足元を順に確認していく。
「これは・・・ただのフェザー草か」
「そうですね。これはこれで魔法薬の原料の1つとして取引されていますが。フェザースノー草はこれの希少種という扱いみたいですね」
フェザー草、フェザースノー草はどちらも鳥の羽毛のような形をした葉を持つ野草で、フェザー草は明るい緑色の草だが、フェザースノー草はフェザー草の上にまるで雪が舞い降りたかのように明るい緑色の葉の表面に白い斑点がある。フェザースノー草は何らかの要因でフェザー草が変異したものであり、フェザー草100本の中に1本混じっているくらいの確率だった。
「うーん、なかなか見つかりませんね・・・」
「これだけフェザー草が生えているんだからどこかにはあるんだろうけど・・・。おっと、セーラこの辺りにもいるみたいだ」
「わかりました。やっぱり結構多いみたいですね」
ハルとセーラはフェザースノー草を探しながらも、地中の僅かな気配に気を配っていた。地表を見ただけでは何もわからないが、地中に意識を向ければ所々で僅かながら件のマンディブラのものと思われる気配が感じられるのだ。尤も、それを感じられるのは高い感知能力を持つハルとセーラだからであり、だからこそ今、冒険者たちがエギーユ草原を避けているのである。
マンディブラの影響か、他の魔獣が近寄って来なかったため戦闘も起きず、2人は黙々とフェザースノー草を探し続けた。数時間が経過し少し昼を過ぎた頃、草をかき分けていたハルの耳にセーラの歓声が聞こえてきた。顔を上げてセーラの方を見るとセーラの手には大事そうに一本の背の低い草が握られていた。
「セーラ、ひょっとして見つかった?」
「はい、間違いありません!フェザースノー草です!!」
よほど嬉しかったらしくセーラは喜色を浮かべながらハルの方に一直線に駆け寄ってくる。
(・・・一直線!?)
「ちょ、セーラストップ!!そこは――」
「え?――きゃあぁっ!!?」
セーラのミスに気付いたハルが慌ててセーラを止めようとするが一歩遅かった。まるで、落とし穴を踏み抜いたかのように一歩踏み出したセーラの足がガクッと沈んだ。バランスを崩したセーラがつんのめるように転倒する。次の瞬間セーラの足元だけでなく、その周囲が半径5メートル程のクレータをつくるように陥没した。クレーターはそれなりの深さもあるようでハルのいる場所からセーラが見えなくなった。そう、セーラはマンディブラの巣の領域に足を踏み入れてしまったのだ。
「セーラ!大丈夫!?」
慌てて、ハルが駆けつけると、セーラはまだ、クレーターの端の方にいた。特に怪我もしていないようだ。
「大丈夫です。すみません、浮かれてマンディブラの巣のことを忘れてました」
苦笑いしながらセーラがクレーターから出ようとする。しかし、クレーター部分はマンディブラの能力により『土』ではなく、崩れやすい『砂』になっていた。クレーターの縁に向かって進もうとしても足場が崩れていき、むしろどんどん底に向かって落ちてしまう。
「ほらセーラ、捕まって」
ハルが縁からセーラに手を伸ばした。何とか手が届き、ハルはセーラを引き上げようとする。しかし、掛かった獲物をみすみす逃したくない存在がいた。クレーターの底に空いた穴の奥に潜むマンディブラである。獲物に逃げられそうなことに気が付いたマンディブラは穴からほんの少し顔を出すと、穴に落ちた獲物と、その仲間と思われる存在に向かって強靭な顎を使い大量の砂を浴びせかけようとする。
「ん?【エアシールド】」
マンディブラの動きに気付いたハルが『エアシールド』の魔法を使い砂を防いだ。この魔法は空気の壁をつくり身を守る風属性の魔法である。獲物を引き摺り落とすのが目的で飛んできた砂程度が、強固な守りを誇る風の盾を抜ける筈もなく、マンディブラが飛ばした砂はあっさりと跳ね返された。
「よいしょっと」
そのままハルはセーラを地上に引き上げた。
「ふう、ごめんなさい。助かりました」
「まあしょうがないよ。フェザースノー草が見つかって嬉しかったのはわかるし、マンディブラの方も相当上手く気配を隠しているからね。おっと、そのマンディブラは大層ご立腹みたいだ」
穴の中の気配が動き出したのを感じ、ハルが視線を向ける。直後、底の穴からマンディブラが這い出てきた。大きく鋭い顎が付いた小柄な頭部に対し太く丸みを帯びた胴体。全長は2.5メートルに達する。ハルとセーラの前に姿を現したマンディブラは威圧するかのようにその鋭い大顎を大きく開きながら襲いかかってきた。
‐‐‐
マンディブラは苛立っていた。自分はその領域における絶対の捕食者だった。一度嵌ったら簡単には抜けられない落とし穴によりマンディブラは常にパニックに陥った獲物に先制攻撃を仕掛けることができたのだ。我が物顔で地上を闊歩する愚かな獲物共を奈落の底に引きずり込み、その顎と猛毒によって仕留め続けてきた。しかし、その日の獲物は少し違った。罠に嵌った獲物の近くにいた同種が助けに来たのだ。ならば、救いに来た奴諸共地中に引きずりこんでやろうとマンディブラは獲物目掛けて砂を飛ばした。しかし、自分の放った砂は空中で弾け飛び、その間に獲物は罠から抜け出してしまっていた。ここのところ自分たちに恐れをなした獲物どもが近寄らなくなっており、久々にかかった獲物だった。逃がしてなるものか。そう思ったマンディブラは己の城から、這い出て自力で獲物を仕留めることにした。自分は絶対の捕食者だ。今まで一方的に蹂躙してきたのだ。こんなちっぽけな相手など恐れるに足りない。地上に這い出たマンディブラは強靭な顎を見せつけるようにして目の前の獲物に迫った。
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「・・・なんだ、このノロい動きは?」
「・・・基本的にひたすら待ち伏せして自分の巣に落ちてきた獲物を食べる魔獣ですからね。地上での戦闘にはあまり向かない種なのかもしれませんね」
ハルとセーラはのっそり、のっそりと自分たちに向かってくる馬鹿を見ていた。遅い。とにかく遅い。どうやらあまり歩くのには適していない身体をしているようで必死にこちらに向かってきているが全然進んでいない。
マンディブラはCランク評価の魔獣だが、それは罠を使った狩猟を前提とした評価だ。実は真正面からの戦いになればそれほど強い魔獣ではない。と言うよりかなり弱い。昆虫系の魔獣らしくタフで、鋭い顎と強烈な毒を持つものの、動きは恐ろしく鈍く、それほど硬くもない。ようは、顎にさえ気を付けていれば駆け出し冒険者でも余裕で倒せる魔獣なのだった。
「なんか、あっけなかったね」
「恐ろしいのは罠の方というわけなんですね」
5分後にはマンディブラは斃された上に解体され、魔石と共に素材として買い取られる顎と毒袋を残してハルの魔法で焼却されることとなった。
「ようやく10本見つかったね」
「ええ、急いでセイントベル孤児院に届けましょう。」
翌々日の夕方、ハルとセーラは採取を切り上げオルタンシアに戻ってきた。依頼の期限は昨日の夜までだったので依頼として受けていたら失敗になっていた筈だ。早速、孤児院にフェザースノー草を届けることにした2人はギルドの職員にセイントベル孤児院の場所を聞き、そのままの足で孤児院に向かう。セイントベル孤児院はオルタンシアの街の端の方にあった。所々傷んだ小さな建物は、金銭的に余裕がないということを雄弁に語っているようだ。薄らと明かりが点いているので中に誰かいるだろうと判断し、木製の古びたドアをノックする。少ししてドアが開かれ、中から一昨日冒険者ギルドで会った年長の少女と一目で聖職者と判る格好をした初老の男が出てきた。
「あれ、確か一昨日の・・・」
「おやグリシナ、知り合いなのかね?」
「あ、はい。教区長様。一昨日の朝、冒険者ギルドに行ったときにお会いした冒険者の方です」
「おお、そうか。初めまして、私はオルタンシア大聖堂で大司教を務めているハモンドという者だ。今ここの責任者は体調を崩しておってな。何か用件ががあったのなら私が聞こう」
教区長、大司教という言葉を聞いてハルとセーラ――特にセーラ――は姿勢を正した。つまり、自分たちの目の前にいるのは神聖教会のこの教区の長であり、オルタンシア大聖堂のトップと言うことになる。何故そんな大物がここにいるのかと疑問に思ったが相手に名乗らせておいて自分たちは名乗らないのは失礼にあたると考えとりあえず自己紹介とここに来た理由を告げることにした。
「初めまして。Dランク冒険者のハル・アルダートンと申します」
「同じくセーラ・グラディウスと申します。先日、そちらの少女たちからフェザースノー草が必要だと聞きまして、採取して持ってきた次第です」
そう言って、セーラがアイテムポーチからフェザースノー草を取り出した。
「おお、確かにフェザースノー草だ。しかし、どういうことなのだろう?グリシナ、結局誰も依頼を受けてくれなかったと言ってなかったかね?」
「あ、はい。その筈です。昨日の夕方にギルドの方に顔を出しましたが依頼は残ったままでしたし、今朝、ギルドのお姉さんから誰も依頼を受けなかったからと報酬金が帰ってきましたから」
グリシナと呼ばれた年長の少女が小首を傾げながら答えた。それを見てハルが依頼として受けなかった事情を2人に説明した。
「――なるほど、私は冒険者ギルドの仕組みについてはよく知らないがそういう制度があるのだな。とにかく助かった。これだけあれば十分薬を作ることができるだろう。シスタージエナの体調は悪化しているが急いで薬を処方すればまだ間に合う筈だ。私は今から早速薬の調合に取り掛かろうと思う」
「そうですか!良かった・・・。」
依頼に書かれていた本数は何とか確保したものの指定の期日には間に合っていなかったので手遅れになっていたらどうしようと思っていたセーラはほっと息を吐いた。
「ハルさん、セーラさん本当にありがとうございました!」
「君たちに天の御加護があらんことを。気を付けて帰りなさい」
その後、グリシナがギルドから帰ってきた依頼料を渡そうとしてきたが、相当苦しい経済状況だとわかるのでやんわりと断り、グリシナと教区長に見送られてセーラとハルはセイントベル孤児院を後にした。
「いやー、何とか間に合いそうで良かったね」
「ええ、ほんとに。頑張った甲斐がありました」
2人はで所々で買い物をしてから帰路に着いた。しばらく歩き、ようやくギルドと宿舎が見えてきた時後ろから駆け足で走ってくる足音が聞こえた。
「あ、ハルさん、セーラさんどうしよう、大変なことになっちゃった!!」
ハルとセーラが振り向くとそこには息を切らせ、瞳に涙を浮かべたグリシナが立っていた。




