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ハル・アルダートンと大地の王冠  作者: ゆう
第2章 外の世界
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冒険者生活本格始動

 昨日は過去最多の95PVでした!とりあえず1日100PV越えを目標に頑張ります(^^)b

 パベルが旅立った翌日から本格的に冒険者として活動することになった。個室が空いたので移動したハルは第一点鐘で目を覚ました。ベッドから起きだして身だしなみを整えると一階の食堂に向かった。朝食の用意を頼んでしばらく待っているとセーラが下りてきた。


 「おはようございます、ハルさん」


 「おはようセーラ。朝食はもう頼んでおいたから」


 「ありがとうございます。今日から本格的に冒険者として仕事開始ですね。頑張りましょう!!」


 「うん。よろしく」


 そこで朝食が運ばれてきた。今朝のメニューはハムと卵のサンドイッチにオニオンスープだ。


 朝食をいただきながらハルは以前から少し気になっていたことを切り出した。


 「セーラって基本敬語で話すけどそれだとどうしても距離を感じちゃうし、本格的にパーティーメンバとしてやっていく訳だからこれからはできたら普通に話してくれない?」


 「あはは、ごめんなさい。昔からの癖でなかなか直せなくて・・・少しずつ直していこうと思うんで気長に待っててください」


 自覚していたのかセーラは少し申し訳なさそうな表情をを浮かべた。


 「まあ、癖なら直すのに時間が掛かっちゃうのはしょうがないね。とりあえずこれからはハルって呼び捨てにしてよ」


 「わかりました!頑張ります!!」


 「呼び捨てを頑張るって何!?」


 妙なやる気と共にグッとサムズアップをするセーラを見てハルは思わず苦笑した。





 「デスホーネットの駆除に、トレント10体の討伐、シルバーマッシュ5本の採取、ロリローリエ20枚の採取ね。まあ、Dランクならこんなものか。どれがいいと思う?」


 ギルドに入り人ごみに揉まれながらハルとセーラは依頼を探していた。2人とも認可状で1ランク上の依頼が受けられるので探すのはDランクの依頼だ。


 「そうですね・・・。トレントの出るカシスの森でロリローリエも採れるようですから、その2つを受けてみませんか?特にローリエの方は期限に余裕があるので同時に受けても支障はないと思います」


 「おっけー、それじゃあこの2つにしよう」


 ハルはボードに手を伸ばし依頼書を2枚取った。受付に行き受注の手続きを終える。


 「手続き終わったよ」


 「それでは早速行きましょうハルさ――ハル」


 「はは、ギリギリセーフだね」





 ハルとセーラはカシスの街から街道に出て、歩いて1時間ほどのところにあるカシスの森に向かった。この辺りではそれなりに大きな森らしい。森は端から端まで歩いて半日は掛かるようだ。


 「ロリローリエはカシスの森の北側に多いんだっけ」


 「はい、北部で疎らに自生しているようですね。20枚程度なら1つの木から余裕で採取できますから、何本もロリローリエの木を探す必要はなさそうです。トレントは森全体で見られるようです。時折トレントが何体も集まった危険地帯ができるようなので気を付けた方がいいと思います。後はゴブリンやウルフ、オークなどがいくつもの小規模な群れでうろついているようです。ただ、最近はその小さな群れが集まって、大きな群れを形成する傾向があるようですね。また、積極的に人を襲っているようです」


 「・・・へぇ」


 魔獣の異変は世界規模で起きているというツァイトの言葉が蘇ってきた。


 「ま、とりあえず北部を中心に回ってみようか。運がよければローリエとトレントの両方見つけられるかもしれないしね」






 ハルとセーラはカシスの森の北部に向かっていた。


 「ギギィ!!」「ギィギャギャ!!」 「グギャ!?」


 「今度は50体くらいのゴブリンの群れか。やっぱり大きな群れをつくってるようだね」


 近寄ってくる敵を片っ端から倒しながらハルがセーラに話しかける。セーラの方も寄ってきた複数の敵を危なげなく捌いていた。


 「そうですね。さっきのウルフの群れも30はいましたし・・・。最近地震が多いみたいですけどそれと関係しているのでしょうか?」


 「そうなの?戦鬼のダンジョンの時だけじゃなくて?」


 「はい。最近このウィステリア王国だけではなく周辺の諸国でも地震が起きているみたいです。丁度魔獣たちの様子が変になった時期くらいから増えたので不安に思っている人も多いみたいですよ」


 「ふーん。少し気になるね」


 話しながらも2人して流れるようにゴブリンの群れを屠っていく。すぐにその群れは壊滅状態になった。


 「んー、やっぱり以前より大きく身体能力が上がったみたいです。この程度の相手ならもう作業のようにこなせそうです」


 セーラが以前よりも鋭くショートソードを振り下ろし最後のゴブリンを切り伏せた。





 何度か戦闘を行い、ハルとセーラはカシスの森の北部に到着した。ロリローリエとトレントを探して周辺をを歩き回る。


 「あ、ハル、これじゃないですか?」


 セーラがハルに声を掛ける。セーラの指さす先にはギルドの図鑑で見たロリローリエの葉が茂った木があった。


 「ほんとだ。間違いなさそうだね!」


 早速2人でロリローリエの葉を採取する。その時ふと2人は背後から気配を感じた。武器に手を添えて振り向くが何もいない。


 「あれ?でもわかり辛いですけど気配はまだありますよね?」


 セーラがハルを見る。気配感知もハルの方が敏感だ。


 「んー、あの辺り・・・。お、あれだ!!」


 ハルの視線の先には2本の木があった。周りの風景に溶け込んでいるがよくよく見ると幹の上部には顔が付いており幹からは太い脚と太い腕が出ている。


 「なるほど、あれがトレントですね。動きは遅いけどパワーはあるらしいです」


 「オッケー!お互い一体ずつね!!」


 ハルは先日入手した金棒『鬼魂』を、セーラはショートソードを抜いて駆けだした。


 重そうだがスピードは遅い太い腕のパンチを躱したハルはトレントの太い幹に横から薙ぐようにして鬼魂を叩きつけた。ベキッといい音がしてトレントの胴体にあたる幹が半ばから折れた。1撃でトレントは動かなくなる。同時に隣からも重いものが地面に倒れる低い音が響いた。セーラもトレントを瞬殺したようだ。


 「まあ、相手はDランクだからなぁ。オレたちの実力からするとこんなものだよね」


 ハルとセーラの実力を考えるとDランクの依頼は簡単すぎる。結局ハルとセーラは夕方までには2つとも依頼を完成させて宿に戻った。清風亭の食堂で夕食を取った後、翌日の予定を確認して、ハルとセーラは別れた。






 少し間をおいてからハルは清風亭を出た。向かう先はカシスの街に着いた日に確認しておいた空家の一つだ。誰にも見られていないのを確認してから中に入る。ハルは頭の中に義父を思い浮かべると魔法を発動した。


 「(もしもし義父とうさん、聞こえる?)」


 「(ん、これは・・・、【念話テレパシー】?もしかしてハルか?)」


 どうやら無事に繋がったようだ。ハルが使った魔法は【念話テレパシー】というもので、離れた場所にいる人と頭の中で会話できるというものだ。


 「(うん。久しぶり)」


 「(ああ、元気にやっているみたいで何よりだ。それで、どうした?【念話】を寄越すってことは何かあったのか?)」


 「(いや、何かあったというより他の調査団員に調べて欲しいことができてね。ひょっとしたら例の予言に絡んでくるかもしれない)」


 「(・・・内容は?)」


 レナードの雰囲気が変わった。父親から調査団団長に意識を切り替えたようだ。


 「(今、ウィステリア王国やその周辺国で何度も地震が起きているみたいなんだ。さらに地震が起こり始めた時期と魔獣が活発になった時期が被ってるらしい。だからウィステリアの周辺国に潜入している調査団員がいるのならそのことについて詳しく調べてもらいたいんだ。確か調査団の本部にも【念話】の使い手がいたよね?)」


 「(ああ、ファブリスだな。――ハルが言うように少し気になるな。ファブリスから団員たちへ伝えてもらう。少々時間が掛かるかもしれないが構わないか?)」


 「(うん、よろしく。オレ自身でもある程度は調査してみるよ)」


 「(わかった。調査報告が届き次第ファブリスを介して連絡する)」


 「(了解。それじゃあまた。)」


 ハルは【念話】を切ると、空き家から外に出た。


 「さて、今日はまだ時間があるし、地震についてギルドで調べてみようかな」


 そう、呟くとハルはギルドの方に歩いていった。



 誤字脱字等ありましたら連絡よろしくお願いします!

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